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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
殺生が嫌いなタカフサは、当然舟を岸につけて、
漁師たちに亀を放すように命じましたが、
今日は、これしか食べるものが捕れませんでしたとか、
何とか言って、素直にはいうことを聞きません。
そこで、タカフサは反物と亀を交換することに致しまし
た。亀は、首を上げ下げしながら、川の中へ消えてゆきま
した。タカフサには亀が芸を仕込まれているとも露知ず、
お礼を言っているように見えたのです。
普通なら、ここでだまされたと感じるはずなのですが、
タカフサは、疑うようなことは知りません。
これは漁師たちが仕組んだ新手の商売だったのです。
仕立ての良い舟が見えますと、彼らは、亀をダシにして、
金品をせびり取っていたのです。
つづく
あ@西国3/9(33-22)料理の達人と亀のおはなし
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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
当時のエラい人たちは、仏教信者が多いものでしたから、
生きものを苛めているのを見かけますと、
必ずチョッカイを出してきました。
目の前で、殺生されることを忌み嫌ったからでしょう。
漁師たちは、殺生が商売なものですから、
おエライさんの、自分は手を汚してないぞというような
態度も気に食わなかったのでしょうね。
いつの頃からか、からかい半分で、
このようなアルバイトをするようになりました。
つづく