ラッコ庵日乗

「不思議な話」や「ヘンな話」が大好きなラッコ庵の日記。

マタンゴの恐怖

2005年09月28日 | 映画・ドラマ・マンガ・アニメ
ホラー作家の吉村達也さんが、新聞の夕刊コラムに「マタンゴの恐怖」という文章を寄せていました。

「マタンゴ」は、1963年公開、知ってる人は知っている東宝の特撮映画です。内容は、吉村さんのコラムを引用させてもらうと、
「大型ヨットで遭難した男女7人が南海の孤島にたどり着くと、それを食べた人間が醜いキノコ人間に変身してしまう恐怖の「マタンゴ」が密生しており、キノコ化した人間もゾンビのようにうろついている」という設定。

吉村さんは小学校6年のときに見て、映画を見終えた後アイスクリームを買おうとしたら、小銭を取りだす指先の震えが止まらなかった、というくらい怖かったそうです。

ましてや、もっとずっと小さいときにこの映画を見てしまった私の恐怖といったら!
やたらギラギラした照明、飢えと絶望から疑心暗鬼になる7人の心理、我慢できずにマタンゴを食べてしまってだんだんキノコ化していく仲間…
こ、怖かった
大人になってから、「マタンゴ」が多くの人のトラウマになっていることを知りました。子供のころ見たアレが原因でキノコを食べられなくなった人を、少なくとも二人は知っています。(うち一人は、ハリウッドのホラー映画監督。)

大体それまでディズニー映画しか見たことなかったのに、はじめてみた「大人の映画」がよりによって「マタンゴ」。なんであの時アレを見せられたのかよく分かりません。
でも、もしかしたらあれが私の特撮好き(ひいてはSF好き)の原点になっているのかなあ。
そしてその嗜好は確実に息子に引き継がれ、一緒に「マタンゴ」のビデオを見たりしているのです。