Secret Box of OZ

美味しいもの、楽しいこと、面白いこと、綺麗になれそうなもの、黒猫とロシアンブルー、白黒ぶちの3匹の保護猫のことなど...

森ケ崎水再生センター

2023-02-10 |  マンホール・マンホールカード
今日は午後から東京都下水道局のインフラツアーだったのですが、
集合場所への周辺は再開発をしているということもあり
道に迷う迷い代もみて早めに出発。

このツアーは、募集があって申し込んで、
別の行き先も含め2つのツアーに申し込み、1つのみ当選しました。

11時過ぎに家を出る頃には、雨だかみぞれだか…という状況。
新しい長靴を履き出掛けましたが…意外とそれ以上には雪にならず、
雨の為の長靴、という感じにww

今回、森ケ崎水再生センターは、羽田空港からほど近く、
浜松町から羽田空港までの東京モノレールの駅でいうと昭和島駅の近く。
2つのエリアに分かれている日本最大の水再生センターなんです。
(汚泥の処理施設を入れると3カ所)

通常の見学コース外の場所も見せてくださるとのこと。
ただし一部、外の施設の中で雨の為見られないところがありましたが
そのほかは、雨に濡れながら案内してくださり、
そのサービス精神や施設の規模なども含め、驚いたり感心したり。



まずは座学をおこない、そのあとはヘルメットをかぶって見学です。

下水道は下水道管、ポンプ所、水再生センターがセットで、
東京都の下水道管の長さは東京とシドニーを往復できるくらいの距離。
自然の勾配で雨水や雨水が流れるようになっていますが、
地下50メートルくらいになると、一度ポンプ所で汲み上げて、
また自然の勾配で水再生センターまで流しているんだそうです。
東京都には全部で20箇所の水再生センターがあるそう。
また、この森ケ崎水再生センターはすべての施設を合わせて
関連会社や協力会社なども含め400人ほどの方が働いていると
おっしゃっていた気がします。
ちゃんとメモすればよかった!間違っていたらすみません!
女性の職員は1割ほど、とのこと。
今回案内してくださった方の中にも技術職の女性がおられました。

どのように水を再生しているかのお話を聞きながら、
汚水や雨水が水再生センターに入り出るまでの時間を計算してみたら、
11時間~15時間くらい。
そのくらいの時間をかけて下水からゴミを除き、
ヨゴレを微生物により分解し、汚泥を除き、
自然界に帰しても問題のないレベルにして放出しています。

処理水の量は1日で154万立米。
東京ドームを満タンにした量で言うと1.2杯分とか!

微生物は大きさがまちまち。
顕微鏡での映像も見せてもらいました。
話題のクマムシくんもいました!



クマムシって他の微生物と比べるとひときわ大きいんですね!
ビックリしました。

ところで、下水道の役割って大きく言うと4つあるんですよ。
・公衆衛生の向上
・公共用水域の水質保全
・雨水を排除し浸水から街を守る
・下水道が持つ資源・エネルギーの有効活用

コレラなどが流行ったときにその原因を断つべく
急速に下水道が整備され、流行が下火になったそうです。
(上水道が一番最初にできたのは横浜ですが)
下水道が一番最初に整備されたのが東京なんだそうです。



写真は第二沈殿池。とても静かな水面で、オープンエア。
最初に沈砂池があり、大きなゴミと土砂を取り除きます。
次に第一沈殿池で下水内の沈みやすい汚れを取り除きますが、
この時点ではまだかなり濁っていて透明度ゼロ…
そこに活性汚泥という微生物を含んだものを足して
曝気(空気を吹き込む)してあげると、
沢山の有機物を食べてくれて水をきれいにしてくれます。
で、次に写真の第二沈殿池で沈みやすくなった汚泥と上澄みを分け、
その上澄みは、写真にある茶色い溝に流れ込み、
さらに必要なろ過や窒素やリンを除去、
消毒などの作業を行って海に放流されます。
(ここでは運河に流れていきます)

水再生センターでは、ポンプを回したり、空気を送り込むなどの作業も含め
電力を使いますが、その電力の一部(約2割)は、
反応槽の上に設置した臭気や転落防止の蓋の上に設置した太陽光パネルや、
処理水の放流の際の放流落差(湯気で見えませんが↓の写真)


を利用した水力発電を


このタービンで行っていたり、(説明は↓)



汚泥はさらに水分を除去し、焼却したりしているのですが、
その償却の際の排熱を利用して、汚泥を嫌気性の微生物でさらに分解し、
メタンガスを取り出してバイオマスエネルギーとして発電に利用したり、
NaS電池に貯めたりと、大規模に行っていました。

ちなみにここで処理された水は、
センター内の機械の洗浄のほかトイレ用水などにも使われていますが、
そのほか、大田区の清掃工場などにも使われているそうです。
(ちなみにウォシュレットの水は人の肌に触れるので
再生水が使われることはなく、流すためのお水に使われますよ。)

処理水は1年を通してあまり水温が変わらず、
冬は暖かいので湯気が出ている感じ。


見づらいのですが放出されるところにはボラなどが集まり、
海鳥がいっぱいいます!

寒かったけど興味の赴くままに質問させていただき、
楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。

ちなみに、先日モノレールサミットに行きましたが、
そこで話題になっていた、ぶら下がり形式ではなく跨ぐ形式の


(バスの中からだったので雨粒で見にくいですが)
敷地のすぐ脇を東京モノレールが走り、


近くには車庫も!

そんなエリアにあったのでした。
今日はあいにくの天気でしたが、
時折り飛行機のゴ~~~~~という音も聞こえ、
晴れていたらいい飛行機の撮影スポットになるのではないかと思ったり。

また、更に余談ですが、
この敷地内の建物の屋上には渡り鳥の「コアジサシ」の営巣地があります。
「森ケ崎水再生センター」と「コアジサシ」で検索すると
すぐに記事が出てきます。NPOの方が管理のお手伝いをしているそうです。


そんな学びの一日でした。
長い記事にお付き合いありがとうございました。


ランキングに参加しています。
お手数ですがポチっと押して応援していただけると嬉しいです。


にほんブログ村 主婦日記ブログ のんびり主婦へ
にほんブログ村



Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 娘が奢ってくれた夕ご飯 | TOP | ポカポカを独り占め »

Recent Entries |  マンホール・マンホールカード