シリウス日記

そうだ、本当のことを言おう。

44-16・補足説明の2

2023-11-10 03:56:42 | 日記

19号台風での飯山市対応についての採点結果

令和元年台風19号関連災害経過報告【第2報】: https://www.city.iiyama.nagano.jp/assets/files/senryaku/press/1028iiyama.pdf :よりそれが「人災」か「不可避の災害」であったのかを評価しました。

○浸水被害(10/15 午後 5 時現在 職員目視)
 市全体 浸水家屋 床上(473 戸)・床下(245 戸) 計 718 戸
 (1)市街地 床上(424 戸)・床下(218 戸) 計 642 戸 <ーー人災
 (2)静間バイパス 床上( 12 戸)・床下( 1 戸) 計 13 戸 <ーー不可避の災害
 (3)黄金石 床上( 4 戸)・床下( 4 戸) 計 8 戸 <ーー人災
 (4)関沢 床上( 3 戸)・床下( 0 戸) 計 3 戸 <ーー不可避の災害
 (5)大深 床上( 12 戸)・床下( 6 戸) 計 18 戸 <ーー人災
 (6)戸狩 床上( 4 戸)・床下( 4 戸) 計 8 戸 <ーー人災
 (7)川面 床上( 7 戸)・床下( 5 戸) 計 12 戸 <ーー不可避の災害
 (8)下境 床上( 1 戸)・床下( 0 戸) 計 1 戸 <ーー??判断できず
 (9)桑名川 床上( 6 戸)・床下( 7 戸) 計 13 戸  <ーー??判断できず

上記で「不可避の災害」としたのは「これまでにない千曲川の水位上昇によって発生した災害である」、あるいは「明らかな人災ではない」というものです。

特に(2)静間バイパスと(7)川面は「無堤防部の浸水」であり「堤防の国の対応の遅れ」が主原因となっています。(注1

(4)関沢についてはここは河川敷に家がある状態であって、「今まではそこまで水が上がってこなかった」という事にすぎない様です。

そうしてまたその部分に「新たに堤防を作る」という事もなさそうです。

 

さて人災についてです。

 (1)市街地は皿川樋門、静間樋管の開けっ放しが原因であり人災である。

(3)黄金石は有尾樋管の開けっ放しが原因であり人災である。

(5)大深と(6)戸狩は日光川樋管のゲートが途中で止まっていて下まで降り切っておらず、そこから千曲川の泥水が逆流したのが原因です。

これは日光川樋管の動作確認・動作保障をする担当者の管理ミスであって人災です。(注2

 

(8)下境については判断できていません。

(9)桑名川については5つの樋管を閉めて排水ポンプを本当に回せていたのか判断できていません。

もしそのように対応できていた上での浸水被害であるならば「不可避の災害であった」となりそうです。

桑名川 一級<--ここは記述間違い 千曲川である。

桑名川1号~5号  飯山市大字 照岡 字川原~字藤沢~字原

管理者:長野県

操作担当者:飯山市(道路河川課)、桑名川区長

操作担当者に道路河川課が名前を出している意味がいまいち不明。まさか大水の際に市役所の職員が桑名川まで出向いて樋管ゲートを下す、とは思えないから。

さてそうだとすると「操作担当者:飯山市(道路河川課)」の意味は何?まさかここにこうして名前を併記していないと「ゲートおろしたよね?」という確認行為を道路河川課はしない、とでもいうのだろうか?

 

さてそうすると「不可避だった+判断できない」を足すと計 42 戸 

42÷718=5.8%

人災は718-42=676

676÷718=94%

94%が人災ではどう見ても「合格点には到底及ばない」という事になりますね、江沢さん。

 

注1:その意味では国責任の人災となるのだが、ここでの人災の定義は「飯山市、河川事務所、北信建設事務所にミスが在った場合」を言っています。

「飯山市と河川事務所のミス」は「台風に対応するためのハードウエアは存在していたが、それを適切に使えなかった」というもの。

他方で「北信建設事務所のミス」は「堤防の弱点を知りながら長年にわたってそれを放置していた」というものです。

とはいえ(7)川面についてはその上流に柏尾橋の水位計があるのだから「出来の良い市役所」であったなら「タイミングよく避難勧告を出す事は出来た」でしょう。

しかしながらいまの飯山市の実力では「まあそれは無理だな」と残念ながらあきらめるしかないのです。

注2:日光川樋管 飯山市 大字戸狩

管理者:国土交通省

操作担当者:中野出張所

この樋管も河川事務所が操作を地元の消防団員(?)に委託していると思うが、樋管の設備が正常に動く事を保証する責任は河川事務所(国)にある。

 

追記:下柏尾樋管エリアの浸水について

ここのエリアの浸水については飯山市の報告の中にはないが、河川事務所がまとめた浸水状況の報告には写真とともにそのエリアが赤く表示されている。

そうしてその拡大写真を見る限り「1軒の建物が浸水被害を受けている」様になみえる。

: https://archive.md/z4dQN :

: https://archive.md/QKN1T :

但しここの樋管は19号襲来の折、確実に閉めた模様。

しかしながら排水ポンプによる排水作業は行われなかった模様。

 

従ってそのために内水は氾濫しているがその水位は13時時点で1m程度の模様

: https://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/bousai/shussui/20191012kouzui/sokuhou.pdf :

の26ページ

写真を拡大のこと400%

台風19号の時の柏尾橋の水位計のピークの値は15.03mなのだが、これを標高値で表すと315.53mとなる。

もし下柏尾が開いていたら水深1mでは収まらなかったはず。(注3

13じの水位標高は313.8m

写真の水位標高は310m

・・・そうすると樋門・樋管の人的な業務怠慢による開けっ放しは飯山市街地のみとなる。

 

下柏尾樋管 飯山市 大字瑞穂 字南原
管理者:国土交通省

操作担当者:中野出張所 

この樋管も河川事務所が操作を地元の消防団員に委託していると思うが、その消防団員は自分の仕事を確実に行った模様。

 

ちなみに飯山市にある樋門・樋管の操作担当者については

: https://www.city.iiyama.nagano.jp/assets/files/kikikanri/tiikibousaikeikaku/r4/r4-07(1).pdf :

の92ページに記載があります。

 

注3:ならば「この1mの水深の水は何か?」といえば「これこそが台風19号によってもたらされたこの地域に降った雨水である」となります。

そうして「下柏尾樋管にポンプ車が出動した」という記録が無い事、それから「117号線のこの場所が通行止めになった」という情報も無い事から「内水氾濫した水を排水ポンプで千曲川に排水していない」という事が分かります。

従って「山に降った雨水は下柏尾樋管のゲートが閉められた事によってこの場所に溜まりこんだ」のであります。

さてこれは雨水でありましたら、その水が排水された後には泥は残ってはいなかったのです。

他方でこの場所と全く同じ状況が県町エリアでした。

そうして市役所によれば「そこに溜まりこんだ水は雨水」という事になっていますが、その水が排水された後には大量の泥が残されていました。

そうしてその泥は「雨水であると主張している市役所の主張が事実と異なっている」という事を示しているのです。

 

追記の2:静間樋管が開いていた事について

動画: https://www.youtube.com/watch?v=mQUmaD5mWEc :は13日の早朝の飯山市街地の様子を上空から撮影したドローン動画。

この動画の1分~1分50秒に渡って綱切り橋交差点の周辺状況が撮影されている。

それで「注目すべき」は「中央橋交差点」とちがってその場所では堤防道路を南下する方向には交通規制がされていない、という事である。(どの方向にも交通規制がされておらず、自由に車は走っている。)

中央橋交差点から北上する方向の堤防道路は「堤防上で排水作業をしているポンプ車の排水ホースが堤防道路を横断している」ので「その上を車が通る事はできない」のです。

従って「北上方向は通行止め」となっています。(その状況は動画の3分24秒~3分55秒辺りで確認できます。)

それに対して綱切り橋交差点ではまったく交通規制がされていません。

「静間樋管が閉められて、その場所で排水作業が行われていた」ならば当然「綱切り橋交差点でも交通止めをする必要がある」のですがその様な状況は写ってはいないのです。

静間樋管で本来は排水ポンプの排水ホースが堤防道路を横切っていなくてはならない場所を車が通過しているのが確認できます。

さて以上の事は飯山市が言う「静間樋管を閉めて排水ポンプで排水した」という話が事実ではない事を示しています。

 

『令和4年9月第382回飯山市議会定例会
               ◯議事日程(第2号)
          令和4年9月7日(水曜日)午前10時開議

 日程第1 一般質問

◆10番(上松永林) 
 静間樋管ですけれども、この内水対策については、雨水の公共下水道計画区域外からの内水流入の抑制を図る方法を検討して第1期事業期間の中で進めていきたいとしておりましたけれども、まだ終了していないようであります。進捗状況をお尋ねします。

 併せて、今後の見通しと現時点での静間樋管の内水対策をお尋ねいたします。

建設水道部長(高橋英志) 
 静間樋管への内水流入を抑制する方法としまして、上流の北畑地籍で一級河川清川へ一部を放流することが効果的と考えております。現在、その放流先等について河川管理者であります長野県と協議を進めているところでございます。

 なお、現時点での静間樋管の内水対策としましては、委託契約をしております業者が緊急時に静間樋管へ移動式の排水ポンプを搬入設置いたしまして、消防団の操作によって排水作業を行うこととなっております。
 以上です。』

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飯山市はこんな答弁をしているが「台風19号襲来時は静間樋管では排水作業は行われてはいなかった」と言うのが事実である。

 

追記の3:発表されていた「皿川のハザードマップ」について

詳細は:新着情報の1(2023/11~:にあります。

そうしてそのハザードマップを見ますと「台風19号で飯山市街地にあふれ出した泥水は皿川上流からのものだけである」とする飯山市の説明のウソがわかります。

さて、こうしてみますと「その場限りの当面のウソの言い訳」と言うものは「結局はばれる事になる」という事が分かるのでした。

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飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討・一覧

台風19号 飯山水害の研究・一覧