人生の達人と言われている兼好法師だが、自身はどう生きたのか気になったので、色々本を
集めて読んでみた。
死後100年くらいから次第に名が知られてきたらしく、時が経つにつれて伝説もおおくなり、
手に入る伝記も著者によってかなり異なっている。史実と想像を組み合わせて兼好の人生を
組み立てるわけだが、想像の上に更に想像を組み立てれば空想となり、結局小説になってし
まう。ここが学者と小説家の分かれ目となる。
徒然草の人気に反して歌人として生きた兼好だが、歌や芸能に秀でながら、それらを捨て仏
道に専念した鴨長明とは異なる人生を送った兼好は、写真を生涯の友とする者にとっては近
しい存在と言えるのではないか。考え方か゛現代的であることは徒然草にも良く出ている。
蔵出し21年秋大台ケ原で撮影
ブロッケン現象という。後ろに太陽があり、前に霧や雲があるときに
出現する。単に自分の影が映っているだけの現象だが、昔はブロッケ
ンの妖怪と言って恐れた人もいたらしい。