もし、わが句に障る他の句ある時は、必ずわが句を引くべし
師の曰く、として三冊子にある。障るというのは等類ということで、写真では
類似作品のこと。
故秋山庄太郎氏が二科会におられたころ、インドの五体投地の作品が入賞した
後に、毎年同様な作品が送られてくることに苦情を呈したことがあった。
氏が芭蕉を読んでいたかどうかは分からないが、芸術家として優れた人物であっ
たことを明かすエピソードと言えるだろう。
類似作品を撮るために多額の資金をつぎ込んで外国に行くぐらいなら、日本全国
を周り新しい被写体を探したほうが芸術家冥利に尽きるというものだ。
芭蕉も常に新しきを求めた。
蔵出し
4x5で撮影