「みぃちゃん」といっしょ

ねこの「みぃちゃん」との暮らし。そして何かを思い、感じたこと。そして、やりたいことを見つけたいです。

ちょっといい話

2005-08-15 19:55:53 | できごと
母のお墓参りに志摩まで行ってきた。
家から電車に乗って降りた駅からバスで行く。
家を出てから乗り換え時間とかも含めて3時間弱かかる。
同じ県内なのにね。
お墓参りには1日がかり。親戚へのあいさつもあるし、
両親だけでなく祖母にとっても生まれ故郷だから
祖母のかわりに数少なくなった知人にもあいさつにいく。

墓地まではバス停からちょっと歩くのだが
この時期は炎天下でしんどいし、海が近いせいか、海水浴客の楽しげな雰囲気の中
両手には場違いな荷物をかかえて、リゾートとは離れた服装をした私が
歩くということは、体力的だけでなく、精神的にもしんどい。
お盆のお墓参りは切ないな、と、いつも思っていた。

駅を降りてバスに乗ると、乗客は私ひとり。
途中、バス停がいくつかあるが、この時間帯で乗ってくることはまずない。
(なんだか貸切みたいだな~)なんて思っていたら、運転手さんが
「帰省ですか?」と聞くので
「あ、お墓参りに」
って答えると
「あぁ、そうなんですか。いえ、若い女性がおひとりで乗られるんで
ご両親のところへでも帰ってこられたんかとねぇ」
「あは。母のお墓があるんですよ」
「えっ。そうでしたか・・・」

気さくな運転手さんだったので、ついついちゃんと答えてしまったせいか
私がそう言うとそのあと黙っていた。
私が降りる予定のバス停に近づくと
「もしかしてこの先の墓地ですか?」
と聞くので
「はい、そうです」
って答えると
「海のすぐそばでいいところですよねぇ。じゃあその前で止めてあげますよ」
と言うと、バス停を通り越し、数百メートル先の墓地いり口で止まってくれた。
「えっ?えっ?」
っと、私は急なことでびっくりしてしまった。

ちょうど墓地の入り口。
私は驚きと感激で、うまく言えなかったけれど
「お心使いありがとうございました。とても助かりました。」
というようなことを言って頭をさげると、運転手さんはとても気さくな笑顔で
「じゃ、気をつけて。いっぱい話してらっしゃい」
と言ってくれて、もうなんだか信じられないほどの感謝の気持ちでいっぱいになった。
バスが行ってしまってもしばらくその場を離れられなかったくらい。

そして、母への報告がうれしさいっぱいだったことは言うまでもない。
うれしかった。
ただ、ただ、うれしかった。