比類なき奇ゲー会社である「データイースト」が、生物的進化をテーマにしたゲームの第二弾が
「SRD」だ。前作の「ダーウィン4078」の続編であり、1987年にアーケードゲームとして登場
した。ゲーム内容は前作を踏襲しているが、進化や突然変異の方法が強化され、より複雑に
なっている。詳しいルールなどはググってもらいたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/84/60d87d47117be6e8900c6bf8ff10dc35.jpg)
シューティングゲームとしては独特の難度があり、敵弾の速さや当たり判定の増大などで苦労
することになる。当たり判定の大きさによって敵弾に当たりやすく、相当訓練しないと進化と
退化をめまぐるしく繰り返し落ち着かない。じっくり各進化状態の攻撃を堪能できないのだ。
「イボル」も不必要なくらい出たり全然出なかったりで、前作のほうがバランスがよかったと
いえるだろう。
そのような難度を腕前で超えても、10面あたりで突如ゲームが終わってしまう。これには秘密が
あるのだが、それも攻略サイトなどを参照してほしい。とにかく唐突な印象のゲームであり、
もう少しゲームバランスを整えて欲しかったのが残念なところだ。実はこのバランスを惜しんだ
人がおり、後年になってプログラムを改造してゲーム性を向上させた海賊版が存在したが、
その詳細は不明なまま忘れ去られた。これは海外版の単なるコピー基板とは別の物だ。
さて、pcfxがこのゲームに目をつけた所は、「地上を這い回る謎の生物」にあった。トカゲや
昆虫のようなものが地上から攻撃してくるのだが、これらを倒すと「DNA」なるアイテムを
落とす。この「DNA」を取ると、取った数によって、敵弾を喰らってPISTERまで退化せずに
途中で退化が止まる。つまり保険みたいなものだ。後半戦でかなり重要になる。
基本的にこのゲームにはメカのようなデザインの敵ばかり登場するが、この地上の謎生物だけは
見るからに「生き物」であり、それが「DNA」を落とすという所に、このゲームのサスペンスな
BGMとあいまってある種の「生々しい気味の悪さ」を感じる。進化がテーマのゲームなのに、
空中の的はメカメカしく、出すのは「イボル」というエネルギー体だけだ。このエネルギー体で
「進化」する所に、いきなりの「DNA」だ。DNAは進化こそしないが進化をある程度記憶する
というアイテムとして登場し、それを出すのが生物っぽい敵というところに、何か自機の持つ
気持ちの悪い、得体のしれない正体を感じてしまう。また、その生物っぽい敵を倒した後、
死体は消滅するが黒い影だけ残す。このシルエットも非常に不気味な印象を受ける。この演出
がpcfx的に非常にツボにはまり、このゲームが印象深くなったのだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a9/23bb77d2e52dd4b0ae1ce8bc7de4c86c.jpg)
このゲームは何かとゲームバランスの悪さを指摘されるが、背景の描写やBGM・効果音など、
斬新で奥深い良いところもたくさんある。pcfxはシリコン基板が背景になっている面が
気に入っており、またコンデンサや設計がいいのか、基板上の周波数が整っているので電源
さえ安定していれば非常に綺麗な解像度でグラフィックを楽しめるのだ。CPUを2つ使って
おり、音源もFM音源のデュアルになっている。CPUには8ビット最強といわれる「6809」を採用
しており、プログラムと共に8ビット時代の最後を飾るに相応しい出来だ。サブとして「6502」
も使っている。音源は音のクォリティとしてYM2203を、音数のためにYM3812を使っている。
これらのハード構成は見事な組み合わせであり、SRDの基板は8ビット&FM音源時代の象徴とも
いうべき芸術品だ。このあたりにデータイーストのもう一つの側面を見ることができる。
現在では基板でしか遊べないSRDだが、プレイする機会があれば是非、このゲームの謎を解いて
楽しんでほしい。ちょっと腕は必要だが、昨今の弾幕シューティングに飽きた貴兄には
ちょうどよい刺激になるだろう。
「SRD」だ。前作の「ダーウィン4078」の続編であり、1987年にアーケードゲームとして登場
した。ゲーム内容は前作を踏襲しているが、進化や突然変異の方法が強化され、より複雑に
なっている。詳しいルールなどはググってもらいたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/84/60d87d47117be6e8900c6bf8ff10dc35.jpg)
シューティングゲームとしては独特の難度があり、敵弾の速さや当たり判定の増大などで苦労
することになる。当たり判定の大きさによって敵弾に当たりやすく、相当訓練しないと進化と
退化をめまぐるしく繰り返し落ち着かない。じっくり各進化状態の攻撃を堪能できないのだ。
「イボル」も不必要なくらい出たり全然出なかったりで、前作のほうがバランスがよかったと
いえるだろう。
そのような難度を腕前で超えても、10面あたりで突如ゲームが終わってしまう。これには秘密が
あるのだが、それも攻略サイトなどを参照してほしい。とにかく唐突な印象のゲームであり、
もう少しゲームバランスを整えて欲しかったのが残念なところだ。実はこのバランスを惜しんだ
人がおり、後年になってプログラムを改造してゲーム性を向上させた海賊版が存在したが、
その詳細は不明なまま忘れ去られた。これは海外版の単なるコピー基板とは別の物だ。
さて、pcfxがこのゲームに目をつけた所は、「地上を這い回る謎の生物」にあった。トカゲや
昆虫のようなものが地上から攻撃してくるのだが、これらを倒すと「DNA」なるアイテムを
落とす。この「DNA」を取ると、取った数によって、敵弾を喰らってPISTERまで退化せずに
途中で退化が止まる。つまり保険みたいなものだ。後半戦でかなり重要になる。
基本的にこのゲームにはメカのようなデザインの敵ばかり登場するが、この地上の謎生物だけは
見るからに「生き物」であり、それが「DNA」を落とすという所に、このゲームのサスペンスな
BGMとあいまってある種の「生々しい気味の悪さ」を感じる。進化がテーマのゲームなのに、
空中の的はメカメカしく、出すのは「イボル」というエネルギー体だけだ。このエネルギー体で
「進化」する所に、いきなりの「DNA」だ。DNAは進化こそしないが進化をある程度記憶する
というアイテムとして登場し、それを出すのが生物っぽい敵というところに、何か自機の持つ
気持ちの悪い、得体のしれない正体を感じてしまう。また、その生物っぽい敵を倒した後、
死体は消滅するが黒い影だけ残す。このシルエットも非常に不気味な印象を受ける。この演出
がpcfx的に非常にツボにはまり、このゲームが印象深くなったのだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a9/23bb77d2e52dd4b0ae1ce8bc7de4c86c.jpg)
このゲームは何かとゲームバランスの悪さを指摘されるが、背景の描写やBGM・効果音など、
斬新で奥深い良いところもたくさんある。pcfxはシリコン基板が背景になっている面が
気に入っており、またコンデンサや設計がいいのか、基板上の周波数が整っているので電源
さえ安定していれば非常に綺麗な解像度でグラフィックを楽しめるのだ。CPUを2つ使って
おり、音源もFM音源のデュアルになっている。CPUには8ビット最強といわれる「6809」を採用
しており、プログラムと共に8ビット時代の最後を飾るに相応しい出来だ。サブとして「6502」
も使っている。音源は音のクォリティとしてYM2203を、音数のためにYM3812を使っている。
これらのハード構成は見事な組み合わせであり、SRDの基板は8ビット&FM音源時代の象徴とも
いうべき芸術品だ。このあたりにデータイーストのもう一つの側面を見ることができる。
現在では基板でしか遊べないSRDだが、プレイする機会があれば是非、このゲームの謎を解いて
楽しんでほしい。ちょっと腕は必要だが、昨今の弾幕シューティングに飽きた貴兄には
ちょうどよい刺激になるだろう。