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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

迫田七郎

2017-12-24 16:34:24 | 日記
1965年

「負けたくなかった。そう思って必死に投げた」きっぱりそういった。池永正を意識したか、の質問には口をつぐんだ。負けたくなかった、というのは、もちろん池永正をさしている。シーズン初めこういっていた。「ぼくはテスト生。高い契約金をもらってプロにはいった人には絶対負けたくない。テスト生あがりでこれだけやれるんだ、というところを見せてやりたい」相手はその高い契約金でプロ入りした池永正。闘志がわいたに違いない。きゃしゃなからだつき、子供っぽい顔。だが、からだの中には気の強い薩摩っぽの血が流れている。池永正と並んで6勝。新人王争いは激しくなってきた。「新人王?池永正?関係ない。ひとつでも多く勝てば、それでいいんです」新人王のライバル池永正のことにはふれたがらない。池永正の名前を聞くたびにふくれっつらをしてプイと横を向く。「はじめて池永正と顔合わせをしたんです。勝ったといったって・・・。この次はぼくが負けるかもしれません。池永正はきっときやしがっているでしょう。その気持ちを次はぼくが味わうことになるかもしれないですよ。そんなにいばれませんよ」池永正のことより、久しぶりに満足のいく投球ができたことの方がうれしいといった。「スライダーがよかった。五番までを警戒したんです。チームが負けつづけていたでしょう。また負けたらたいへんだと思っていた。よかったな、勝てて」最後にやっと笑顔を見せた。

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