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pcfx復活ブログ

ポケットギャル

2011年07月20日 | げーむ
バブルが始まる頃の1987年に、「奇ゲー」の本家本元ともいえる比類なきゲーム会社、
「データイースト」がこの世に放ったビリヤードゲームが「ポケットギャル」だ。



この「ポケットギャル」はその名が示すとおりギャルが出てくる。前作の「サイドポケット」
のギャル強化版がこの「ポケットギャル」だ。ギャルはただ出てくるのではなく、プレイヤーが
条件を満たして勝利すると脱いでくれる。なぜ脱ぐのかはデータイーストが語らないまま、
シイタケ販売をしながら倒産してしまったのでわからない。大人なら察するべきだろう。

アーケードの「ポケットギャル」のハード構成は少し変わっている。CPUに「6502」を2基搭載し、
音源にはYM2203とYM3812、及びADPCMを実装する。1987年という時代にあって「6502」は非力
なCPUとなっており、ボールのブラウン運動を計算しながら音源の制御までを6502一つだけで
行うのにはムリがあったのだろう。サイドポケットシリーズの楽曲のセンスは、移植ものも含めて
定評があるが、このポケットギャルの曲はそのシリーズの中にあって独特だ。またギャルがアニメ
絵なのも独特だ。落ち着いたプレイ中のBGMと裏腹に、リザルトやクリアのBGMはチャカチャカして
おり、80年代のアイドル歌謡曲のようだ。音源ごとの音の使い分けなども、現在の耳から
でもよくできていると感心せざるをえない。匠の技だ。

この「ポケットギャル」は4軒のプールバーをハシゴし、得点の条件を満たしてプレイすると
それぞれの店のギャルが脱ぐというゲームだ。オマケとして、コインを投入するとバニーガールが
突如脱衣し、「やだ~」と顔を赤らめるシーンがある。霊長類と思えないほどビリヤードがヘタ
であっても、コインを投入すればとりあえず脱衣を見れるのだから親切設計である。デモ画面
でも一瞬だが脱衣する。お得だ。

得点の条件は「ミスなく連続で玉を入れる」と「番号を連続して玉を入れる」という2つの要素
の得点合計が、チャンピオンの得点を超えたらクリア、というものである。最初の「プールバー
KISS」では比較的ラフに打ってもクリアできるが、最終の「ホテル・オスカー」になると容赦の
ない得点設定になっており、ほぼノーミスで、全連番でポケットしないとクリアできない。
これをゲーセンでプレイすると、ホテルオスカーで連日何万円も使う事になりかねない。
対策としてはポケコンを使って軌道を計算させるという手もあったが、pcfxはなんとか自前の
脳だけでクリアすることができた。ゲームのクセを見抜けばなんとかなるものだ。



しかし理不尽だったのは、ホテル・オスカーのギャルはベリーショートのお姉さんであり、
pcfxの好みではなかったということだ。意地だけでクリアしたが、登場するギャルの中では
二番目の「クラブ・ロイヤル」のギャルが好みだった。また、上級のギャルほど年齢が高くなる
というのも、2011年現在の価値観と逆で面白い。

クリアするとギャル全員のプロフィールが明かされる。「プールバーキス」は「いずみ19歳」、
「クラブロイヤル」は「あみ21歳」、「クラブハスラー」は「リンダ24歳」、そして最後の
「ホテルオスカー」は「さつき26歳」だ。全員が並んで脱衣し、ウィンクしてくれる。
画面下部にスタッフロールがあるが、そんなものを見ているのはもったいない。



で、ギャルのうち3人が日本人名であることから、この試合は日本国内で行われていると想像
できる。また、チャンピオンの得点は彼女たちのベストスコアなのだろう。それを超えれば
実力を認めてプレイヤーに即惚れし、あまりに惚れたものだからその場で即脱ぎして誘惑する
という暴挙に出る。ということは周りに他の客はいないものだと想像できる。彼女たちの
セリフから察するに、恐らくその場で事に及んでいると推察され、ビリヤード場に普通は
ベッドなどない事から、ビリヤード台の上で行為に耽っていると考えられる。

あみ・さつきのセリフで「今夜?あいてますよ」「今夜は寝かさないわよ」とあるので、この
試合は夕方から宵の口に行われているものと思われる。ということは、この試合のために各
ビリヤード場は貸し切りになっているものと思われ、通常はビリヤード場に定休日はない。
売上を度外視しているので、彼女たちにはそれを決定する権限があるとすると店のオーナーで
ある可能性が高い。

エンディングでギャルが4人並んで媚態を振りまいているので、プレイヤーは4人の女を同時に
虜にしたジゴロという事になり、二つの玉突きに優れたプレイヤーだと言えるだろう。


ビリヤードゲームに脱衣要素を加味した奥深い設定の「玉突きジゴロゲーム」がポケットギャル
であり、その後続編も作られたが、ギャルのグラフィックがアメリカン過ぎてガッカリだ。
微妙な時代背景によるグラフィックがかえって絶妙な「ポケットギャル」こそが至高の
ビリヤードゲームだ。ゲーム自体も面白く、何度もプレイしたくなる名作である。



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