PLANKTON NEWS and REPORT

プランクトンのアーティスト・ニュース&ツアー・レポート

タラフ・ドゥ・ハイドゥークスの録音スタジオに潜入!?

2006-08-15 | 東欧/ロマ/ジプシー音楽
タラフ・ドゥ・ハイドゥークスがどうやら新作の録音格闘中という
噂をきく。
下記はベルギー、ブリュッセルでスタジオをのぞいてきたプランク
トンスタッフのレポートから。


『200人ほどが入れる公開スタジオでの録音。バンドは11人ほど。
(カリウにマリウス、イオニッツァ、イオニカ、イリエにパ
シャラン、それにゲオルゲも戻っていた!なんとカリウの息子もすっか
り大人になってめでたく参加!)、会うやいなや、「タバコクレ」「時
計よこせ」と騒がしい挨拶(笑)・・・・。ちょうど演奏が終わったと
ころで、一行レストランへ。
バスで移動、しかし、やはり一筋縄ではいかず、まずスタジオから表ま
で出るのに50分ほどかかる。カリウが怒鳴る、おじいちゃんが歌
いだす。それを聞いてるとにこっと笑って「バクシーシ」。。。外にで
てからもお客さんやら会場の人たちと話しこむやつがいる、とバスに
乗って待つやつもいて、また怒鳴りあい。

レストランの界隈に着いたものの、深夜をとっくに回っていて、開いて
いるレストランがない、、。また全員でとぼとぼと歩いてようやく見つ
けたレストランも、こんな深夜に15~6人一度に来るもん
だから、ほぼパンク状態、が、タラフの苦情もさらりとかわしてのんび
りとやっている。でも、やはりしまいには遅いといって怒り出すやつが
いる、と思うと、その横で笛を吹いておどる奴、おなかの大きいおじい
ちゃん(パシャラン)歌いだす、カリウ、女を口説いてる、アコーディ
オンは金せびる、、、とまるでお芝居を見ているようでした。

翌日同じ場所に繰り出す。
マネージャーのステファン、日本で見るより頼りがいがあるように見え
る。(でもチャックが半開き)すごく親切。4歳ぐらいの娘が可
愛い。
午後1時から10時まで昨日のスタジオでレコーディング。
スタジオはもともと国営のラジオ局が公開番組のライブ(ラジオセッ
ション)を収録する場所だったが、20年ぐらい前に私営になり、
さびれていたところを4~5年前に改装、今は流行のカフェなどが入り
トレンディな場所になっているそう。
今日はとことん1曲、バロック調の旋律が随所にアレンジされた
タラフチューン、10分程度。とても面白い、そして素敵!タラフ
の「とにかく行けーッ!!!!」の猛スピード版じゃない、うっとり
とヴァイオリンが掛け合ったり、フッと表情が変わって、アコーディオ
ンがそれを追ったりしてかしこまっています。ただ、アクの強さはその
ままだから、かしこまっても力強さというかパンチが効いている。もち
ろん最後は待ってましたとばかりに、タラフ調にもっていって、「俺が
俺が!バーン!」で終わる。このカタルシス(?)が聞いてるこっちも
一緒にバーン!で気持ちいい。ツィンバロンがいい役どころで、かしこ
まってもバーンでも、どっちに振れてもちゃんと機能している。

タラフの連中はレコーディングもお構いまし。ちゃんとマイクをセッ
ティングしてあるのに、あんなに高いところにヴァイオリンが動いて
いったり、フルートなんて最後はカルロスより高い辺りでピーッ!とか
鳴らして、アレでちゃんと録れてるんだろうか?
とてもゆるいです。とにかくゆるい。夕方6時にみんなで表に食
事に行った。まずはお店でひと悶着。「こんなところで食えるか!」と
ステファンが吐き捨てて(たぶん)向かいのレストランへ。ここでも店
のおっさんと怒鳴りあいながら注文終了。食事がなかなか出てこないの
で、そのまま、酒がすすみ、結局帰ったのが9:40。ディレクター
が頭を
抱えて待っていて、そこでまたひと悶着(この時点でまだ外で飲
んでいるやつも3人ぐらいいる)。怒ってディレクター帰る、そ
こへいい感じに酔っぱらったメンバー揃う、10時になったのでエ
ンジニアも全員かえる、タラフの演奏始まる(10:05)、ともう、
わけ分かりません。マネージャー/プロデューサーのステファンは飲ん
でて結局帰ってきませんでした(笑)!』

タラフのドタバタ劇、やってますねえ、何処行っても。
一体、レコーディングって仕上がるんだろうか。春頃から練習している
と聞いていたけど、、、。どんな内容?
次回、レポート、続きます!