PLANKTON NEWS and REPORT

プランクトンのアーティスト・ニュース&ツアー・レポート

ティム・オブライエン傑作『フィドラーズ・グリーン』

2006-10-12 | ケルト音楽
今年の12月に来日する、ティム・オブライエンのアルバム『フィドラーズ・グリーン』を10/22に国内リリースします。
このアルバムは、今年の第48回グラミー賞(トラディショナル・フォーク・アルバム部門)を受賞した傑作です。

ティムは、ブルーグラス界のトップ・スターとして君臨するシンガー、多数の楽器を弾きこなす名マルチ弦楽器奏者、カントリー界の人気歌手にヒット曲を提供するソングライター。
アイリッシュ・アメリカンであるティムは、『フィドラーズ・グリーン』は、自らのルーツのアイルランド音楽と、アイッリュやスコティッシュの移民が多く住んだ土地、アパラチアの音楽=オールド・タイム・ミュージックとのクロスオーバーさせ、アパラチン・ケルティック・ミュージックを聴かせています。どの曲も実に味わい深い演奏と歌ばかりで、ロック、フォーク、トラッド・ファンは必聴の内容です。

参加ミュージシャンは凄い。
●ダーク・パウエル
現在の米オールドタイム・ミュージック界を代表する重要プレイヤー。プロデューサーとしても活躍。『Songs From the Mountain』他を数作のアルバムをティムとの共同名義でリリースする。映画『コールドマウンテン』の音楽にフィーチャーされる。
●クリス・シーリー(ニッケル・クリーク)
ブルーグラスの大人気バンド、ニッケル・クリークで活躍する若手の天才的マンドリン奏者。

●ジョン・ドイル
ソーラスやアイリーン・アイヴァーズ・バンドで活躍。多数のルーツ系のアルバムに参加する凄腕ギタリスト。ティムと親交が深い。

●ステュアート・ダンカン
ナッシュヴィル・ブルーグラス・バンドの一員であり、ナッシュヴィルで最も忙しい超売れっ子フィドル奏者。

●ダレル・スコット
南部のあらゆるルーツ音楽に通じたナッシュヴィル在住のシンガー・ソングライター。

●ジェリー・ダグラス&ダン・ティミスキー
アリソン・クラウス&ザ・ユニオン・ステーションでメンバーとして共に活躍。ダンはギター/ヴォーカル。ジェリー・ダグラスは世界一のドブロ奏者と言われる凄腕。9個のグラミー賞を受賞。

●シェイマス・イーガン(ソーラス)
NYで生まれたアイリッシュ・トラッド・バンドのリーダー。フルート。ホイッスル、マンドリン、バンジョー、ギターを弾きこなす天才マルチ・プレイヤー。プロデューサーとしても活躍。

●エドガー・マイヤー
クラシックからブルーグラスまでクロスオーヴァーして大活躍するアコースティック・ベース/コントラバス奏者。ヨーヨー・マとのプロジェクト、アパラチアン・ワルツが有名。

●ケイシー・ドリーセン
20代半ばの若いフィドル奏者。最近初めてのソロ・アルバムを発表したばかりの注目株。

●デニス・クラウチ
ウェスタン・スウィング・バンド、タイム・ジャンパーズの一員で、セッションでも活躍しているベーシスト。

============================================================
[ティム・オブライエン・プロフィール]
54年ウェスト・ヴァージニア州生まれ。現在のブルーグラス界のトップ・スターとして君臨するシンガー、多数の楽器を弾きこなすマルチ弦楽器奏者、カントリー界の人気歌手にヒット曲を提供するソングライター。
10代の終わりににジャグ・バンド、オフィーリア・スゥイング・バンドに参加、その後、80年代のブルーグラスを代表するバンド、ホット・ライズ(1978~1990)のフロントマンとして活躍。90年代以降はソロとなってからは、南北戦争時代のアパラチア山脈を舞台にしたベストセラー小説「コールド・マウンテン」にインスパイアされたアルバム『Songs from the Mountain』、 アイルランド系アメリカ人である自分のルーツを探った『The Crossing』(99)、『Two Journeys』(01)などの傑作を次々リリース。2006年2月に本作『フィドラーズ・グリーン』は第48回グラミー賞 トラディショナル・フォーク・アルバム部門受賞した。

チャボロのツアー 楽屋裏話

2006-10-12 | マヌーシュ・スウィング
いつもチャボロとのツアーには、クリアしなければならないミッションがある。それはコンサート前、どんな事でもチャボロのリクエストに答え、チャボロをハッピーにすることだ。

あれは2003年8月ジプシーサマー、初日となった焼津公演の時。前日、時差ぼけもあり、深夜一人ロビーでぼんやりするチャボロを弊社の代表が見付け、たまたま話し掛けた。そしたら、ぽつりと「弦が無いんだよ」だって。なんと、スペアの弦を1本も持たずに来日していた。翌日あわてて近所の楽器店に行き、その場で買える物を代用。 ※チャボロは多いと一公演中に5~6回弦が切れる事も珍しくない。

また同ツアー、東京/渋谷公会堂公演では、開演1時間を過ぎた頃、「新しい革靴が無いとアカン」との神の啓示を受けたチャボロ。開場中「あれ、チャボロじゃない?コンサート始まるのどこに行ってしまうの??」とのお客さん達の声を背に、とにかく「デパートに良い革靴を買いに」出掛けた。

またドラド達と来た時は、持って来た数種類の衣装のうち、ラメラメの入った黒のスーツを「クリーニングされないと着れない」と休日に限って言う。スタッフで近隣のクリーニング店を片っ端からあたり、最終的に、一スタッフの自宅近所のお店に開けてもらうようお願いし、なんとか本番直前迄に仕上げてもらった。

だから、そんな「何かある」のがチャボロのツアー。今回は一体何が待ち受けているのか??
それは昨日の事だった。リハーサルの為にホテルを出る時、思い出した様にチャボロは言った。「新しいパンタロンがある。他にもたくさん持って来ているけど、今日はこれなんだ。裾上げしてもらいたいんだけど、フロントで頼めるかな。」部屋に戻って手にして来たのは、真新しい、裾が切りっぱなしで調節されていないフォーマルな黒いパンツ。もう1本、手にしている似た様な黒いパンツがあり、それは「こっちのやつより、ほんの少し長めにして欲しいんだ」と、裾の長さを示す為に持って来たのだった。ホテルのフロントで裾上げなんて、もちろん無理。(それも2時間以内仕上げ。)残された方法は、近くのホームセンターでアイロン接着のテープを買い、楽屋で裾上げすること!これが今回のミッションか!がってん、なんとかしてみせるぜ!

フロントで裁縫セットを借り、リハーサルの後、楽屋でドキドキでかなり長めの裾を長さを整えカット、アイロンかけて、テープで貼付けた。もし失敗したら、長さを間違えでもしたらチャボロがどんな悲しい顔をするか!と内心ヒヤヒヤ。寸足らずにだけはならぬよう、かなり慎重に何度も長さを確認して作業してたら、チャボロも気になって何度か様子を見に来た。そりゃおニューのズボンだからね。しばらく経ち、ホールは開場する頃、ついに完成した。出来上がったパンツを手に、チャボロは一旦ホテルに戻り、着替えてやってきた。「仕上がり、大丈夫だっただろうか・・」とドキドキ待つ事30分、黒の皮のジャケットに黒シャツ、黒パンツでさっそうと現れたチャボロ。ズボンは丈も「全く問題無し!」であった。良かった~!!ちなみに、その新しいパンツと、その前に履いていたやっぱり黒いパンツとの違いは、見た目は全く分からない。いいんだ、全てはチャボロがハッピーでさえいてくれれば!!


コノノNo 1の記事、など

2006-10-10 | アフリカ(ビリリ/コノノ)
今月、コノノの記事がいっぱい出ています。
特に、ラティーナ10月号(ツアー同行・ハンストーカー型レポート)とTVブロス(9/30-10/11号)は面白いです、読んでね。おちゃめなミンゲディ親父のスッ飛び具合がたっぷりと。笑ってやってください。
バウンス、ミュージックマガジン、朝日新聞、毎日新聞、ランブリン(フリーペイパー)等、続々、各誌に公演レビューが出ました。コノノ親父、大受け!

コノノのクアトロ公演のオープニングに登場したブラジル出身のシンガー、シベーリの記事もいろいろ出ます。
今掲載されているのがインヴテイション11月号の美女紀行、 DIG(コノノ記事の前ページに載ってる)、それにこれから出るのが、エスクァイア、フィガロ・ジャポン、バウンス、マリクレール、イントキシケイト、アドリブ、CDジャーナルなど10数誌。なま音とエレクトロニックでちょっとサイケなサスンドが心地よく戯れる「電気仕掛ケノ枯葉」(シベーリ)、注目を集めてます。
このアルバムにはディヴェンドラ・バンハート(フリーフォークといわれるヴォーカル)やセウ・ジョルジ(ブラジリアン)も参加していて、曲は彼女のオリジナルにトム・ウェイツやカエターノ・ヴェローゾ曲も。

シベーリはブラジル生まれ、イタリアのパスポートを持ち、パリを経てロンドンに住み、5カ国語をペラペラのコスモポリタン。自由なブラジル新感覚派女性。美人だよ。気に入ったモノはどんどん取り入れ、自分の音楽をAnthropophagic~人食い~のと定義するそうだ。すごいナ。


エドガー・ジョーンズ & ザ・ジョーンズ

2006-10-10 | ジェシー・ハリス/エドガー・ジョーンズ
エドガー・ジョーンズというシンガー、ご存知ですか。
11月に初来日します。
ロック、パンク、で、ジャズっぽい。ブラック、ブルース、ソウル、モータウンにガレージ感覚。
トム・ウェイツが好きな人、かつてキャプテン・ビーフハートの変態ブシにとり憑かれた人、JBやバン・モリスンのようなふてぶてしい太い声が好きな人、是非、聴いてみて。
リヴァプール生まれのイギリス人。まだ、30代後半、黒っぽくてグルーヴィがある!
元『ザ・ステアーズ」。初ソロ作を2004年に発表、オアシスのノエル・ギャラガーが「ぶっとんだぜ、俺がこれまでに聴いた中で最高の一枚!」と英国の雑誌で絶賛している。今秋、シングル盤「More Than You've Ever Had」がウィンドベル・レーベルより発売された。要チェック。