シリウス日記

そうだ、本当のことを言おう。

参考資料 補足4・「Yさんは何を言ったのか?」の3

2021-09-03 03:12:46 | 日記

「栄川樋管が開いていたのが飯山水害の原因だ」という「うわさ」(?)を飯山市が否定する為の質問をする山崎市議

飯山市 令和 2年  6月 定例会(第372回) 06月16日-02号

14番(山崎一郎) 
 ただいま説明ございました。
 実は、城山の排水ポンプが被災し機能が停止したときに、樋管を閉鎖しなかったから、千曲川が逆流したのが水害の要因だといううわさが流れているようでありますが、現場の状況を知らない間違いであると思いますが、市民に不安を与えかねないので、間違いであることをはっきり市民に伝えることが私は重要であると思いますが、状況をお聞きしたいと思います。

建設水道部長(村上透) 
 市街地排水路の樋管、樋門が開いていた状態について、まず市街地の排水の仕組みからご説明する必要がございます。
 市街地の雨水排水を担う水路の系統は2つあります。

 1つは、新町、上町や、本町、北町など、まちの中心部に降った雨水を排水する中央排水区であります。
これらの水路は全て城山雨水排水ポンプ場につながっております。

ポンプ場の仕組みは、まず、千曲川からの逆流を防ぐために、ポンプ場内にあるゲートを閉め、千曲川側にある栄川樋管を開けて排水を行います。
なお、ポンプが停止した状態においても逆流を防止する装置が装備されており、ここから千曲川の洪水が市街地に入ってくることはございません。

 もう一つは、上倉や奈良沢など市街地西側丘陵地に降った雨水を排水する飯山排水区であります。
この水路の出口は飯山樋管になっております。
排水の仕組みは、圧力管方式といいまして、千曲川の堤防の高さよりも高い場所で雨水を取り込んで、水位差で押し出す仕組みとなっております。
まちの中心部を通過する区間は管渠にて密閉されており、千曲川の水がまちの中心部に入ることはございません。

 以上、これらの樋管から千曲川の水が逆流し市街地に流れ込むことはありません。
 間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。

今回のこのようなうわさについては、否定させていただきます。
 なお、市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。注1

コメント:山崎市議は「普通はそこまでは知る事がない」ポンプ場の仕組みについて詳細を知っていた模様である。

何故普通は知る事が出来ないのか、といえばもちろん「今までは市役所はポンプ場の仕組みについては一般市民に対して一切、情報公開をしてこなかったから」なのである。

そうであれば山崎市議が言う「現場の状況を知らない間違い」というのはそれはそれで一応はスジが通る主張ではあるが、他方で「市役所が情報公開をしてこなかった」という事も同時にまた山崎市議は指摘するべきである。

山崎市議が理解すべき事は、今回こうした指摘が市民からあったがゆえにようやく市役所は雨水排水ポンプ場の仕組みをHPで公開した、という事である。

さてそうであれば、「現場の状況を知らない間違いである」と市民からの指摘をバカにするような事を言うのは正当な事ではない。

そうしてまた村上くんも『間違った認識や憶測による情報の拡散は、市民の皆さんの不安をあおぎ、誤解を招く危険性があります。』というような「上から目線で否定的な事」を言う前に、自分達がやってきた秘密主義の態度、「ポンプ場という水防上重要な設備についての説明を一切公開してこなかった」と言うやり方について猛省すべきなのである。

ちなみに山崎市議は台風襲来の12日当日夜、「ポンプ場のゲートを閉めた」という委託樋門操作員(彼らは河川事務所と委託契約をしている消防団員でもある)から市役所への連絡を受けて詰めていた市役所からポンプ場に出向き、「ポンプの稼動状況を確認した」のちに、中央橋に回って「ポンプ場から千曲川に排水される水を確認した」という事である。

そうであれば「普通の市会さんとは違い」飯山の内水処理、水害対応の状況については非常に熱心な方である、という事になる。その様に熱心で行動的な方であれば「ポンプ場に仕組みについても知っておられた」ということは「むべなるかな」という事になる。(注2

14番(山崎一郎) 
 ただいまの答弁をお聞きしますと、門が開いていたから千曲川が逆流したと、そういううわさなんですけれども、ただいまの答弁を聞くと、樋管の部分は開いていて通常なんですね。

その部分というのは、もうちょっとはっきり、開いていていいんだということを、市民に分かるような部分、ちょっと今の答弁では分かりにくいんですけれども、私は、はっきり開いていていいんだという部分をしっかり市民に分かるようにするべきだと思いますが、その辺、何かホームページ、もうちょっと、ホームページって見る人と見ない人いますので、例えば市報とか、しっかりその辺を不安を持たないようにしてほしいなと思いますが、いかがでしょうか。


コメント:今回の6月市議会が始まるのに合わせて、あるいはその最中にHPでその仕組みが公開された。これはまるで山崎市議の質問に「市役所として都合の良い回答をする為」としか思えないタイミングである。(注1

それまではこうした「ポンプ場の仕組み」については、一切が非公開だったのである。

そうしてこの事は本当に飯山市が「水防に関する情報の公開については不熱心である」という事を示している。

注1:飯山市から公開された資料は以下の3点。

飯山市街地雨水排水系統図

飯山排水区(圧力管)のしくみ 

中央排水区(城山雨水排水ポンプ場)のしくみ 

村上君は『市街地の雨水排水の仕組みについては、市のホームページにて公表させていただいております。』と言うように「随分と前から市のホームページにて公表している」様な言い方をしている。

だがグーグルによれば : https://archive.fo/WIzN2

『飯山市街地雨水排水系統図https://www.city.iiyama.nagano.jp › usuihaisui › keitouzu
2020/06/18 — 各排水区の排水方法. 飯山排水区(193ha)・・・圧力管方式(圧力管のしくみ); 中央排水区(221ha)・・・城山雨水排水ポンプ場からのポンプ ...』

であって、ホームページにアップしたのは6月18日になっている。それ以外の残り2つの資料もまた6月18日にアップした、とグーグルは言っている。

まあここは村上君の言う事を聞いておいた、としても「6月16日のこの答弁の直後に」「話を合わせる為にアップした」という様にしか見えない。

つまりそれまではこの3つの資料の内容については一般には公開されておらず、また一般の市議会議員にとってもそのことは例外ではなく、ただ山崎議員は「特別な思いがポンプ場にある為」にその詳細情報を知っていた、と言うのが事実である。

注2:だがさすがの山崎議員も理解していなかった事がある。それはなにかといえば「排水ポンプの能力が千曲川の水位上昇の影響を受けて次第に小さくなる」という事である。

そうであれば「水位上昇前に栄川樋管からの水の排出が確認できていた」としてもそのことは「ポンプ場がその後の千曲川水位上昇時も水を正常に排出できるかどうかは分からない」という事になるのである。

山崎議員はどこでそのうわさを聞いたのか?

山崎議員は

『城山の排水ポンプが被災し機能が停止したときに、樋管を閉鎖しなかったから、千曲川が逆流したのが水害の要因だといううわさが流れているようでありますが、・・・』

と「うわさの内容について説明している」。

さて、山崎議員はそのうわさを誰かから直接聞いたのであろうか?

氏の発言内容からすると「直接、その様なうわさ話を聞いた」のではなく「そのようなうわさが流れている」と言うような話を誰かから聞いた、あるいは「吹き込まれた」かの様に見えます

そうしてそのうわさは「市役所にとっては都合の悪いもの」であった為、市役所は「それを公の場で否定する必要があった」かの様に見えます。

したがって「ポンプ場の事をよく知っている山崎議員」に依頼して関連した質問をしてもらい、それに対して村上君が「事実はこうだ」と答弁する形を選んだのでしょう。

その時に村上君は「ポンプ場の状況についての間違った認識がうわさを生んだ」と主張し、「だが飯山市はすでにポンプ場についての正確な情報をホームページに公開している」として「うわさを流した方々はその情報を見ていない」つまりは「うわさを流した方々がホームページを見ていないのが悪いのだ」と主張しているのでした。

つまりは「よく調べもしないでまちがったうわさをながしたヤツが悪い」と端的に言えばそういう事になります。

だが実際は6月市議会の一般質問が始また直後に(あるいは最中に)その情報はHPにアップされたにすぎない。

そうであれば今回の水害で被害を受けた飯山市民はどうやってその情報を事前に入手できたであろうか?

従って村上君の「すでにHPに情報はアップされていた」という様な主張は飯山市民をミスリードするものであって、さてそうなると山崎議員はその様な「飯山市民をミスリードする様な市役所のやり方」に手を貸した事になる。

こうしてまたここでも「山崎議員は思慮深い方である」とはとても言えない様な状況を目にする事になるのでありました。

ここで問題になっている「うわさ」の正体はなにか?

実際は山崎議員が言い、また村上君がいう様な「うわさ」は市民の間に広まっていた、とは考えにくい。

人々がそのような「うわさ」を話してはいなかったものと思われる。

そうして又その様であれば「口コミによる情報については詳しい山崎議員」もそのような話は直接には聞いてはいないと思われる。

さてそれでは誰がどこでその「うわさ」を聞いたのか?

ネットにアップされた飯山水害関連のブログ記事を注目している「誰かさん」が「聞いた」、いや「ネットで見た」のである

そうしてその「誰かさん」は市役所の関係者であって、したがって村上君も「そのブログ記事の内容」について知る事になったという次第である。

それで市役所にとって都合の悪い事に「そのブログ記事の内容」には全てではないが「事実である部分」があった。

ブログの記述内容が全く事実と異なる話であれば市役所は単に「ブログ記事を無視していればよかった」のである。

しかしながらある部分については「そのブログ記事の内容」は事実を伝えていた

その部分とは「台風19号襲来の折、栄川樋管は開きっぱなしであった」と言う部分である。

これは通常の樋管の場合は「台風襲来の折には閉じる」のであるが、それとは正反対の運用のやり方である。

そうであれば「開いている栄川樋管から千曲川の水が市内に逆流した」と考えるのは当然のことである。

しかしながら、栄川樋管の場合は「開いていてもよかった」、いや「開けておかなくてはいけなかった」のである。 どうしてか? 市役所はその理由を知っていた。

そうであれば市役所は「今までは説明する必要がなかったポンプ場の詳細」について「市民に説明せざるを得なくなった」のである。

こうして飯山市は今までは公開する必要がなかった、市民に対して説明する事がなかったポンプ場についての詳細情報を公開せざるを得ない羽目に追い込まれた、という次第なのであります。

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参考資料・一覧

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