夜明けの曳航

銀行総合職一期生、外交官配偶者等を経て大学の法学教員(ニューヨーク州弁護士でもある)に。古都の暮らしをエンジョイ中。

作らさせていただきます

2007年06月08日 | Weblog
どうして誰も注意しないのかな、と毎週思うのは、11年続いている人気番組SMAP SMAPのビストロ・スマップでゲストを迎えて司会の中居君がいう
「このビストロにはメニューはいっさいございません。おっしゃっていただければなんでも作らさせていただきます」という台詞だ。

「作らせて」が正しいだろう、なぜ11年間誰も指摘しないのか?
まさかジャニーズだからじゃないよね。

こういうことが気になるというのに共感してくださる方は
永井愛「らぬきの殺意」をぜひ読んでください。

あの番組は結構好きである。
作家は「ブスの瞳に恋してる」の鈴木おさむだが。

ビストロは本当にレシピも何にも見ずに作っているのかな、と疑問だったが、出演した人に聞いたら、専門家がついて指導しているそうだ。

あと、ゲストを迎えてfeaturingして一緒に歌うシーンでは、歌詞が前のスクリーンに出ているらしく、彼らの目線がそっちばっかりいっているのが明らかでちょっと興ざめである。

それから、どう考えても不自然で、ジャニーズ事務所の権力とタブーという芸能界の暗い部分を想起せざるを得ないのが、最後の方のフリートークでキムタクが絶対家族の話をしないことだ。
たとえば、中居君は「こないだ実家に帰ったらまだおふくろ二層式の洗濯機つかっててさあ」とかいっているし、キムタク自身も、「ボディーソープが出るところにソープが固まるのがいらつく」とかかなり生活感のある話題が出ているのに、子供の話とかでてこないのは却って不自然だろう。

工藤静香は吾郎の「ゴロクミ」コントで特殊メークをして「シズクミ」という姉役で出ていたけど、彼女の雑誌などのインタビューも夫も芸能人なら普通なら「夫の○○さんと育児面での協力」、云々とか出てくるのが普通なのに、絶対夫のことは出てこないもんね。

間違いといえば、先週高島彩が、自殺した大臣の後任について「たかむらはの」と読んで、またアミーゴ伊藤に「こうむらは」と直されていた。やっぱりプロのアナウンサーとして資質を疑われるのではないか。

フジテレビのアナウンサーといえば、菊間千乃は、新人の頃、めざましテレビで生中継中にビルの窓から転落するところを私も見てしまったが、そのとき重傷を負ったことに局側は負い目があるのか、ジャニーズの内がやっと復活できそうなのに比べてより責任をもつべき大人なのに処分が甘すぎる。大宮法科大学院では成績憂愁だったらしいが、試験当日に特ダネのレポートをやっていたので今年は受け控えしたようだが。

佐々木恭子は大好きだ。大学の後輩ということもあるが(結婚していた池田氏は私の大学同期、クラスは違うが、同じ授業をとっていたので顔は覚えている)。
ともすれば暴走しがちな小倉氏をそばにいてやんわり制御している感じがいいなあ。冷静で知的なのに、冷たい感じがしない。パプアニューギニアのエイズ患者のレポートでも、ごく普通に手を握ったりしてぼろぼろ泣いていたもの。私だって相手の手に傷があったらいやだなあとか躊躇するかもしれないもの。

言葉といえば、神楽坂の老舗の料亭のおかみという設定の八千草薫が牛車を「ぎゅうしゃ」とよんでたりしたもんね。このドラマを紹介する民放番組のアナウンサーも「いっけんさんお断り」とかいっていたし。

倉本聡は嫌いなんだが、神楽坂は近所なのでこのドラマを見ていたのだ。
何で嫌いかっていうと、皮相な文明批評が片腹痛いのだ。
電気やガスを拒否するのに一番環境に悪い自動車を平気で使うのはなぜ?
五郎が娘が心配で蛍の勤め先の病院の電信柱の影でタバコを吸いながらずーっと待っているのはいいけど、吸殻を足元に全部捨てるなよ。
元妻のいしだあゆみが死んだとき、飛行機代がないから葬式にかけつけるのが遅れたというのが大げさに悲劇として描かれていたが、おそらくあのペースなら一日3箱は吸っているタバコをやめれば数ヶ月で飛行機代くらいたまるぞ。
結局自分のエゴで子供を犠牲にしているだけじゃん。

最終シリーズ(吉岡秀隆と内田有紀が結婚するきっかけになった)も、内田の義父の唐十郎が五郎の人柄に感服するのは、五郎が拾ったごみを材料にして自宅を建てるのを手伝いに来ていた人たちに対する指示が的確だから、というのがあまりにもしょぼいしおかしい。

倉本自身が、インタビューに例の石の家の前で答えていたときも、ひっきりなしにタバコを吸い、かつ下にそのまま捨てていたもんね。昔、観光で富良野に行ったとき、ガイドがこの家を指差して「本当にあんな家に住んだら死にます」と嘲笑していた。

唯一、蛍の不倫相手の妻大竹しのぶが五郎に会いに来るシーンだけは良かったけど。一度も出てこない不倫相手の人物像が説得力をもって伝わってきた。
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