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けんきゅうしつニッキ

Ask not what lab can do for you, ask what you can do for lab

引っ越し

2022年07月12日 | ノンジャンル

以前つかっていたブログサービスが終了とのことで、ブログを引っ越しました。
といってもほとんど見られていませんが。。。

さて先週は久々の対面形式での修士の中間発表でした。
久々すぎてうっかり写真とか撮るの忘れてたけど(しかも途中で講義とか、、)、学生が質問で「CO2の振動励起ってどういう状態なの?」って質問で「えっと、、、僕の頭が炭素原子(C)として、腕が酸素原子(O)として、、」とか言い出してbending modeの説明を奇妙なポーズをしながらはじめて、ワタシの中ではこれまでみてきた発表の中でもかなり上位に入る説明(面白さ)だったのに、、、写真を撮り忘れてホント後悔。。
記録よりも記憶に残る発表だった。。。


いつもランニングしている道の途中でたくさんの向日葵が咲いていました。
札幌でも結構暑い日も続きますが、体調に気をつけながら夏を乗り越えましょう。


破損

2022年04月06日 | ノンジャンル
昨日は実験準備がうまくいったが、今日は別の学生の装置が壊れた。。

教授が名古屋から持ってきた巨大なターボ分子ポンプ。

30年近く使われていた装置で故障の原因は寿命だったのか不明だけど、凄まじい音で壊れたらしい。磁気浮上させて回転させる巨大なポンプだから電気系統で何かあるとそうなるのだろうか、、、
現在同等品は売ってないらしく作れば特注になるだろうけど、お値段約2000万円近く。。

当時の三菱重工製らしくエンジンを作ってる会社だけあって流石の性能、評判もよかったらしいけど、今は島津に事業を売却してしまったそうで。。

昨年から色々と装置が壊れたり不具合が発生したりで「ボクの年齢とともに装置がどんどん壊れていくよ」と嘆き続ける教授になんと声をかけていいかわからないワタシと学生達。。

で、なぜそんな高価なポンプがあるのかというエピソードを今日も含めて何度も聞かされているわけですが、日本がバブル絶頂だった頃、新日鉄が半導体事業を立ち上げようとしたらしく名大とかの主要なプラズマ研究室の学生を集めたとか。
その後バブルは弾け新日鉄も半導体事業から撤退となりその装置の一部が名大にきたとか。
(バブル時のエピソードは何度も聞かされてるけど、そこで広末涼子主演のバブルでGoの鑑賞勧められたり、この時代を生きた女性は今も会食で決してお金を払おうとしないとか多分特定の誰かの話のことなのでは想像される話はいつも聞かされる。)

で、話を戻すと教授が北大着任時にこのポンプを札幌にもってきたらしい。
まさかこのターボ分子ポンプも死に場所が札幌になるとは思いもしなかっただろう。。

新日鉄の半導体事業がもしうまくいっていたら世界はどう変わっていたのだろうとちょっと思いながら、まぁとりあえず学生(博士3年)の卒業がかかっているので、1日中修理作業(代替品設置)で1日が終わりました。


故障後のポンプの中身、羽根がバラバラで恐ろしやと思いました。。




苦戦

2022年04月05日 | ノンジャンル
先週からある実験の準備をしているが、その準備で学生Mとずっと苦戦していた。

実験はある計測技術で原理そのものは随分昔からのもので、やり方を見聞きするだけならなんてことはない2つのレーザー光を重ねるともう一つの波長の光りが得られるというもの。(通称CARSと呼ばれている)

北大に来る前までYAGレーザーの光と音だけでビビってたくらいの光計測のど素人なワタシですが進学を決意してくれた学生Mとの実験なので一緒にやるしかない。。



で、緑のレーザー光(波長:約532nm)とオレンジのレーザー光(波長:約607nm)を重ねて、色々試行錯誤するも出るはずの青い光(窒素のCARS光:波長473nm)が見えない。
2つの光の時間差も光路とかで調整したり(1ナノ秒で光は30cm進むとか理論で分かっててもなかなか実際動かすと不思議な気がする。。そしてここはあまり関係なかった)、レンズの焦点距離変えたり、参考にした論文の東大のI先生に直接ノウハウを聞いたり、トムソン散乱計測のプロT先生(隣の隣の部屋)に迷光対策聞いたり、結局1番重要だったのは教授に指摘されたオレンジの光の波長を計算で確認しておくことであった。。



今日も色々試行錯誤してやっぱりうまくいかんねと話していたところ「あれ、青いの出てません?」と学生の指摘。
よくみたら確かに青い光が出てて学生と声出して喜びましたw(注:既知の技術であり、うまくいくのが当たり前の実験です)




教授には実験用の検出器買ってもらってたし、進学決めてる学生の実験だし、なかなか焦りましたが(汗、まぁとりあえず準備まではうまくできたし、学生も多少苦労した上でできて喜んでたのでよかったとしよう(大汗。


東工大の4年生から修士博士ポスドクで研究室生活計7年、首都大の助教で7年、北大に来て今年で7年目。
好き勝手に生活してた東工大、首都大の時と比べると、育児とかに追われてなかなか思うように動けていないけれど(言い訳)、そろそろもうちょい頑張っていかんといけないなぁと思う今日この頃。
色んな装置がある恵まれた環境にいるんだからもっと頑張らないといかんすね、、、(大汗)


実験時はゴーグル着用です。



研究室配属

2022年03月22日 | ノンジャンル
毎年のことだが、3月のこの時期は来年度の新4年生の研究室配属の時期。
去年から学生の希望をなるべく優先してあげようということで、新たな配属ルールが適用された‟希望優先成績順”が導入された。
*今までは成績順で決まっていた(しかも学科では個人の順位は教えないので学生達が自主的に集まって順位表を作り、希望が重複しないようにする通称・談合?とかいうことをしていた。)

新しい希望優先順では学生が2回に分けて希望調査を提出するやり方で、1回目は第3希望までエントリーできる。
そこで希望が叶えばめでたく配属、配属できなければ2回目は学生は第28希望まで研究室を書いて成績順で配属が割り振られる。

つまり成績が抜群に良い人にはそもそもあまり関係ないルールだが、微妙なラインの成績の人には、人気研究室の配属を狙って2回目の配属にかけるか、或いは1回目なら人気がそこそこの研究室配属が狙えるというルールなのである。

そして今年度も第1回目の配属希望調査が行われ、結果が公開された。
その結果・・・



「0!」

ぜ、ぜろ???
昨年度は二人が第一希望で配属されていたが、今年はなんとゼロ・・

教授もこの結果には「おおいにショックです」とメールでコメント。
ま、まぁ100人近くいる学生がいて誰も第一希望にしないというのは、いくら機械系の学部とはいえたしかにショックではありますねぇ。。

おまけにTwitterとかで(エゴ?)サーチしてみると、
「機械知なのになんで原子力とかプラズマの研究室いっぱいあるんだよ!」
「やりたい分野が少ない!」
「プラズマこわい」

等々の言われようwww (凡その内容です)
注:機械知=機械知能工学科の略


まぁ研究の分野のバランスに関しては、外様の私もよく知りませんが昔は原子工学科があって、機械と一緒になって今の機械知になったということなので、今の研究室のバランスがあるのだと思います。

日本人初の宇宙飛行士、毛利衛さんは原子工学科のプラズマの研究室の助教授(当時)だったわけで。
http://jasosx.ils.uec.ac.jp/JSPF/JSPF_TEXT/jspf1994/jspf1994_08/jspf1994_08-892.pdf

研究分野は多少変わりましたが、このポストは今のプラズマ材料の富田先生が該当しますね。

まぁでも同じプラズマ応用の分野の先生とかの話をきくと(主に電気系だが)、プラズマはどこもそれなりに人気があるようで、機械系だからプラズマが人気がないというのは言い訳できませんねぇ。
なんとか学生にもプラズマのおもしろさ、可能性を知ってもらわないといかんとは思います。。。

ちなみに私の知る範囲ではありますが、色々な分野の著名な教授の先生とかでも当初は本当は違う分野の研究室いきたかって話よく聞いています。
そもそも昔はどこの大学でも研究室配属は、成績順ではなくジャンケンだったところも多かったとか。
私の大学の友人は2回ジャン負けして内容も先生の顔も知らんとこいって、それでもそこの研究室がよほどよかったのかドクターまで進学してました。

こういう研究したいと思って研究室選んで自分の想像通りですごく楽しいってこともあるかもしれないけれど、実際やってみたらイメージと違ったなんてことは多々あるわけで、例え第28希望で配属されたとしてももしかしたらすごくはまることもあるかもしれません・・!?