「帝は四海の富の主として君臨されておられます」
「しかるに帝には、一弟、一妹と共に生きることができないのですか」
「ただ一小人が讒言しただけで、血を分けた弟妹を取り調べさせるのですか」
御史中丞蕭至忠は決死の構えで諫言していた。
優柔不断で人に動かされやすい中宗皇帝は、
至忠の強硬な態度にたじろいでいた。
「いや、冉祖雍が反意があるとかもうしてきての」
「朕も信じてはおらんが、調べるだけはと卿に命じたのだが」
至忠はさらに激しく
「相王は天下を帝に譲られました」
「そうであるのに、今さら天下を望もうとされるのでしょうか」
と諫言した。
「そう、そうであったの、反意などあるはずがないの」
もう中宗はこんな話から逃げ出したくなっていた。
「それでは取り調べなど不要でごさりますな」
「そうじゃ、不要じゃ、いらぬことじゃ・・・」
至忠は退出しながらため息をついていた。
「則天様の時のほうが・・・・」と
その姿を讒言の黒幕宗楚客は憎々しげにみつめていた。
「しかるに帝には、一弟、一妹と共に生きることができないのですか」
「ただ一小人が讒言しただけで、血を分けた弟妹を取り調べさせるのですか」
御史中丞蕭至忠は決死の構えで諫言していた。
優柔不断で人に動かされやすい中宗皇帝は、
至忠の強硬な態度にたじろいでいた。
「いや、冉祖雍が反意があるとかもうしてきての」
「朕も信じてはおらんが、調べるだけはと卿に命じたのだが」
至忠はさらに激しく
「相王は天下を帝に譲られました」
「そうであるのに、今さら天下を望もうとされるのでしょうか」
と諫言した。
「そう、そうであったの、反意などあるはずがないの」
もう中宗はこんな話から逃げ出したくなっていた。
「それでは取り調べなど不要でごさりますな」
「そうじゃ、不要じゃ、いらぬことじゃ・・・」
至忠は退出しながらため息をついていた。
「則天様の時のほうが・・・・」と
その姿を讒言の黒幕宗楚客は憎々しげにみつめていた。
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