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Does IT matters?

2005-03-04 12:53:29 | IT業界
ITの“戦略的価値”は本当に失われたのか? | ニコラス・カー氏が明かす『IT Doesn't Matter』の真実 - CIO Online
就職活動をはじめ各企業の説明会にいく度にキーワードとなる言葉が「ITの日常用品化」である。これはニコラス・カー氏が唱える意見で、もはやITはインフラになってしまい、企業にとって競争力を増すような存在ではない。企業は最先端の技術を導入する必要はなく、日常用品化した技術を導入することによってITへの投資を抑えるべきだというものだ。

この過激な意見に対して各企業はそれぞれの答を要求されている。
例えばIBMは、ITと他の分野との融合を目指し、世界最先端の研究者がコンサルティング業務を行い新たな可能性模索している。日本ではホリエモンがTVとITの融合だと唱えているが、IBMはもっと技術に基づいた方法でそれを実現しようといえるだろう。
富士通なんかは全く逆の方針をとっている。つまり、「コモディティ化した産業では勝負にならないので、従来通り、最先端技術をいち早く実装するビジネス手法で勝負をかけていく」(伊東千秋氏)という方向だ。

IBMと富士通はそれぞれ世界を代表するIT企業だが、その形態はまさしく正反対だ。IBMが顧客のニーズにあわせ企業形態を柔軟に変化させて来たのに対し、富士通はITの全ての分野を網羅した巨大な組織に変化した。IBMがフットワークの軽さであらゆる顧客に対応できるようになり、富士通は全ての分野にまたがる技術力で顧客に対して優れたソリューションを提供することができるようになった。結局ニコラス・カーの意見が出る前に両者の答えはすでに決まっていたといえる。

現時点では両者を比べてどちらが正解だったということは難しい。しかし、両者とも"Does IT matters?"の質問に対してしっかりと答を持ち、それを実行しているといえる。結果は数十年後になるまでわからないが、各企業はそれぞれの方針をきめないという難しい局面にたっている。