「ご隠居はん、いてはりまっか」
「おう、おまはんか、まあこっち入り」
「いやあ、ホンマ大変でしたわ」
「そうか、そら大変やったなあ」
「ええホンマに……って、まだなんも言うてまへんがな」
「まあええがな、たまにはボケさせてくれや」
「そんなん無理してボケいでもじきに勝手にボケてきますやろに」
「ほんで何がそんなに大変でしてんな」
「いえそれがね、ちょっと芸州のほうへ旅してきましてんけどね」
「芸州ちゅーたら安芸の国、いまの広島ですかいな、そらようござんしたな」
「へえ、まあよかったんでっけどね、それがえらい雨に降られてしもて」
「そうか、そら災難でしたなあ」
「もう足元がじゅくじゅくになってしもて、帰りの駕籠もえらい混雑で」
「いやご苦労はんでしたなあ」
「ホンマにアメリカ人ってアホでんなあ」
「は? そらなんのこってすねんな」
「せやからアメリカ人はアホばっかりやって」
「おまはんが雨に降られるのとアメリカ人となんの関係がおますねんな」
「せやかてあの大雨は季節外れの台風が低気圧になったやつが原因でっしゃろな」
「ああ、そうらしいなあ」
「なんで季節外れの台風ができるかっちゅーたら海水温が高いからでっしゃろな」
「そやな、海水温が高いとどんどん蒸発してそれが台風のもとになりますわな」
「海水温が高いのは温暖化が原因でっしゃろな、せやけどそれをでっちあげやとかぬかしとるトランプを選ぶとは、やっぱりアメリカ人はアホばっかり揃っとりまっしゃろな」
「なんや筋道は通ってるようやけどおまはんが言うと風が吹けば桶屋が儲かるより説得力がおまへんなあ」
「ホンマに、なんであんな大勢がトランプに投票しまんねんな」
「それはわしにもわからんけど、あいつが大統領になったら物価が安くなると思ったお方が多かったみたいでんなあ」
「せやけどニュース解説では、あいつの言うとることが実行されるとインフレになるって言うてまっせ」
「そやな、その辺の細かい仕組みはようわからんけど、そんだけ生活に困ってるお方が多いっちゅーこっちゃろなあ」
「せやから言うてあんなゲス野郎を選ぶやなんて、アメリカ人の頭のなかには犬の糞でも詰まってるんでっか」
「そんなこと言うたらうちとこの総選挙でも、票を伸ばした党の代表のお方は結構ゲスでおますがな」
「ああ、あのお方ねえ」
「あちらはんは元ポルノ女優となんや揉めとったけど、こっちは元グラビアモデルの観光大使はんでしたかな」
「せやけどあっちがゲスなのは前からわかってたけど、こっちがゲスなのは後でわかったんやから一緒にはできまへんがな」
「確かに違いますな、あちらはんはメキシコとの間に壁を造る言うてはるけど、こっちは壁を壊せ壊せ言うてますわな」
「103万回くらい連呼してますなあ」
「その財源は与党が考えろって、立憲はんが同じこと言うたら対案を出せやの無責任やの袋叩きにあうところやろに、えらい甘やかされてますがな」
「その甘ちゃんなところに女子はんは惹かれますのやろか」
「そら知らんけど、壁を壊す前に家庭を壊してまうところやがな」
「そう言えば米朝師匠が落語のマクラでよう言うてはりましたなあ」
「何を言うてはりましたか」
「江戸ではおめかけはん言うところをこちらではおてかけはんって言うって」
「ああ、目を掛けるか手を掛けるかの違いやて言うてなはったなあ」
「あの人の場合、手取りを増やす言うてて自分はてかけを増やしてましたがな」
「増やすて、これが初めてとちゃいますのんか」
「さあわかりまへんけど、でもその問題はともかく、与党と協議したりやとか一躍時の人でんなあ」
「でも末路は自民党入りしはるやろな」
「おや、そうなりまっか」
「そうやで、野党で不倫した人は後に自民党入りするっちゅー法則がおますがな」
「法則言うたかて、そんなん過去にあの人ぐらいちゃいますのんんな」
「そうそう、山本モナはんとぶちゅーで接吻してはった細野豪志はんな」
「サンプルが少なすぎますがな」
「まあそんだけ問題起こすのは自民の議員が多いっちゅーこっちゃな」
「もともとの数が多いだけちゃいますのんな」
「まあ先はどうなるかわからんけど、しばらくの間はキャスティングボートを握ってがんばりはるやろな」
「またトリガートリガー言うとりがー」
「トリガーっちゅーたら引き金のことやけど、あの人の場合銃身にもこだわりがおありのようで」
「太くて長くて黒光りする銃身ってですかいな」
「そう、銃口からものすごい勢いで飛び出してきますがな」
「……あの、ご隠居はん、今日はちょっと品がなさすぎるような気もしますけど」
「そやな、税制にしろ社会保障にしろなんにしろ、真面目に議論してもらいたいわな」
「そうですがな」
「下らんスキャンダルを政争の具にするのだけは避けてもらいたいわな」
「ホンマですわ」
「まああの人の場合、精巣の具はたっぷりおましたみたいですけどな」
「だってタマキン雄一郎やもん……って、アカンわもう」
「おう、おまはんか、まあこっち入り」
「いやあ、ホンマ大変でしたわ」
「そうか、そら大変やったなあ」
「ええホンマに……って、まだなんも言うてまへんがな」
「まあええがな、たまにはボケさせてくれや」
「そんなん無理してボケいでもじきに勝手にボケてきますやろに」
「ほんで何がそんなに大変でしてんな」
「いえそれがね、ちょっと芸州のほうへ旅してきましてんけどね」
「芸州ちゅーたら安芸の国、いまの広島ですかいな、そらようござんしたな」
「へえ、まあよかったんでっけどね、それがえらい雨に降られてしもて」
「そうか、そら災難でしたなあ」
「もう足元がじゅくじゅくになってしもて、帰りの駕籠もえらい混雑で」
「いやご苦労はんでしたなあ」
「ホンマにアメリカ人ってアホでんなあ」
「は? そらなんのこってすねんな」
「せやからアメリカ人はアホばっかりやって」
「おまはんが雨に降られるのとアメリカ人となんの関係がおますねんな」
「せやかてあの大雨は季節外れの台風が低気圧になったやつが原因でっしゃろな」
「ああ、そうらしいなあ」
「なんで季節外れの台風ができるかっちゅーたら海水温が高いからでっしゃろな」
「そやな、海水温が高いとどんどん蒸発してそれが台風のもとになりますわな」
「海水温が高いのは温暖化が原因でっしゃろな、せやけどそれをでっちあげやとかぬかしとるトランプを選ぶとは、やっぱりアメリカ人はアホばっかり揃っとりまっしゃろな」
「なんや筋道は通ってるようやけどおまはんが言うと風が吹けば桶屋が儲かるより説得力がおまへんなあ」
「ホンマに、なんであんな大勢がトランプに投票しまんねんな」
「それはわしにもわからんけど、あいつが大統領になったら物価が安くなると思ったお方が多かったみたいでんなあ」
「せやけどニュース解説では、あいつの言うとることが実行されるとインフレになるって言うてまっせ」
「そやな、その辺の細かい仕組みはようわからんけど、そんだけ生活に困ってるお方が多いっちゅーこっちゃろなあ」
「せやから言うてあんなゲス野郎を選ぶやなんて、アメリカ人の頭のなかには犬の糞でも詰まってるんでっか」
「そんなこと言うたらうちとこの総選挙でも、票を伸ばした党の代表のお方は結構ゲスでおますがな」
「ああ、あのお方ねえ」
「あちらはんは元ポルノ女優となんや揉めとったけど、こっちは元グラビアモデルの観光大使はんでしたかな」
「せやけどあっちがゲスなのは前からわかってたけど、こっちがゲスなのは後でわかったんやから一緒にはできまへんがな」
「確かに違いますな、あちらはんはメキシコとの間に壁を造る言うてはるけど、こっちは壁を壊せ壊せ言うてますわな」
「103万回くらい連呼してますなあ」
「その財源は与党が考えろって、立憲はんが同じこと言うたら対案を出せやの無責任やの袋叩きにあうところやろに、えらい甘やかされてますがな」
「その甘ちゃんなところに女子はんは惹かれますのやろか」
「そら知らんけど、壁を壊す前に家庭を壊してまうところやがな」
「そう言えば米朝師匠が落語のマクラでよう言うてはりましたなあ」
「何を言うてはりましたか」
「江戸ではおめかけはん言うところをこちらではおてかけはんって言うって」
「ああ、目を掛けるか手を掛けるかの違いやて言うてなはったなあ」
「あの人の場合、手取りを増やす言うてて自分はてかけを増やしてましたがな」
「増やすて、これが初めてとちゃいますのんか」
「さあわかりまへんけど、でもその問題はともかく、与党と協議したりやとか一躍時の人でんなあ」
「でも末路は自民党入りしはるやろな」
「おや、そうなりまっか」
「そうやで、野党で不倫した人は後に自民党入りするっちゅー法則がおますがな」
「法則言うたかて、そんなん過去にあの人ぐらいちゃいますのんんな」
「そうそう、山本モナはんとぶちゅーで接吻してはった細野豪志はんな」
「サンプルが少なすぎますがな」
「まあそんだけ問題起こすのは自民の議員が多いっちゅーこっちゃな」
「もともとの数が多いだけちゃいますのんな」
「まあ先はどうなるかわからんけど、しばらくの間はキャスティングボートを握ってがんばりはるやろな」
「またトリガートリガー言うとりがー」
「トリガーっちゅーたら引き金のことやけど、あの人の場合銃身にもこだわりがおありのようで」
「太くて長くて黒光りする銃身ってですかいな」
「そう、銃口からものすごい勢いで飛び出してきますがな」
「……あの、ご隠居はん、今日はちょっと品がなさすぎるような気もしますけど」
「そやな、税制にしろ社会保障にしろなんにしろ、真面目に議論してもらいたいわな」
「そうですがな」
「下らんスキャンダルを政争の具にするのだけは避けてもらいたいわな」
「ホンマですわ」
「まああの人の場合、精巣の具はたっぷりおましたみたいですけどな」
「だってタマキン雄一郎やもん……って、アカンわもう」
まさか、という思いと、ほんとにそうなんだ(トランプ支持が多い)という気持ちが半々ではあるものの、がっかりを通り越して、打ちひしがれた感でいっぱいです。
ガラスの天井ってほんとにぶあついんですなぁ。
あるときそいつが休憩室に入って来て、ちょうどテレビで北京冬季オリンピックをやってたのを見て、
「へー、今オリンピックやってるんですか、どこでですか?」
って言うので、
「お前、なんぼテレビ見ぃひん言うたかてヤフーのトップページとか見たらわかるやろ」
って言うたら、
「そんなんも見ません」
って言いおって、
そういう自分の知りたい情報とだけ接してるような奴がトランプや斎藤を支持するんやろなあって思って、
しかし誤った情報をうのみにして人殺しを崇拝する有り様はまるでオウム真理教やなあって思えて、
しかしあの時代にSNSがなくてよかったなあ、もしあったらサリン事件どころや済まへんだでって思って、
そうや、僕もインチキ宗教でも始めようかなあ、
偏った知識しかないような奴なら難なく騙せて大儲けできるやろなあ……って、
それがこの2日間あれこれ考えた結論でした、はい。