もっともっとNippon

日本がもっと豊かな国にならないか、と思ってい、気がついた事をコメントします。ご意見、異論、反論も募集中です。

”米国発衝撃の報告”の衝撃:日米同盟とは?

2010-02-17 22:01:37 | 日記
何気なく手にした日経ビジネス2月15日号に、谷口智彦(慶応大学大学院特別招聘教授)のリポートがのっていた。(氏は元日経ビジネス記者で、元外務副報道官)

ブッシュ政権の国防総省で要職を務め、知日派中の知日派 リチャード・ローレンス氏が監修をつとめ、退役陸軍が執筆したレポートが、首都Washigtonで話題になっているというのだ。

そのレポートは「Managing Unmet Expectations」(期待外れをマネージする)というレポートが話題になっているというのだ。

レポートの内容は:
米国は、「過去10年間、日本を、ヨーロッパの英国のように位置づけ「世界的役割を」担わせるべく、「新防衛ガイドライン」を日米間で制定。台湾有事を想定したシーレーンを設定し、インド洋やイラクに自衛隊を派遣させ、「共通戦略目標」に向かって外見上は、その関係を確固たるものにして来た”」のだという。
ところが、気がつけば「”有事の共同行動を可能とする手続き”も共同で”作戦計画”を複数用意しておく、などなにも整っていない、全く期待はずれ”の軍事同盟になってしまっている。 これでは日本には、”当面、おのれの頭上の蝿だけを追う”事しか期待できない、「日米同盟には世界的役割を期待するのは早計、期待はついに外れてしまった」と、とうとう結論づけてしまっている、と嘆くのである。

しかし、驚くのは、このレポートの結論よりも、寧ろ、政権の要職に就いていたとされる”米国の知日派”と言われる人々までもが、「こんな期待をしていたの?」という事だ。

日本人は日米同盟を「日本有事の際には、米国が勝手に飛んできて守ってくれる」完全な片務条約と理解しているのではないだろうか? だからこそ、それでは、余りにも甘えているので、せめて「思いやり予算」という事で、毎年、駐留米軍経費を何百億円も補助しているのだ、と納得しているのではないだろうか?

勝手にアメリカで日米同盟に「世界的意義と役割を期待」して、それが実現できていないからがっかりだ、と言われても、それは初めから期待が間違っているよ、という事でしょう。

変な勘ぐりをすると、「政権中枢にいた知日派」ならば多くの日本の官僚にも会っているはずで、彼らから「日米同盟で、米国は日本を、欧州における英国と同等に考えてください。日本は、世界的役割を担っていきますよ。」と言われていたので、こんな期待をしてしまったのでは?とも思えてきます。

何れにしても、「日米同盟は期待外れ」という衝撃の結論よりも、日本人には、「当たり前の結論」を”衝撃”としている事の方が”衝撃”です。


レポートの原文はhttp://www.nbr.org/で入手できるそうです。
谷口氏の記事は、その内容の正確さや視点の面白さから、昔から楽しみにして読んでいるのですが、今回ばかりは、いささか信じ難く、一回、目を通してみるとしましょう。



Microsoft社 Windows Mobile 7を発表

2010-02-17 01:20:57 | 日記
マイクロソフトがようやく新しいモバイル向けOSを、”Windows Mobile 7”として、スペインのバルセロナで開かれているMobile World congress で発表しました。

U.S.Aでの2009年度 携帯市場は
1位 Research In Motion Ltd.  BlackBerry
2位 iPhone Apple社
3位 Microsoft zune
でしたが、GoogleがAndroid OSを市場に投入して競争が激化。マイクロソフト社は、市場でのシェアを落としていてた為に、本格的な新しいOSの投入が期待されていただけに、今回の発表は、正に、市場に残れるか、というギリギリの発表だったと思います。

ところで、Apple社にしても、Google社、Microsoft社にしても、パソコンのOS競争から卒業し、(即ち、そんなにシェアの劇的な変化は起こらない、と判断し)、正に’パラダイムシフト’を目指して、携帯OS市場に参入している訳です。

ところで、携帯といえば、NTTDocomoを始め、日本のお家芸であったはずなのに、すっかり存在感がなくなってしまったのは、悲しい限りです。

もともとiPhoneも、Sonyが支配していた携帯音楽デバイスの市場をApple社に奪われたものです。 そのSonyも、Sony/Ericssonとして、今回のMobile World congress では、Android端末を発表しただけ。

市場の命運を左右するような、OS戦争に日本勢の姿がないのは、非常に残念な結果です。








スティーブ ウォズニアック(Steve Wozniak)

2010-02-13 12:54:21 | 日記

Apple社がiPADを発表したことで話題ですが、それにしてもApple社は、1876年に設立されて以来、話題に事かきません。

でも、今、Apple社があるのも、Steve Jobs氏があるのも、もっと言えばパソコンがこんなにあたり前の世の中になっているのも、全てはSteve Wozniak氏の貢献のお陰なのです。

1950年生まれ。彼は小さい時から、その当時の先端技術であるエレクトロニクスが大好きだった。小学校5年生の時には、HAM(短波放送)の免許をもっていた、というのが彼の自慢だった。 当時、HAM免許を取得するには、モールス信号や関連法規などを覚えなくてはいけないので、小学生がもつような資格ではなかったのです。でも、頭が良かったのは、数学や技術関連のことだけで、それ以外は全く駄目。 スポーツも駄目で友達もいません。 だから学校では、全く目立ちませんでした。

ところが、近所に引っ越してきた当時のSteve Jobsに頼られて、当時勤めていたHewlet-Packerd社を退社して、AppleComputerを設立することにしたのです。 勿論、家族は大反対。「何であんたSteveJobsのような不良と、わけのわからない会社を設立するのか」と。 でも、「将来、家は持てなくても、コンピュータだけはもちたい。」(当時、それ程コンピュータは高価だった。)という根っからのおたくだった彼は、自分の大切なコンピュータを売って、(Steve Jobs氏は自分の車を売って)会社を設立したのでした。

それからは、彼はまさに寝るのも忘れてコンピュータを作ることに励みました。 今はコンピュータもすっかり専門的に分業されていますが、Steveは、発明されたばかりのICとそれを制御するプログラムの設計を一人でやっていました。 だって他に従業員がいないのですから。 そして次々に、今のPCの基礎を確立していきました。

マウスを使ってコンピュータを操作する、フロッピーを使ってプログラムやデータを外部に記憶させる、文字だけでなく、画像を表示できるようにする。グラヒック・ユーザ・インターフェース(クリックしてドラッグ、ドロップで直感的に操作する)、今は当たり前のこれらの技術は、本当にWozniak氏の功績で確立されたのです。今では、コンピュータがカラーなのは当たり前ですが、この仕組みも、Wozniak氏が4日間、完全に徹夜をした後、(そうすると目がちかちかしてくる)放送が終わってテレビに流れる、試験画面をボーっとみていたら、それが揺れ動いて見えて、"0"と"1"の2種類の情報しか伝達できないコンピュータに、無限の色彩を表示させる原理を思いついたのだそうです。

Steve Wozは、本当にプログラミングが好きでしたが、何よりも、”良い人”でした。 一方でSteve Jobs氏は、性格の悪い”嫌な奴”でした。 JOBS氏は、Woz氏を騙して給与をピンハネするし、会社が大きくなって、多くのエンジニアを使うようになっても、給与は安く設定してエンジニアをコキ使い、普通は、その代わりに株式公開の時に得られた利益を還元するのですが、そんな事は全くしないで創業利益を、限られた人にしか与えませんでした。勿論、Steve Woz氏は創業者ですから、莫大な利益を手に入れて億万長者になったので、その私財を分配して、エンジニアに分けたそうです。(Steve Jobs氏は、未婚の母になったパートーナーにさえ、養育費を払うことを拒んでいます。この頃の彼は、正に”人でなし”です。)

Wozniak氏は、コンピュータ開発を通して人類に与えた功績を評価され、1985年に、当時のレーガン大統領から「National Medal of Technology & Invention」を受賞しました。 当時、35歳。その後、この賞は、毎年、技術の革新に功績を与えた人々に授与され。ICとマイクロプロセッサー技術の大家Gordon Moore氏(1990)、MircoSoftのBillGate氏(1992)、インターネットプロトコルを作ったVinton Cerf(1997)氏 などが歴代の受賞者として名を連ねる栄誉ある賞になりました。

Wozniak氏は、太っていて愛嬌はありますが、格好の良い、いわゆる「モテる」タイプでは全くありません。 彼の技術で世界が変えられると、最初から思っていた訳でもありません。 数学に関しては並々ならぬ才能をもっていたのと、根っからの技術が好き、という性格もあって、寝るのも忘れて膨大な時間を注ぎこんで、技術革新をもたらしたのでした。

今、Wozniak氏は、ボランティア等多方面で活躍していますが、一方でその確かな技術から多くのエンジニアから尊敬され、大きなテクノロジーに関して社会問題が起こると、時々テレビなどで発言しています。