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滋賀県、第2期「マザー21」へ

2007年02月20日 12時23分37秒 | 環境全般
滋賀県、第2期「マザー21」へ
琵琶湖調査 08年度着手

 滋賀県は2008年度から3年計画で、琵琶湖の水質や生態系保全に向けた総合的な学術調査に乗り出す。琵琶湖総合保全整備計画(マザーレイク21計画)が11年度で第2期計画に切り替わるのを前に、1999年度から取り組んできた対策を評価、見直すのが狙い。県は本格的な着手に備え、新年度予算案に先行実施する調査費など計9500万円を計上した。

 ■水質や生態系 保全策練り直し

 マザーレイク21の第1期目標(99―2010年)では、湖に流入する汚濁負荷量を1960年代後半レベルに抑えることを柱に掲げており、県は毎年約1000億円を投じて下水道の整備や森林保全などに力を注いできた。ところが近年、水質汚濁を示すCOD(化学的酸素要求量)が増加を続け、水草の異常繁茂や湖底の低酸素化などの問題が生じており、保全に向けた対策を練り直す必要が出ていた。

 先行調査では、水質汚濁メカニズムの解明に向け、微生物では分解できない「難分解性有機物」のモニタリングを始める。下水道では取り除けない負荷が増えている可能性もあり、水質改善の課題になっている。

 湖辺域の生態系保全に向けた研究にも取り組む。瀬田川洗堰(大津市)の操作に伴う水位変動やヨシ帯、湿地の減少などで魚の産卵環境が悪化しており、漁獲量が低迷しているためだ。

 また08年度からの本格調査に向け、庁内に「調査研究検討チーム」を設け、国や大学との連携も視野に入れて調査手法の検討も始める。

 県琵琶湖環境政策室は「今のままの保全対策を続けても、琵琶湖の状況は何も変わらないかもしれない。今後どんな琵琶湖を目指し、どんな対策が必要なのか。効果的な対策を考え直す時期にきている」としている。