「疉州?、そこの都督だと?」
李勣にはすぐには理解できなかった。
つい数日前に、太宗は自分が亡き後はお前がたよりだと言ってくれた。
頼りない皇太子を、長孫無忌とともに支えてくれと泣いたはずだ。
ところが突然左遷の命が下った。
疉州などは都督どころか、刺史すら不要の僻地である。
流されるのと変わらないしうちである。
しかも理由はまったくつげられなかった。
勣はすぐに思い当たった。
「俺は疑われている。少しでも逆らえば誅殺されるだろう」
そこで自宅にも帰らず勣は任地に向かった。
太宗は皇太子の治に言っていた。
「勣は悍馬だ、俺には恩義を感じているが、お前にはない」
「俺が死んだら、お前が復帰させて宰相にしろ」
「そうすれば、お前にも恩義を感じるだろう」
しかし勣は山間の道をたどりながら考えていた。
「もう皇帝などを信じることなどやめよう、俺は俺自身のために生きよう」
李勣にはすぐには理解できなかった。
つい数日前に、太宗は自分が亡き後はお前がたよりだと言ってくれた。
頼りない皇太子を、長孫無忌とともに支えてくれと泣いたはずだ。
ところが突然左遷の命が下った。
疉州などは都督どころか、刺史すら不要の僻地である。
流されるのと変わらないしうちである。
しかも理由はまったくつげられなかった。
勣はすぐに思い当たった。
「俺は疑われている。少しでも逆らえば誅殺されるだろう」
そこで自宅にも帰らず勣は任地に向かった。
太宗は皇太子の治に言っていた。
「勣は悍馬だ、俺には恩義を感じているが、お前にはない」
「俺が死んだら、お前が復帰させて宰相にしろ」
「そうすれば、お前にも恩義を感じるだろう」
しかし勣は山間の道をたどりながら考えていた。
「もう皇帝などを信じることなどやめよう、俺は俺自身のために生きよう」
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