愉悦の杜に来た再びの春
途方に暮れたいつかの些事は忘れた
不条理をことごとく異端視することの法楽
不寛容な私が許す唯一の至福は
けれんもなく、含羞もない冬日の日照
腎杯に留まったまま 沈黙を続ける二つの結石が
折あればと機を窺っているのも知っている
残したいものもはなかった
試したいのはほとんど試した
どうしても手放せないものも
つい見落としたものも
縺れる脚を叱咤激励しながら捨てた
荷は軽く 装いは一層軽くふわふわと漂う旅をした
旅の終わりに すみれ色の椅子に座って異国の老人に見入った
《・・老いを引き寄せてはいけない・・・》
エンデイングソングがずーっと耳朶を占めている
途方に暮れたいつかの些事は忘れた
不条理をことごとく異端視することの法楽
不寛容な私が許す唯一の至福は
けれんもなく、含羞もない冬日の日照
腎杯に留まったまま 沈黙を続ける二つの結石が
折あればと機を窺っているのも知っている
残したいものもはなかった
試したいのはほとんど試した
どうしても手放せないものも
つい見落としたものも
縺れる脚を叱咤激励しながら捨てた
荷は軽く 装いは一層軽くふわふわと漂う旅をした
旅の終わりに すみれ色の椅子に座って異国の老人に見入った
《・・老いを引き寄せてはいけない・・・》
エンデイングソングがずーっと耳朶を占めている