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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

渋谷誠司

2017-12-10 20:53:02 | 日記
1966年

巨人戦の完封勝ちは三十八年九月いらい約二年半ぶり。それだけに渋谷の顔からはいつまでも笑いが絶えない。だが試合前の練習で、彼にはちょっとしたアクシデントがあった。一塁を守っているとき三塁からの送球が頭に当った。大事な試合前のこと。渋谷はグラブをたたきつけてくやしがった。ロッカールームで右前頭部を冷やしているとき、飯田監督から「ボヤボヤするからだ」としかられた。そのときはカーッと頭にきたそうだ。だがマウンドに登った渋谷はすっかり落ち着きをとり戻し、巨人打線をぴたりと押える快投をやってのけた。「きょうはコントロールもよく、カーブもうまく曲った。九回のピンチに王を迎えたときは、どうでもなれとど真ん中に投げた。長島とは内角球で勝負した。でもこのふたりはやはり威圧感であります」ON砲を凡退させただけに、話し方にも余裕がある。四球王といわれる渋谷は、今シーズンも9試合に登板、51イニングで26四球と無制球ぶりをみせていた。つまり2イニングに一個の割り合いで四球を出したことになる。キャンプ中巨人用にとその左腕が期待されながら、この無制球で自滅のケースが多く、開幕から5連敗した。ところがこの日は別人のように最後まで乱れなかった。「対巨人作戦は」と聞くと「別に考えなかった。五回まで投げられればいいと思っていた。ジャクソンが本塁打したときもまだ勝てるとは思わなかった。調子は広島戦(五月十九日、完封勝ち)の方がずっとよかった」という。飯田監督も「広島戦で立ち直ってから投手陣の柱になると思っていた。きょうの渋谷は満点」とほめていた。

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