les 60 ans

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  (60歳を前にして 日々思うこと つれづれに:改題)
 小型AT二輪免許とその周辺の話

小型AT限定二輪免許の話 (037) 「第二段階 シミュレータ3+学科(03)」

2022-08-30 17:57:06 | バイク

 

 交通事故,というものは起こさないに限ります.そんな経験をわざわざする必要はありません.

 昭和時代の教育を受けた私は「苦労は買ってでもしろ」の精神がありました.昔は.

 いまはなるべく楽な道を選んで進んでいきます.その出口で父星一徹が待っているなんてことはありません.苦労をしないで人生おくれれば,なんと楽しいでしょうか.

 

 しかしこの世の中がそんなに甘いわけはない.道路での「もらい事故」.急な悪天候での「自損事故」などは防ぎようがありません.いま車校の一室で4人でモニターの前に座っているのはその「しょうがない」事故などを経験するためのものです.

 前述通り,事故を起こすようにプログラムされているのです.一般のソフトやアプリならマルウエアであり,PC/スマホ乗っ取りという状況です.コバヤシマル・テスト(原語ではKobayashi Maru Scenario)です.

 指導員「では,いまのシミュレータを復習してみましょう」

   復習?

 私は3番目の乗車でしたが,1番目の方(ここではMT1さん)の先ほど走った映像が写しだされます.

 録画機能です.指導員の方がMT1さんの走行についてコメントを加えつつ進めていきます.市街地を順調に走っていきます.信号,一時停止なども守っています.割り込んでくる車などにも対応しています.しかし停まっているバスの右を抜けたところでトラックにぶつかります.

 指導員「やはりよく見ていても,こういう事故はおこりますね」 この映像をみると,どうやらトラックは直進してきたのではなく.わきの道を左折してこちらに向かって来たようです.それは公道走行経験の少ない方は見落とします.

 2番目のかた(MT2さん)の映像です.市街地を順調に走っていきます.さらに郊外の風景をみながら快調に走っています.バイクに慣れている方なのでしょう.今回は大型二輪の教習なのかもしれません.停まるべきはとまり,あるいは慎重に速度を抑えています.しかし夜道の横断歩道が魔物です.歩行者を見つけて停まったときに,後ろから追突されます.

 ひどいプログラムです.法規を遵守したがために事故に巻き込まれたのです.MT2さん「やはり車校だと,完全に法規順守の走りでないといけませんよね」 指導員「その通りです.そして理不尽な事故もあります」 やはりベテランライダーなのでしょう.

 私の番です.ここではAT3号としましょう.これが変なスラングでないことを,ウエブ検索で確かめます......大丈夫なようです.ではここから私はAT3号です.

 とにかく教習で教わった通りの二輪操作と,いままでの四〇年の四輪車走行経験の組み合わせです.これ前記の通りです.市街地の渋滞のあいだから出てきた男性を跳ね飛ばします.嫌な思い出を再び再現させます.教習生をPTSDにするマシンです.ああ思い出したくない.これを書いているいまでも,男性が宙を舞うシーンが浮かびます.

 これが訓練です.でも年寄りにはキツイ. 指導員「やはり飛び出しはありますよね」  AT3「普段の四輪なら絶対行かないケースですけど...」 言い訳をするところが,ばか/あほ/だらです.

 シミュレータ3はこれでおしまいの時間になりました.教習生3人で「これでオシマイかしまし娘 またの逢う日を楽しみに」 ,,,こんな歌は歌いません.第一この後同じメンバーでセットの学科があります.それではまたお会いしましょう.水野晴郎でした.どうしてこう引用が古いのでしょう.