「潮時ですな!」
「潮時かな?」と武俊
時は興元元年正月、朱の反乱で京師を失った皇帝は大赦を発して、おのれの間違いを謝した。
自立して反乱を起こしていた王武俊も赦されたわけではある。
「これ以上戦っても利益はありませんし」
「ここ数年間の戦乱で成徳六州は荒れ放題です」
「金も米もほとんど残っていません」
武将達も戦いに疲れて厭戦気分である。
李宝臣が死んで以来、三年間の戦乱が魏博・成徳の管区では続く。
武俊もその中で成徳節度使の地位を求めて戦い続けてきた。
「魏博の田も戦いをやめたいでしょう」
「しかし幽州の朱滔が納得しまい」と武俊
「奴の所は戦場になっていませんからな、蛮族を引き込んでこちらの土地を荒らすばかり」
「河東の歩兵や昭義の弓兵と組めば、滔を破ることはむつかしくありません」
「騎兵にはこちらも自信があるしな」
「今なら皇帝はこちらの自立を認めます」
「同じ主君なら遠いほうが良いというではありませんか」と息子の士眞も賛成した。
「潮時だな」と武俊はつぶやいた。
「潮時かな?」と武俊
時は興元元年正月、朱の反乱で京師を失った皇帝は大赦を発して、おのれの間違いを謝した。
自立して反乱を起こしていた王武俊も赦されたわけではある。
「これ以上戦っても利益はありませんし」
「ここ数年間の戦乱で成徳六州は荒れ放題です」
「金も米もほとんど残っていません」
武将達も戦いに疲れて厭戦気分である。
李宝臣が死んで以来、三年間の戦乱が魏博・成徳の管区では続く。
武俊もその中で成徳節度使の地位を求めて戦い続けてきた。
「魏博の田も戦いをやめたいでしょう」
「しかし幽州の朱滔が納得しまい」と武俊
「奴の所は戦場になっていませんからな、蛮族を引き込んでこちらの土地を荒らすばかり」
「河東の歩兵や昭義の弓兵と組めば、滔を破ることはむつかしくありません」
「騎兵にはこちらも自信があるしな」
「今なら皇帝はこちらの自立を認めます」
「同じ主君なら遠いほうが良いというではありませんか」と息子の士眞も賛成した。
「潮時だな」と武俊はつぶやいた。
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