ド田舎ちょい悪爺様コメディ：ウェイクアップ!ネッド（1998）

WAKING　NED(1998)

1998年のＵＫ/フランス/ＵＳＡ映画。アイルランドのド田舎の村で宝くじを巡り騒動を巻き起こす村人たちの、ブラックでそして心温まるコメディ。

←PADDYでスランチャ～（乾杯）。PADDYはアイリッシュウイスキー版サントリー角瓶ってとこ？

人口５２人ド田舎の村人の楽しみといったら宝くじ。村で販売されたくじに大当たりが出たことを知った仲良しじーさまたちは、あたりくじを購入した友人の家へ行ったところ、本人は１２億円当選を知って心臓麻痺を起こし、当たりくじを握り締めて死んでいました。このままではくじは無効に！何とか彼が生きているように見せかけ、当選金を貰おうと村を上げての大芝居が始まった・・・

←はあ～？聞こえんがや。すっとぼけるじいさまマイケル（デヴィッド・ケリー）。

そう、と～ってもローカルな映画、明らかにミニシアター系。有名俳優皆無。しかし登場人物どいつもこいつもいい味出してます。それもそのはず、舞台俳優出身の方々が出演しているとのこと。主役級のちょい悪じーさまたち、ジャッキー（イアン・バナン。残念ながら彼はこの翌年、交通事故でなくなっています。）とマイケル（デヴィッド・ケリー）を筆頭に、芸達者そろいです。この映画には私のお気に入りのアイルランド女優スーザン・リンチが出ています。彼女は一度見たら忘れられないような強烈な女優。メジャーな映画には出ていませんが、ＴＶやミニシアター系の映画で活躍しています。

←スーザン・リンチ。

電話ボックスのお婆ちゃんをボックスごと跳ね飛ばすとか、じーさんのヌード（見たくないっ！）とか、微笑ましいんだかなんだか表現に困るコメディセンスのこの映画、田舎の美しい風景と、個性的な登場人物、ブラックジョークと愉快なオチ。もし機会があったらぜひご覧頂きたいです。ストーリーを聞いて「見たい！」と思って当時映画館へ見に行きましたが、期待を裏切らない出来でした。実際、いくつかの国際的な映画賞を獲っています。ただ、後で知ったんですが、ロケ地はアイルランドではなく、マン島(笑）。しかし、いかにもド田舎のパブや流れるアイリッシュトラッド、人々のアイルランド弁を堪能でき、もちろんアイルランド好きには見逃せないっすよ～。