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毛唐もすなるブログといふものを

日本男児もしてみむとてするなり

世界は広いね

2005-04-28 12:07:09 | 国際
今日は数件の記事につき簡単に感想を書こうとおもいます。

米フロリダ州の新法、危機回避義務のない正当防衛認める《ロイター》

フロリダの話だそうですが世界は広いです。「やられる前にやれ」「正当な力の行使には躊躇しない」というのがブッシュ一族というより、古き良き?アメリカの伝統なのでしょうか。そしてこの場合何が正当化はアメリカの伝統(神?)が決めるということなのでしょう。イラク攻撃にしろそういう面がありましたから。日本人から見れば物騒この上ないですが、アメリカ人から見れば日本人の大人しさの方が異様に映っているのかもしれません。世界は広い。

盧大統領の韓日関係発言が「慎重」に《朝鮮日報》

前後の見境なく喚くだけ喚いておいて、「韓国と日本は北東アジアの未来をともに切り開くべき共同運命体」などとまあよく言えたものです。はっきり言っておきますが、韓国がなくても日本は平気ですが日本がないと韓国は崩壊ですからね。こういう現実が辛いのだと忖度しますが、やはり無様で格好悪いことこの上ないです。こういう態度を許容するのが韓国人の美意識なのでしょうかね。海を隔てたお隣さんで、膠着語という世界でも超少数派の言語をお互い使い、聖徳太子の頃までは極めて近しい関係にあったらしいのに、彼我の美意識は恒星間距離ほども離れていることを再確認しました。

「日本を馬鹿にする国は地球上で韓国しかない」《朝鮮日報》
こういうことを自由に言えるのが自由主義国というもので、日本でも欧米でも自由です。もちろんこういう自由はいずれの国でも直ぐに獲得されたわけではなく、多かれ少なかれ産みの苦しみ味わいながら獲得されるものと思います。韓国も是非こういう発言の自由を獲得してほしいと思いはすれど、それが獲得されるまでにあと何千年かかるやらかからないやら。だってこれに対する韓国世論の反応は以下のような具合ですから。

韓国の世論に殴り殺される!? 「親日宣言」出版の趙英男さん《産経》

己の民族のふがいなさを他人のせいにしている限り、韓国・朝鮮民族の発展はおのずと限界があり、彼らの脳内願望が実現される日は未来永劫やって来ないでしょう。世界の諸民族の中で韓国・朝鮮民族は、わが日本民族ほどではないにしろ比較的恵まれた民族だと思います。したがってそれなりに成功するのは当然でしょう。しかし、分を弁えず脳内願望だけで突っ走るのは危険極まりないことです。近隣諸国にしてもいい迷惑です。

ベネディクト16世

2005-04-20 13:06:15 | 国際
新法王、ナチス青年組織メンバーの経歴 (読売新聞) - goo ニュース

高齢のドイツ人教皇だから当然こういう過去があってもおかしくないでしょう。経歴を見ると35歳で第二バチカン公会議にに神学顧問として出席したとありますから、早くから教理畑におけるバチカンのエースだったようで、当然出世も早く50歳で枢機卿になっています。

ところで、バチカンとナチスは友好関係だった時期が長かったのは有名な話です。当時のバチカンにとって「宗教はアヘンだ」として宗教を否定し教会を破壊していたソ連は明白な敵でした。そしてそのソ連は「来るべきドイツ革命」とか何とか言いながら、ドイツにおける革命に向けて激しく工作をしていたわけです。南部でカトリックの勢力が強く伝統的につながりの深いドイツにバチカンが肩入れするのは自然な流れでした。ヒトラー自身がオーストリアのカトリック出身でしたから、バチカンとしてもまさかああいうことをやり始めるとは当初は思っていなかったのでしょう。次第にバチカンとナチスは疎遠になっていきました。しかし最後までナチスのシンパがバチカン内部にいたこともまた確かなことのようです。

ナチスの民族浄化の対象はユダヤ、スラブ、ジプシーなどに拡大して行きました。当時バチカンは、ユダヤ人やジプシーが虐殺されてもさしたる関心を示さなかったようです。異教徒が少々殺されようが共産主義者から教会を守るためには仕方がないと割り切っていたんだとおもいます。もっともポーランドはスラブ人のカトリック国だったので、この地域での虐殺についてはバチカンも心が少々痛んでいたはずです。しかしそれも、より大きな悪である共産主義の拡大を防ぎ教会を守るためには致し方ないと言い訳しながら黙認していたのではないでしょうか。しかしそういうバチカンの態度は結局ナチスが教会を迫害し始めたことで採取的には裏切られるのですが。

こういう過去に思いをはせると、ポーランド人教皇に仕えた側近中の側近がドイツ人枢機卿で、彼が次の教皇に選ばれたというのも何か歴史の因縁のようなものを感じてしまいます。

これも一種の白豪主義

2005-04-09 13:44:06 | 国際
「靴脱げ」で外交問題 豪とパプアニューギニア (共同通信) - goo ニュース

外交使節団、なかんずく他国の首相に対して入管が靴を脱げと命じるなど国際慣習上非礼なことです。昔ならこれだけで十分戦争の理由になります。現代においてですらこういう侮りを受けるところに弱小国の悲哀を感じます。しかもパプアニューギニアはこの侮りに対して『オーストラリアからの援助を受け入れない』というかたちでしか抗議のしようがないようです。悲しすぎて涙が出ます。【道義立国】たるべきわが日本国は何等かのかたちでオーストラリア政府に圧力をかけるべきでしょう。

パプアニューギニア大使館HPの基礎データによれば、パプアニューギニアは1975年にオーストラリアから独立したそうで、それまではオーストラリアの植民地だったようです。旧植民地国の首相だから侮りを受けたという面もあるにはあるんでしょうが、それだけではないでしょう。人種差別に基づくより根本的な侮りがオーストラリアには受け継がれているに違いありません。それがオーストラリアの白豪主義の伝統というものなんでしょう。

オーストラリアの白人は20世紀の初頭まで現地人のアボリジニを《狩の対象》にしていたそうです。つまりアボリジニなどの有色人種は人ではないと考えていたということです。つい100年ほど前までそういう意識だったのですから、そういう意識がそう簡単に改まるわけはありません。このパプアニューギニアのソマレ首相は《サーの称号》を持っていますが現地の人のようで、100年前までは白人から狩の対象にされていた人たちの子孫です。侮りを受けたのにはそういう歴史が影響しているに違いありません。

日本人もつい先日までは動物扱いだったのです。それは故・会田雄次著『アーロン収容所』などを読めばすぐにわかります。

簡単な抜粋はここ

我々日本人が酷い侮りを受けずに済むのは、日本民族に力があるからです。ご先祖様の遺した遺産のおかげです。もっとも、戦争に負けるなどして力が衰えるとたちどころに侮りを受けるようになることは『アーロン収容所』などを読めば十分想像できることですが。人間の意識はそう簡単には変わらないのです。われわれは白人の中にあるそういう優越感を現代においても忘れない方がいいでしょう。

もっとも、こういうことを言うとサヨクは必ず日本人だって差別をするし植民地支配における残虐とか何とか言い始めます。そういうことをいう連中は違いの分からないアホです。いかにも日本人も差別します。それは世界中のどの民族も多かれ少なかれ差別するということと基本的には同じことです。今回侮りを受けたパプアニューギニアの首相なんどだって、より弱小国であるミクロネシア連邦などに対してはきっと差別していることでしょう。問題はその中身です。

日本人は朝鮮を『併合』したのであって、朝鮮人を【人間】だとおもって【差別】していたのです。それは支那人や東南アジア人に対しても変わることはありませんでした。しかし毛唐どもは有色人種を人間ではなく【動物】~少なくとも【動物同然】だとおもって【区別】していたのです。差別というの相手を一応自分と同じカテゴリーと認めることを前提とします。しかし毛唐どもは有色人種を同じカテゴリーだと思っていなかったわけです。だからアボリジニを狩の対象にしたのです。

もっとも、オーストラリアの毛唐は犯罪者の子孫が多数を占めるというだけあって、毛唐の中では相当程度が悪いと専らの評判です。(『アーロン収容所』にもそれは書いてありました)。最近も邦人の行方不明者が多数出ているとのことで、オーストラリアへのリピーター率は低いとか。オーストラリア政府はそれを何とかしようと躍起のようですが、今回のような侮りをやる限り、改善は程遠いとしか言い様はないでしょうな。(談)。

コンクラーベ

2005-04-08 11:45:18 | 国際
18日から「コンクラーベ」後継法王は… 焦点は出身国とバチカンの姿勢 (産経新聞) - goo ニュース

今日はローマ教皇ヨハネ=パウロ二世の葬儀が行われます。我が国からは川口首相補佐官が参列するわけですが、皇太子殿下も東京教区の司教座教会=東京カテドラル聖マリア大聖堂(ちなみに故・丹下健三設計)で執り行われる追悼ミサに参列されることとなり、これはカトリックの教義的にはバチカンのミサに参列するのと同じことですから一安心です。礼節の国・日本の面目は保たれました。

教皇の葬儀が終われば次の教皇の選挙=コンクラーベです。どこの国から選ばれるかなどということにわたしは全然興味がありませんが、どういう考え方の人物が教皇に選ばれるかには興味があります。ヨハネ=パウロ二世は極めて保守的との専らの評価ですが、それは世俗の流れから見てそうなのであって、カトリック教会がそういう流れに安易に追従することはあってはならないことと考えるからです。世俗の流れが正しい方向を指しているとは必ずしもいえません。ましてや人間が全てを司れるかの如き近代の錯角がまだまだ幅を利かせている現状において、世俗の流れの多くは人間の欲望を可能な限り肯定するという方向に向かいます。さらに歴史的に成立した各種共同体の倫理を欲望追求にとっての障碍とみなしてその解体を試みます。こういうことが果たして正しいことなのか。

世の中の推移に応じて倫理観も変わるというのは事実でしょう。しかしそれを平然と命題化するのはその人に既に倫理観が失われているからではないのでしょうか。わたしはそういう人たちに社会の変革を任せることは到底できません。過去に対する原則的な信頼なしにわたしたちは未来の扉を開くことは出来ないと考えるからです(福田恆存『人間・この劇的なるもの』より)。そういう立場からは、日本人のほとんどにとって馴染みが薄いとはいえ、世界の趨勢に少なからぬ影響力をもつカトリック教会が保守的でなくなるのは、世界にとって決して幸福な結果をもたらさないと考えることになります。それゆえ、カトリック教会がヨハネ=パウロ二世の保守路線を堅持することを願うのです。

政教分離

2005-04-07 13:31:26 | 国際
法王死去の半旗に反発 仏「政教分離に違反」

フランスの【政教分離】は元来【国民国家】フランスをカトリック教会という外部勢力から守るため編み出された理論です。イギリスが【政教分離】をしていないのは国教会の首長がイギリス国王なのでそこから【国民国家】イギリスを守る必要がなかったことによります。

似たような状況は日本では戦国時代に一向宗という形であらわれたことがあります。領民である門徒が領主以外に主を持つというのは支配者にとって不気味だったに違いありません。しかし、それ以外で顕在化したことはほとんどないといっていいでしょう。国家神道と【国民国家】日本との関係はフランス型とはまったく異なり、イギリス型に近いと考えるべきです。イギリス国教会は自国の王室の都合でカトリックと袂を分かち王室が教会を利用するような形をとりました。日本の政府も神道をそのような形で利用した面があるからです。日本においては、神道勢力が【国民国家】日本に対する脅威となったことはありません。政府の神道を利用するため神道と一体化しようとしたのです。イギリス王室の取った手法と類似します。

更に、革命前のフランスではカトリック教会が王権と一体化して権力を振るい、革命勢力の迫害に手を貸していましたから、【国民国家】を打ち立てた革命勢力からすれば明白に敵だったこともフランス流の厳格な【政教分離】に多大な影響を与えました。しかし、日本において神官階級が組織的に権力と一体化し、権力を振るっていたという事実はありません。それがあったという人は、部分的・個別的な事象を実証的な証拠もなく一般化しようとしているだけで、極めて意図的な人たちです。もし、そういう意図もないのに神官階級が組織的に権力と一体化したという人は、残念ながら戦後教育の先入観から自由になれない、いってみれば学問に不向きな人に違いありません。ガリレオ・ガリレイの肖像画の前で「それでも地球は回る」と毎日唱えることをお勧めします。

それはさておき、先進諸国の憲法で政教分離を厳格なかたちで定めている国は、フランスとアメリカくらいといっていいでしょう。フランスが厳格な理由は前述の通りで、アメリカはピューリタンが信仰の自由を求めて新大陸にわったったという歴史から厳格になるのうなずけます。もっとも、アメリカはフランスのように【国民国家】を宗教勢力から守る必要がなかったので、フランスほど厳格ではありません。そう考えると、多分共産主義国を除いてはフランスがもっとも政教分離にうるさい国ということになるのではないでしょうか。

それにしても、合理主義・啓蒙主義が勝利し教会勢力が決定的に退潮したフランスが、現在でもカトリック勢力をはじめとするキリスト教勢力から【国民国家】を守る必要があるようにも思えません。では、フランスの野党は過剰反応をしているのでしょうか。そうでもないでしょう。ではその理由は何か。確かに、フランス人は理念、なかんずく革命の理念をすごく大切にしますから、【政教分離】という革命の理念を大事にしたいというのもあるでしょう。しかし、それ以上に、イスラム勢力の拡大を警戒しているに違いありません。フランスは今や全人口の1割程度がアルジェリアを中心とするイスラム圏からの移民で占められています。彼らは【国民国家】フランスを脅かす宗教勢力と元々のフランス人には映っているはずですから。

そういえば、最近フランスで【政教分離】が問題となったものは報道で知りうる限りほとんどイスラムがらみです。フランスの【政教分離】は今やイスラムから【国民国家】を守る砦となったということと考えてよさそうです。ですから将来イスラム勢力に付け入る隙をを与えないために、最早脅威とは言えないカトリック教会に対しても、厳格な分離で臨むということなのでしょう。今やフランス流の政教分離は、このようなかたちで機能しているわけです。

ヨハネ=パウロ二世

2005-04-06 21:34:11 | 国際
ローマ法王葬儀 (産経新聞) - goo ニュース

わたしは『法王』という書き方に違和感があります。ローマカトリックの長の地位は『皇』の字を当てるのが歴史的な実情に合致するとおもうからです。ですから、バチカンは『法王』とは表記せず『教皇』と表記します。「2ちゃん」の名無しさんの書き込みによれば、当初バチカンが日本国外務省に『法王』の字で登録申請しそれが受け付けられたあと、バチカンが『王』は『皇』の下だと気付き、修正を申請したところ、日本国外務省は一旦登録されたものは政変などで政体が変わる等の事情がない限り修正には応じられないとし、現在に至っているそうです。本当なら、日本国外務省は相当の石頭ですな。結局、日本のマスコミは外務省の正式表記通り『法王』と表記していますが、学術会では『教皇』と表記するというねじれ状態がずっと続いているそうです。そういえば昔、世界史の教科書に『教皇』と書いてあった記憶があります。わたしは『法王』ではなく『教皇』と表記することにしています。

それはそうと、我が日本国は教皇の葬儀に川口順子首相補佐官(閣僚級)・前外相を派遣するとか。教皇が亡くなられたとき派遣されるのが川口だったりしてね、と冗談で友人と話していましたが、まさか本当に川口とは。政府の正気を疑いますね。アラファトの葬儀のときも川口でしたから、政府見解としては教皇とアラファトは同格ということなんでしょう。形式的にいえばアラファトもパレスティナ暫定政府の元首格なのだから教皇と同格と言えなくもないですが、いかにもそれは非常識でしょう。特に冷戦が終り多国間外交の重要性が増している現在、また、常任理事国入りが微妙なこの時期に、こういう先例主義的選択をするとは、なんたるちあサンタルチア。呆れてものが言えません。まだ間に合うので、政府は川口以外の人物を追加派遣してくれ。小泉首相が一番適任ではあるけれど、現実的選択肢としては宮沢喜一元首相あたりが妥当かとおもいます。

余談ですが、教皇選挙(コンクラーベ)には日本人が二人参加します。浜尾枢機卿(バチカン移住・移動者司牧評議会議長(閣僚級)・前横浜教区司教)と白柳枢機卿(元東京教区大司教)です。浜尾枢機卿は昭和天皇の侍従(長?)だった浜尾実氏の実弟です。そういう出ですから、浜尾枢機卿はバチカンにとって日本の上層部への布教のてこ入れにもってこいの人物と映ったのかもしれません。あれよあれよという間に出世しましたから。もっともヨハネ=パウロ二世が浜尾枢機卿の働きに非常に満足していたからバチカンに呼ばれたという噂もあります。この浜尾枢機卿が横浜の司教だった時わたしはお会いしたことがあります。当時は浜尾実氏の実弟だということは知らなかったのですが、他の機会にお会いした別の司教と異なり、気さくな中にも威風堂々とした雰囲気を漂わせてていたことが強烈な印象として残りました。後になって出自などを知り、あれが出自というか遺伝子から来るオーラなのかなとおもったことを憶えています。

NPT

2005-03-08 23:59:59 | 国際
「核の無頼国家」は処罰を=米大統領が声明 (時事通信) - goo ニュース

「バカなブッシュ猿が何か喚いている」式の冷笑は主に欧州で見られ、また権力者を笑おうというのは経済的に発展した社会の特徴でもあるので、この発言を笑う日本人もまた多いのではないでしょうか。確かに「核の無頼国家」なんて発言は直ちに「お前が言うな!」式の突込みを受けてしまいそうです。もっとも、ブッシュのいいところはこういうストレートな分かりやすさですからこれを笑ってもしょうがありません。それにブッシュを笑ってもそれによって自分が偉くなるわけでもなく却って知的停滞をもたらします。やはり冷静に考えることが重要かと思います。以下概略のみ。

核クラブの保有を放置してNPT無視は怪しからんというのは論理的ではありませんし、けしからんと《だけ》いうのはフェアではありません。核拡散の最大の問題点は【小国の核】です。もちろん日本やドイツのような大国が新たに核保有することはインパクトがありますがさほどの問題はありません。理由は核保有により国際関係上の発言権の増大は限定的であることと民主的経済大国なので国民が核の行使を簡単には容認しないことがあげられます。核保有により小国が国際社会で発言権を増すのは国際関係の不安定要因にしかならず、また核保有を目指す小国の多くは民主的でない発展途上国なので核の行使に国民がストップをかける機会がほとんどないからです。

北朝鮮の問題を抱える日本がこのアメリカの声明に賛成するのは当然です。あくまで現状では政治的にそれ以外の選択肢はありません。しかしそれはあくまで政治的選択の問題であって論理的問題ではないしましてや観念的反核平和論とはまったく無関係な判断だということはわかっておかねばなりません。
もっとも米国の主たる関心がイラン、シリアに向いていることが少々気がかりですが、それを何とかするのが《政治》ということなので日本国政府には頑張ってほしいのですが、それをもっとも推進してくれそうなのが年内に米国国防長官との呼び声の高い毛唐のアーミティジなのが少々残念です。

ラムちゃん辞任か?

2005-03-07 16:52:45 | 国際
ラムズフェルド米国防長官、年内に辞任か (朝日新聞) - goo ニュース

ラムちゃんが辞任してアーミティジが長官に就任するならば日本にとって悪くないですね。日本の国益を考える人なら誰しもとは言わないまでも多数の人は賛成でしょう。そして、それはアーミティジが親日的だからだとかいう単純な理由からではありません。親日的だからといって別に彼が日本の国益を追求してくれるわけではないですから。
アーミティジはもちろん米国の国益を追求します。重要なことは、彼が米国の国益追及にとって日本との同盟強化が最も重要だと過去一貫して主張してきたことです。そういう考えの人物が米国の要職に座るということはすなわち米国政府の考える国益と日本国の国益が一致しやすいということになります。つまり彼は日本の国益追求にとっての最良のパートナーの一人だということになります。

この人事が実現した場合それは軍拡を進める支那や北朝鮮に対する強烈なメッセージになります。すなわち【ブッシュ政権は日米同盟を基軸に東アジア政策を展開する】ということを明確にするということです。日米同盟を重視しないと米軍のトランスフォーメィション自体が成り立たないのですからこれは当然の政策です。米国共和党にとってクリントン時代に迷走した冷戦後の世界戦略をきっちりとした形にして次の選挙で仮に民主党が勝ったとしても最早後戻りできないようにしておく必要もあるんでしょう。

このニュースを最初に見たときもしかしたら日本の意向がホワイトハウス人事に影響する初めての例になるのかなと思ったんですが、以上のように考えるとやはり思い過ごしだったみたいです。残念!

男女同権

2005-03-07 14:29:38 | 国際
米軍は故意に発砲した?=イラクで解放の伊女性記者語る (時事通信) - goo ニュース

「故意に発泡した」とはつまり【米軍がわたしを狙って殺そうとした】とこのイタリア人記者は訴えているわけです。本当なんでしょうか。
独自情報も分析力もないわたしたちに事の真偽などわかるわけありません。しかし報道を聞いているとなんだか分かった気になるのが不思議です。それは錯覚だし往々にして報道する側の人間の考え方に引きずられるものですから注意が必要です。おそらく今日の【news23】や【報道ステーション】はこの件を米国の謀略であるかの如く視聴者が思うように報道するでしょう。しかし騙されてはいけません。

報道によれば米軍に殺人の故意ありというイタリア人記者の挙げる理由は
1.威嚇射撃もせず突然銃撃した
2.自分を拘束していたイラク人が「お前は解放後殺されるかもしれない」と言った
ということくらいです。
まず理由の2は裏が取れない以上理由にはなりません。理由1の方もイタリア人記者の乗った車は米軍の検問所で停止を求められたのに速度を上げたことは分かっています。その後威嚇射撃があったのかどうかは車に乗っていた者の証言だけからはわかりません。空に向かって威嚇射撃をしたか車に向かって銃撃したかを車で逃げている人間が音だけで聞き分けられるとは思えませんから。それにイタリア人記者の乗った車の運転手は米軍の検問だとは気づいてなかったわけだから威嚇があっても速度を下げることはなかったでしょう。要するに《突然》銃撃されたといえるかすら分からないということです。

もっとも、テレ朝や筑紫哲也はわたしなどの一般人が知ることのできないようなディープな裏情報も知っていて米軍が故意にやったかのようなニュアンスで報道するのかもしれません。しかしそのディープな裏情報の裏などテレ朝や筑紫が短時間に取れるとは到底思えません。国内のことならまだしも国際間のことについてはまず不可能です。したがって報道から論理的に考えるしかなく、そうであればやはりこのイタリア人記者の証言を俄かに信じるわけにはいかないのです。そして、仮にこの殺害が上手く行っていたとしても米国に何かメリットがあるかと言えばあるとは思えません。やはり論理的推論としては米軍誤射説が妥当と思います。その上で米軍の落ち度を探せば、自分たちが正規の米軍だとイタリア人記者の車に示せなかった点ということになりましょう。

それにしても欧米の記者は年配の方が多い上女性までイラク入りしているんですね。さすが【男女同権】なだけはあります。ははは。

ハマスと停戦合意

2005-02-14 00:48:17 | 国際
5百人釈放を閣議承認 イスラエル、治安権返還へ (共同通信) - goo ニュース

ハマスが一応停戦状態を維持しているのは、それによりパレスティナ人政治犯=現役テロリスト+予備軍が多数釈放される見込みがあるからです。これ以上の釈放はないなと考えられる時点で停戦など反故でしょう。

一方、イスラエルがそれでも釈放に応じているのは、アメリカの圧力が第一ですが、アッバス議長が一応信用に足りる人物で、本気でイスラエルとの和平を考える可能性のあるパレスティナ人だからでしょう。彼を第二のサダトにでもしようといいう積りかもしれませんね。

パレスティナ側から見れば、アメリカが共和党政権のうちに和平した方が有利なはずです。民主党=親ユダヤですから。しかし和平を望まない勢力を~しかも自分らが育てた連中が~身内に沢山抱えている。それを押え切れるか。私は多分無理だと思います。憎悪の火をつけるのは簡単だけど消すのは難しいからです。

それにしても、今回の機運が盛り上がったのは、イスラエルとアメリカの強硬路線ゆえで、間違っても市民の対話などといったヒューマニズム的なものではないでしょう。ハマスなどの反対派を徹底的に殲滅したとき、この機運は成就することになるのでしょうが、テロリスト予備軍を大量に教育した現在、それすら可能かどうか。徹底殲滅を現在の社会が許さないとなれば、和平の成就はそういったテロリスト予備軍が引退する時期までないでしょう。一歩教育を誤ると是正に長期を要することになる。まるでわが国のことのようでもあります。ま、ともかく長い道のりです。諦めずに気長に行きたいものです。

温暖化はイヌイットへの人権侵害?

2005-02-14 00:05:53 | 国際
温暖化「米の人権侵害」 イヌイット申し立てへ (朝日新聞) - goo ニュース


仮に米州機構で申立が認められ、それを足がかりに米国の連邦裁判所に提訴して、その結果勝訴したとしても、米国民のライフスタイルに殆ど影響力はないでしょうね。米国民を動かしたいなら健康被害など実利的なもので訴えなければダメです。温暖化によって、かれこれこんな風に米国民の利益が害されると訴えなければダメです。米国民の多くはイヌイット(エスキモー)の伝統的生活が脅かされたって何の痛痒も感じないでしょう。なぜなら、米国民にとって米国式~現在は大量生産大量消費~こそ理想の生活であって、未開なイヌイットの生活のためにそれを犠牲にするなど彼らの想像の埒外に違いありません。彼らにとってはイルカや鯨の生活権?の保障の方が余程関心事であって、イヌイットなど知ったこっちゃないんでしょう。つまり多くの米国人にとってイヌイットはイルカや鯨以下ということになりそうです。やはり洒落ではなく、テーマパークでもない「イヌイット共和国」を作るしかないのでは?イヌイット共和国万歳!!!

核保有の正当性

2005-02-13 14:27:53 | 国際
対北圧力へ5カ国協議を米検討 結束誇示、復帰促す (産経新聞) - goo ニュース

毎度の北朝鮮による、5カ国を日米と支露韓とに分断する離間策に対抗して、米国は5カ国の結束策に打って出るようです。
いうまでもなく、6カ国協議の目的は北朝鮮に核開発を断念させることですが、韓国は断念させるに熱心ではない。「朝鮮人の核」ならむしろ歓迎するんではないでしょうかね。そういう韓国は怪しからんといえば怪しからんのですが、そもそも、核保有5カ国以外の核開発を許さないという現在のNPT体制に正当性があるのか、そっちの方が怪しからんのではないでしょうかね。少なくとも論理的には正当性はありませんから。その点はまさに(数学の得意な=論理的な?)インド人のいう通りですから。

私は、「民主化された(国民が豊かな)大国の核」については現在は問題にする必要はないと思います。問題となるのは「国力に見合わない核」です。国力のない国が核ゆえに発言力を強化するのは、国際社会の秩序を乱すからです。逆に大国(これをどの程度に考えるかにもよるけど)が核を持つのは、国際社会の秩序をそれほど乱すことにはなりません。もちろん核保有という既得権を持つ国から見れば秩序を乱すことになるかもしれませんが、そんなことは知ったことではありませんから。それに、核武装する大国の国民が経済的に豊かで民主化されているなら、核を使用する可能性は殆ど考えなくてもよいので、世界における核の危険が高まるとは必ずしもいえません。むしろ、大国間のバランスが取れて国際社会がスムーズに動くのではないかとも考えられます。
そういう目で見れば、日本やドイツが核武装することを反対する理由は見当たりません。インドは民主的ですが豊かではないので少々問題ありです。そして、パキスタンが核を持ったことはまったく受け入れられないことになるでしょう。ましてや北朝鮮など。

では、「韓国~統一朝鮮」の場合はどうか?以上のような尺度からすれば、やはり許されないでしょう。「韓国~統一朝鮮」は「大国」とは到底言えませんから。もちろん、彼らの脳内では「大国」なんでしょうが、客観的裏づけは一切ありません。(談)

P5

2005-02-12 22:47:24 | 国際
国連常任理事国を目指せ…外務省、パンフ5千部作成 (読売新聞) - goo ニュース

常任理事国に入ると外務省は権益拡大になりますからそりゃハッスルするでしょうね。まあ、もちろん常任理事国入り出来る機会があれば入った方がいいに決まっています。もっとも拒否権がないなら入らない方がいいですけど。拒否権のあるなしが焦点です。しかし外務省はそんなことどっちでもいいようなないような…。かえって拒否権がない方が気楽でええわいとか思ってそうでこわいです。省益あって国益なしということになりゃせんか心配ですな(談)。

潰しあい

2005-02-10 13:12:21 | 国際
ヒラリー人気が拡大 次期米大統領選の世論調査 (共同通信) - goo ニュース

この時期に名前が出るってのは、ヒラリー潰しという反対陣営の思惑もあるんでしうな。

先の選挙で民主党はジョン・ケリーを候補に立てましたが、勝つ気は余りなかったように見受けられます。ケリー陣営は投票後早々に敗北を認めてしまいましたから。これは仮にケリーが当選した場合、4年後の選挙でも民主党はケリーを担ぐことになり(そうでなければ4年間が失政だったと認めることになる)、ヒラリーの目は当面なくなります。ヒラリーはケリー敗北の報にあらん限りの感謝を神に捧げたと噂されていましたが、そうなんでしょう。で、その感謝を捧げた相手ですが、キリスト教の神ではなくユダヤ教の神という噂が根強くあります。民主党のことですから、ユダヤ系であっても全然驚きはしませんけどね。

それにしても、ヒラリーは、民主党の時期エース候補で、大本命ですから、3年後の選挙には必ず出てくるでしょう。共和党もそれを見越して、強固な支持基盤作りに邁進しています。今回の選挙でブッシュ陣営は宗教右派を確実に取り込むことに躍起になりましたが、それは今回の選挙のことだけではなく3年後の選挙も見越してのことなんでしょう。アメリカはキリスト教の宗教国家ですからね。さて、3年後が楽しみだ。


ヒラリー・ロッダム・クリントン上院議員の公式HP