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海洋の混血音楽「ターラブ」

2007-04-06 | アフリカ(ビリリ/コノノ)
この7月に来日が決定した、タンザニア・ザンジバル島のバンド「カルチャー・ミュージカル・クラブ」。
彼らは、現地の「ターラブ(タアラブ)」とよばれる大衆歌謡を代表するグループです。
ターラブ・・・アフリカなのに、アラブやヨーロッパまで混じった音楽、と言われてもピンとこない方のために、アルバム「ザンジバルのバラの香り」(日本盤は4/22発売)から数曲を、プランクトンのサイトで試聴できるようにしました。ぜひ聴いてみてください!
http://plankton.co.jp/232/

他に日本で手に入る音源では、オルターポップから出ているザンジバラ・シリーズのCDや、タージ・マハール「ザンジバル」(リスペクトレコード)などがお薦めです。

ターラブは、ザンジバルにおいて結婚式やパーティで欠く事ができない大衆音楽です。
語源はアラビア語で喜びや楽しみを表す「タラブ」がスワヒリ風に訛ったと言われています。起源は、1800年代後半にザンジバルを拠点にオマーンから東アフリカ一帯を支配していたバルガシュ王が大の音楽好きで、エジプトから楽団を招いて演奏させていたのがはじまりで、当時はアラビア語で歌われ上流階層のみが楽しむものでした。その後、奴隷階級出身の女性歌手シティ・ビンティ・サアドがスワヒリ語の歌詞を取り入れたことで一般大衆に広まるようになります。今回ゲストで来日する「ビ・キドゥデ」(推定95歳!)は、そのサアドの歌を実際に聴き習った、最後の歌手になります。
-ビ・キドゥデについては長くなるのでまた今度特集で紹介するとして-
「カルチャー・ミュージカル・クラブ」は、ヴァイオリン、アコーディオン、ベース、カヌーン(琴)、ウードといった楽器に、打楽器類~ドゥンバク、サンドゥク、チェレワ、リカといった珍しい民族楽器の編成です。これらをバックに歌手が一人づつ順番に前に出てソロを歌います(その間、他の歌手は後ろでコーラス)。
コンサートの前半は「ターラブ」。演奏者が後ろに座り、ゆったりとした曲を中心に、歌手が熱唱します。コブシがきいた節回しは、インドやアラブ、南アジアも彷彿とさせる歌謡曲/演歌風です。
インターバルを挟んだ後半はちょっと衣装を替え、今度は演奏者は立ち上がっています。リズム楽器を中心に、「キドゥンバク」と呼ばれるターラブの古い演奏スタイルのダンス音楽へと雰囲気が一転。現地ザンジバルでは、ここで観客がノリノリになり、チップが舞い、女性達が腰を振って挑発的に踊りだしていました。このあたりは流石アフリカのリズム!ですよ。みなさん、ぜひ「踊りに」来てくださいね。

<東京公演> 7/19(木)渋谷 C.C.Lemonホール(渋谷公会堂)
<大阪公演> 7/17(火)梅田 ザ・フェニックスホール
▼詳しくはこちら
http://plankton.co.jp/zanzibar/

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