絵じゃないかおじさん

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仮想はてな物語 香久やま姫 20/27

2016-02-03 08:57:00 | 仮想はてな物語 
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絵じゃないかおじさんぐるーぷ



 父親など、子供にとっては、空気のような存在なのだろう。
 在って当然、居なければ困る。

 かといって、出しゃばられるとうるさい。
 息をするたびに、[空気ですよ、空気ですよ]と、
 恩を着せられているようなものなのだろう。

 そのうち、必要な時に呼んでくれれば、
 奴らの為に、一肌脱げれるような存在に、
 なりたいものだとは、思っているのだが・・・

 香久やが、また涙ぐんでいた。

 {おかしい! まだ、帰る年でもないのに。
  でも、成長のスピードが早いから、もう帰ってしまうのかな?}

 「まだ、しばらくおいて下さい」

 そうだ。
 私の考えている事は、すべてお見通しなのだ。
 私は聖人君子ではない。
 並み以下の人間だ。
 香久やに心を覗かれて、
 ハイどうぞと言えるような人間ではない。
 しかし、一方では、これがOさんだと思えば、
 別に覗かれたって、かまいはしない。

 これが、私自身なのだからと、
 プライバシーの全面開放をしている。

 けれど、それが現実生活では、
 裏目に出てしまっているのだ。


つづく


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