おだにゃら記

地元小田原市中心のフィールドワーク備忘録。
歴史、神社仏閣、あとはいろいろ。


新年の神社めぐり 三宮と二宮

2024年01月09日 20時55分00秒 | 神社
年がら年中あちこちの神社にいるので初詣という感覚も感慨もあまりないのですが、
年明けは除夜の鐘とともに氏神である居神神社にご挨拶します。


2日は家でゴロゴロしてて

3日は相模國三宮 比々多神社へ






比々多神社は裏庭に十二支の石像があり
その年の干支の像が社殿前に運ばれて飾られます。

辰はやはりかっこいいですね。



今年は初めて元宮まで歩こうと

畑の中の道をひたすら10分ほど

最後の急坂はちとキツい


なんだか南国っぽい植物が鳥居のように



到着です!




長く私有地だった場所が返還され祠が建てられたのは最近のこと。
それ以前の荒れた祠跡の写真をどこかで見た気がするのですがすっかり忘れてしまいました。






曇ってるけど爽快な眺め

背後はみかん畑




帰り道に埒免古墳というなかなか稀少な古墳があります。

恵泉女学園短期大学(現在は廃止)の敷地内にあり、現在でも閉鎖された門から覗くことしかできないのでもったいないですね。

埒免古墳から東京農業大学の農場前へ、
周辺を20分くらい散策しました。



続いて相模國二宮 川匂神社へ

比々多も川匂も特に決めていたわけではなく
この日の気分です。

なんとなく、昨年は一宮でお札貰ったから今年は二宮にしようかなと。









豆まき見たいけど混むんだろうなぁ。


川匂神社でお札を貰い(崇敬神社のお札)帰宅しました。


それにしても暖かい。
コートいらずの初詣なんて信じられないです。



そして信じられない元旦からの災害。
いったい何が起きているのか、身が震える思いです。

どうか被害に遭われた方々が一日も早く安全と平穏を取り戻せますように。



葉山で年を惜しむ

2023年12月31日 22時46分00秒 | 神社
2023年最後のお出かけは葉山町でした。


森戸神社へ








森戸神社は子宝に霊験があり
水天宮内の丸い石を撫でると子宝に恵まれるそうです。

また、子授祈願をしてもらうと子宝石を頂けて
無事に子宝を授かると赤ちゃんの名前や似顔絵を書いて奉納するのだと。



ペットの守護神、畜霊社



祠に入った珍しい庚申塔



おせき稲荷

咳が治る系はとても多い民間信仰の一つ。



三島大社の勧請だったんですね。
知らなかった。



源頼朝ゆかりというよりは三浦一族の本拠地といったほうが自然ですが







貝に入ったかわいいウサギちゃん🐇
一年間どうもありがとうございました。


ビーズ手水 素敵だなぁ



みそぎ橋





境内は森戸海岸へと繋がってます




石原裕次郎記念碑


源頼朝が感嘆したという千貫松
トンビもいます


この日はうっすら富士山が見えました

富士山と江ノ島と鳥居(名島)と灯台(裕次郎灯台)








続いて立石海岸へ



立石公園内の遊歩道








トベラというそうです。
パチンと弾けた実がなんともいえないビジュアル。






立石海岸からも富士山がうっすらと



暖かく過ごしやすい年末。
海岸を歩いていても寒さはほとんど感じませんでした。
風もなかったし。


この暖かさが嬉しくもあり不安でもあり、
そして
また一年が去ることが淋しい。




茅葺き屋根の湯船八幡神社

2023年12月12日 21時58分00秒 | 神社
金時公園の北の柳島地区にも金太郎関連スポットがいくつかあります。


ここは金太郎の母、八重桐の名のついた池。
池ではなくダムなんですけど。



現在ダムは干上がっており、周りの遊歩道なども殺伐として荒れた感じ。
熊注意の貼り紙もあったので車から降りずに写真だけ撮りました。


八重桐の池をぐるりとまわると
金太郎の鯉伝説が残る沼子弁天公園があります。



金太郎が大鯉に抱きついた池、弁財天を祀った祠などありなかなか素敵そうな公園なのですが


防獣ネットが張り巡らされていて物々しい雰囲気。

近くには電気柵を使ってる畑もあります。
農作物への獣の被害、本当に大変そう。



公園内に人の気配はなく…ちょっと入れそうもないです。
(3枚の写真はGoogleマップから)

せっかくの公園なのに気楽に立ち寄れないなんて残念です。


という複雑な思いで柳島から湯船地区へドライブしてましたら

素晴らしい神社を発見。
湯船の八幡神社です。







茅葺き屋根の社殿と大きな杉。
昔話の世界です。






大きな杉は階段横と社殿横にあり
2本で湯船八幡神社の夫婦杉として小山町の天然記念物に指定されています。

よく鳥居の前などに2本並んだ大杉はありますけど離れて立ってるのは珍しいですね。
このくらい離れた方が上手くやっていけるのは人間も杉も同じなのでしょうか。






この八幡神社は湯船城跡のある山の麓にあります。
小山町の城といえばほぼ大森氏関係。
でもここは少し毛色が違うよう。
まだ調べが進んでないのでいつか機会がありましたら。

ちなみに最近、新東名高速道路の工事のため湯船城の発掘調査があったのですが城跡らしきものは発見されませんでした。
もしかしたら場所が違うのかもー ということだそうです。



新東名工事のため神社参道は舗装道路に。
車は通りやすいけど味気ないですね。



スタジオタウン小山 より

以前の参道の様子。
新東名で渋滞緩和されるのは有難いけど、こんな里山の風景が減っていくのは悲しい。というか悔しい。



どうか小山町の景色がこれ以上変わりませんように。




金時公園の照紅葉

2023年12月07日 14時46分00秒 | 神社
小山町の金時公園

紅葉が見頃でした






昔は広場と金時神社しかなかったような気がします。
しばらく来ないうちに遊具や山の滑り台などができてお子様向けの楽しい広場になってました。



これミニボルタリングボードなんですよ。
かわいい。



こちらが金時神社


快晴の照紅葉がまぶしい












以前にも書きましたが金太郎と母である山姥の伝説は全国にあり、
源頼光四天王の坂田金時の幼少期というよりは、子供の健やかな成長を願う民間信仰のようです。

この金時神社は坂田屋敷と呼ばれた金太郎の伝生地跡に建てられています。



真っ赤🍁





裏山に残るちょろり七滝

水流は本当にちょろっと。
周りには謎の大穴があったり土砂崩れ箇所も。猪や熊も出るので奥には行かない方がよさそう。




拝殿裏の外階段の上にある本殿。
境内社かと思ったら本殿でした。
昭和9年に現在の拝殿ができるまではこの小さな社しかなかったのですね。

いろんな事情でこの状態なのでしょうが、ちょっと珍しいですよね。



もちろん土俵もあります



溶岩塚に建つ 割狐塚稲荷神社 

2023年09月20日 15時03分00秒 | 神社
長泉町に溶岩塚の上に建つ神社があります。

割狐塚稲荷神社
わりこづか と読みます。


木々で覆われたこの小山が溶岩塚。
この中に社があります。



およそ1万年前、富士山の噴火による溶岩が黄瀬川沿いに40キロメートルも流れ三島に達しました。
その溶岩は三島溶岩と呼ばれ、独特の地形を形成し富士山からの様々な恩恵を与えてくれる結果となってます。

溶岩塚とは溶岩の表面が冷えて固まる時、まだ熱い内部が噴き出て膨らんで割れてカルメ焼き状態で小さな丘になったもの。
以前は三島近辺にたくさんありましたが残ってるものは少ないそうです。



こんな感じで溶岩塚に神社を建てたわけです。


溶岩のある神社は見たことあるけど
(最近だと御殿場市保土沢の浅間神社)
まるごと溶岩の上にある神社というのは初めて。全国でも稀有だと思います。









溶岩塚の割れ目が参道になってて、全部で3ヶ所だったかな、こうして鳥居がずらっと並んでます。

溶岩と鳥居のコントラストが美しいです。



階段も溶岩


神社の名前の由来である「割狐塚」
老狐が割れ目に棲みついていたとの伝説。

今は神社の周りは普通の市街地ですが、昔は溶岩だらけの何もない寂しい場所だったのでしょう。







どこかのテーマパークにありそうな岩山を歩いてるよう。楽しい。
でもこれは本物の溶岩。






可愛らしい狛犬。
親戚のおばさんが飼っていたテリアにそっくり。







社殿の前に立つと自動で扉が開いて音楽まで流れるんです。

びっくりして変な声出ちゃった。



創立年代は不詳、寛永元年(1624)にこの溶岩塚の上に遷座した、
ということですね。
私も少し調べたのですが、一説の出所が不明でこれ以上のことは今はわかりません。
何かわかったら追記したいです。

なぜわざわざ溶岩塚の上に社を建てたのか、富士山の溶岩を神聖視するなら浅間神も祀るべきでは?
珍しい立地ゆえに素朴な疑問が湧いてきます。



夏の終わりにはこんなイベントが開かれてるそうで、
近隣でとても親しまれてる感が伝わってきます。

私が参拝してる間も
5〜6人の男の子たちが隣の公園と溶岩塚を
それはそれは縦横無尽に走り回ってて実に賑やか。

写真撮ってると
「あ、ごめんなさい!」って止まってくれて可愛いの。
こちらこそ邪魔しちゃってごめんなさい。

こんな微笑ましい情景、神様も喜んでいらっしゃることでしょう。




縄状溶岩の様子


石垣ももちろん溶岩



道路を挟んですぐ向かいにある長霊神社


戦没者を慰霊する神社です


こちらの境内にも溶岩があって
溶岩の上に忠魂碑が建てられてます。


日清、日露戦争後に全国に配られた砲弾が綺麗に残されてます。
砲弾マニアさん知ってるかな?



石灯籠に覆いがされてますが何かあったのでしょうか?
倒れやすいのかな?


割狐塚稲荷神社と長霊神社のおかげで市街地にも関わらず貴重な溶岩塚が見れるのはありがたいことですね。