人生60年も生きていますと，失敗やら恥かきやらを繰り返して過ごしているばかりであることに気づきます．それもおなじ失敗を何度も繰り返すのです．
この車校の教習も同じです．この「小A５」（繰り返し書きます．「５」って何？）を２回失敗しての３時間目になります．２度目は悲劇，３度目は喜劇．若い男女の方々に交じって，ひとり年齢の離れたものがいます．
この年齢になると徘徊が始まります．２輪コースの教習生の集合場所には多くの２輪車が置かれています．それこそ試験場での筆記テスト前/後に行う「原付教習」のための50ccスクーター（わたしはこの車校に来るまで，これにも乗ったことがありません）からはじまり，私の対戦相手である前頭筆頭リード125，小型のバイク（以下，すべて車種はわかりません．ホンダかスズキだったように思います），ガソリンタンクの大きな400ccのバイク，これでどうやってクランクを通過するんだろう？というような大きなスクータが並んでいます．教習生がヘルメットを置いて待機する位置に一番近く置いてあるのが「大型二輪車」です．
指導員が来る前に．これらを歩いてみて回ります．ほぼすべてが自分に縁のないものです．車校を卒業したら，こんなに近くで見る機会はないでしょう．中学２年生，いや小学３年生の行動です．もちろんほかの若い方々はこんなことはしません．待機所でじっと待っています．「あのじじい．徘徊してるよ」 人間は年を取ると子供に戻ります．子供は成長するために元気に走り回っています．チコちゃんは知っています．年寄りは同じ教習を何回も繰り返すだけです．
指導員の方々がやってきて，いつも通りの自己紹介，ストレッチと準備運動，名前と運転免許証の確認です．今日も指導員１+教習生２の組み合わせです．
指導員「ではまたわたしの後についてきて回ってください」 指導員のあとについて２輪コースを楕円に数回まわります．
先に，「右手の持ち方を変えた」話を書いています．YouTubeのマッスルバイクさんのチャンネルで「右手は指３本+軽く親指」でアクセルワークをするというものです．これがいい指導なのか，あるいは５時間目のスクータ乗りだからなのか不明ですが，うまく乗れています．
YouTubeではもう一人「バタイダーZ」さんの映像も見ています．この方は革のグローブで５本指ですべてしっかり握っています．しかし「小型ATの一本橋」という映像では，次のような指導をしています．
「右手は上から持つのではなく，手首を下げる感じで，その位置から動かすことなく」
としています．
これはアクセルを持つ右手の位置が「上からでなく，地面と水平にする」ということでは全く同じことになります．いまはこのお二方の指導でうまくいっています．ありがとうございます．
周回のあとは．前回/前々回同様にスラローム（繰り返しですが小型２輪です），平均台（一本橋），急制動です．また，ポールからの発進，検定コースを走ることも同じです．
ただ，昨日よりはうまくいっている気がします．スラロームの走り方からはこれが大きな勘違いであることを示しています．しかし小型AT二輪の試験にはスラロームはありません．平均台？ 後輪が乗ればうまくいきます．ものすごい進歩を遂げています．でもなぜ後輪がすぐ落ちてしまうのでしょう？ 普通は途中で前輪から落ちていきますよね？
検定コースは２種類あります．１コースと2コースを繰り返し走ります．指定速度30kmも維持してカーブ手前でブレーキもかけます．横断歩道の前では速度を緩め，左右に首をふります．踏切も右/左/左上/右でを見ます．だいぶ上達しました．クランクを除いて．
前回右手の持ち方をかえて転んでいます．今日はまだ転んでいません．ただしパイロンにつっこんでいきます．
２回まわったところで指導員の方からのコメントです「ちゃんと乗れているのにブレーキができていませんよね」
もうなにがなんだかわからない状態に再び陥いります．急制動はブレーキの訓練です．この車校は坂道発進後に「徐行する」部分があるので坂道で発進後にすぐに適切なブレーキをかけることが求められます．自分でいいますが，どちらもできています．ではなぜクランクではできないのか？
実は四輪の運転もそうですが「車両感覚」というものが私にはありません．家のコンパクトカーの左側の位置を把握することががいまだに苦手です．
予告．この時間が終わったあとに，家で「クランクの図を描いてコースをたどる」ことを考えます．それはまた後の回で．
クランクがさんざんなまま50分が終わります．ここでハンコをもらえないとこの直後に予約が入っている「シミュレータ+学科」がキャンセルになります．