白い月

白い月

冬の蝶

2013-12-08 10:51:00 | 心事ポエム
うっすらと白いレースのような雪が
凍った芝生を覆っています

ふっと 息を吹き込んだ風が
薄いレースを持ちあげて 
あけぼの色の宙に浮かせています

《ごらんよ 蝶が隠れている》

今日はあなたの弔いの日

わたしの躰じゅうの血が凍えている

爪が剥がれ、ささくれ あちこちを傷つけ

肋骨には針が刺さって 勝手に音楽を奏でている

ふあふあと視野が揺れ 縮み

渇いた眼球が軋み開かない

舞い降りる花弁の憂鬱 聴く耳も朧ろ

うつつな思い 巡らせて又戻り 彷徨い惑う 

ああ そこに居るのはあなたか  

蝶になって来てくれたのか。