はなちんと電話・・・

　自分から誘っておきながら言うのもなんだけど、ぷんぷいさん＆はなちん（オットさんは四国でお仕事中）がホントに大島に来ることになった。松山オフ会からまだ数日で、しかもぷんぷさいんは帰省中・・・。こんな状況でも話がトントン拍子に進むのは、ひとえにインターネットのおかげです・・・

　大島往復は船にするのか飛行機にするのか確認しようと思って、帰省中のぷんぷいさんに電話してみる。「誰か知らない人が出たらどうしよう？」とドキドキしながら掛けてみると、「あら～！」と出たのはぷんぷいさん。後ろでギャーギャーと凄い声が聞こえるから、何やら取り込み中かと思ったら、はなちんが電話に興奮しているんだという。「かわって～！」と電話口で叫ぶはなちん、「ちぴらくんのパパだけど話す？」というぷんぷいさんの声が終わらないうちに、「あのね～、ちぴらくんに会いに行くの！」とゴキゲンな声が聞こえる。「はい、もういいでしょ。受話器返して！」とぷんぷいさんが言っても、「つぎは～、おばあちゃんはなして！」と勝手に代わろうとしている。この前のシャイなのとは全く違う元気なはなちんの後ろで、「いいかげんにして！」と今度はぷんぷいさんの叫び声・・・

　保育園から帰ってきたちぴらに「はなちん、大島に来るってよ！」と伝えると、待ちきれないらしく「あした？」って聞く。「もっと先だよ」と言うと、ニンマリ笑って「はなちんのパパもくる？」って・・・。やっぱり一番好きなのはオットさんらしい・・・

ちぴらと男の旅２００５（その７）

『ＥＮＥＯＳの弥太郎ちゃん家へ？』の巻・・・

　安芸駅にはごめんなはり線のグッズを買いに来たけれど、地図を見ると岩崎弥太郎の生家があるというので見に行こうと思った。岩崎弥太郎は天保６年（１，８３４年）に現安芸市の下級武士の家（といってもほとんど農家）に産まれた人で、同じく土佐出身の坂本竜馬より１才年上だ。子供の頃はかなりワンパク小僧で、『悪太郎』というあだ名で呼ばれたらしいが、才能にも恵まれて勉強好きな少年でもあったという。青年になっても破天荒な性格は変わらず、２２才の時に江戸へ留学中、父親の投獄（何の罪か不明？）を助けようとして土佐に戻り、その免罪活動があまりに過激だったのか父と一緒に捕まったり、土佐藩の下横目（警察官のような仕事）で命じられた長崎出張を、何が気に入らないのか「旅費が無くなった」という理由で途中放棄してクビになったり・・・

　そんな弥太郎も土佐藩の重役に商売の才能を見いだされ、藩の貿易事業を任されるようになる。その後、維新時に解散した藩の事業を個人事業として引き継いだのが三菱商会で、日本郵船と三菱グループの基礎になっている。明治初期に日本で運行されていた輸送用船舶総重量の、なんと３／４を所有していた大財閥を作ったスゴイ男の家、どうしても見てみたい・・・

　ビッグな男の実家だから、どんなに立派な豪邸かと思っていたら、普通の茅葺き屋根の農家だった。オクラ畑と田圃に囲まれた駐車場に車を止めて、寝起きのちぴらに「おうち見に行こう！」と言うと、「イヤ、ブーブの中にいる・・・」とつれないお返事、「この暑いのに農家なんか見たくもない・・・」という感じだ。「外でお菓子食べようか？」と誘っても、「ブーブの中で食べる！」と聞かない。けど、炎天下の車内にちぴらを残す訳にもいかず、何かちぴらの興味を惹くポイントが無いか考えた。「あのさ、ＥＮＥＯＳ作った人の家だよ！」と言うと、「えねおちゅ？」と目が光るちぴら、「いく！」と自分からチャイルドシートのベルトを外して車から下りようとする。ぷんぷいさんからもらった愛媛みかん風味コロンを食べながら門の中に入ると、「えねおちゅ、どこ？」とちぴら。「あのね、ここは岩崎弥太郎さんという人の家でね、三菱っていう会社を作ったの。ＥＮＥＯＳはね、もともと日石三菱スタンドだからね、弥太郎さんの会社の一部なんだよ」って、説明も苦しいけど全くウソではない。ちぴら「みつびし？」ってクビをかしげながら、「パパに騙された！」って感じ・・・

　ＥＮＥＯＳのスタンドでも中にあるのかと思ってたのに、単なるお家でガッカリのちぴら。それでもトトロのビデオに出てくる家の中のかまどや、昔の手こぎ消防ポンプなんかを見て、少し気を取り直した様子で、「おっき～おうちだね！」と喜んでいる。蔵の方に歩いていくと、白壁の上の方に『三菱の家紋』を発見する。「あっ、ブーブのマークだ～！」とさらに興奮して、大好きなホイールローダー（ぴらにあの職場にある）のマークと同じだと教えてくれた。大島に帰ってきてからも、「やたろうちゃんちにね～、さんかくのブーブのマークあるんだよ！」って繰り返し言っているちぴら。「弥太郎ちゃん」ってお友達か？・・・

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