「庭球シャツ」と名付けられた白い半袖シャツが近日入荷します。
胸にはこんなマークが付くらしい・・・
このシャツをリリースする「 twobooks in my mind 」 T氏の話。そういえば彼とはイニシャルが同じです。
彼が学生の頃、ラコステのポロが大人気で、得意げに着る友人が多い中、やはり喉から手が出るほど
欲しかったそうです。しかし、彼は苦学生。アルバイトをしながらも、収入は学費や本代に消えて行きます。
あまりに欲しかったのでしょう、気が付けばノートの端に、その絵を描いていたとか。
一緒に暮らしていたばあちゃんは、彼のそんな気持ちを見抜いていたそうです。
しかし、ばあちゃんとて裕福ではない。ばあちゃんは、じいちゃんのまだ新しい白いシャツをバラして、
その孫の絵を元に一生懸命作りました。鹿の子地ということを知らなかったんですね。そしてなんとか
カタチを似せたシャツが出来たのですが、よくよく絵を見れば、胸元に何か緑色のモノが付いている。
「おじいさん、これ、なんだと思います?」
「これか? これは、多分河童じゃなかろうか・・・」
「河童ですか、これは?」
「ああ、緑色だし、よくは判らんが、おそらく河童じゃろう」
ばあちゃんは河童も器用に真似て胸に付けました。
もうどんなに孫が喜ぶだろうかと、ばあちゃんは胸を弾ませ、そのシャツを孫である彼に見せたんですね。
彼はとても驚きましたが、鹿の子地でもない、ワニではなく河童が付いたそれを見た途端、
「こんなのラコステじゃなーい!」と叫んで、申し訳なさと恥ずかしさで家を飛び出しました。
ばあちゃんの気持ちは有難かったけれど、当時アレを着る勇気は俺にはなかった・・・
しかし、不思議なもので、今、あのばあちゃんのシャツが、じいちゃんの大事なシャツで作ってくれた、
あのシャツがもう一度無性に着たくなって。それで、このシャツを「庭球シャツ」と名付けて作ったんですよ、と。
本当ですか、その話、と尋ねると、T氏はふふんと笑いました。
胸にはこんなマークが付くらしい・・・
このシャツをリリースする「 twobooks in my mind 」 T氏の話。そういえば彼とはイニシャルが同じです。
彼が学生の頃、ラコステのポロが大人気で、得意げに着る友人が多い中、やはり喉から手が出るほど
欲しかったそうです。しかし、彼は苦学生。アルバイトをしながらも、収入は学費や本代に消えて行きます。
あまりに欲しかったのでしょう、気が付けばノートの端に、その絵を描いていたとか。
一緒に暮らしていたばあちゃんは、彼のそんな気持ちを見抜いていたそうです。
しかし、ばあちゃんとて裕福ではない。ばあちゃんは、じいちゃんのまだ新しい白いシャツをバラして、
その孫の絵を元に一生懸命作りました。鹿の子地ということを知らなかったんですね。そしてなんとか
カタチを似せたシャツが出来たのですが、よくよく絵を見れば、胸元に何か緑色のモノが付いている。
「おじいさん、これ、なんだと思います?」
「これか? これは、多分河童じゃなかろうか・・・」
「河童ですか、これは?」
「ああ、緑色だし、よくは判らんが、おそらく河童じゃろう」
ばあちゃんは河童も器用に真似て胸に付けました。
もうどんなに孫が喜ぶだろうかと、ばあちゃんは胸を弾ませ、そのシャツを孫である彼に見せたんですね。
彼はとても驚きましたが、鹿の子地でもない、ワニではなく河童が付いたそれを見た途端、
「こんなのラコステじゃなーい!」と叫んで、申し訳なさと恥ずかしさで家を飛び出しました。
ばあちゃんの気持ちは有難かったけれど、当時アレを着る勇気は俺にはなかった・・・
しかし、不思議なもので、今、あのばあちゃんのシャツが、じいちゃんの大事なシャツで作ってくれた、
あのシャツがもう一度無性に着たくなって。それで、このシャツを「庭球シャツ」と名付けて作ったんですよ、と。
本当ですか、その話、と尋ねると、T氏はふふんと笑いました。