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ある日、超能力に目覚めた件 478P

2024-06-25 23:51:06 | 日記
 悪魔のような女性から出てる靄はきっとただの靄じゃない。いや寧ろ……
 
(あれが本体なんじゃない?)
 
 とか野々野小頭は思ってた。だってそもそもがあんな悪魔のような見た目の女性が生まれてたとしたら、それこそ色々と話題になっておかしくない。あの人の見た目的には20代前半くらいには見える。という事は彼女が生まれたのが20年前くらいだと仮定すると、そのくらいにもすでにインターネットはあったと思う。流石に今ほどに世界中の動画コンテンツがあふれてるような時代ではなかったかもしれないが、もしもあんな見た目の赤ちゃんとか生まれたら家族は隠そうとしても、周囲がネットに流すってのは十分に考えられる。
 でも今の今まで、あんな人が話題になった……なんて中学生の野々野小頭はしらない。ならば……だ。なら……
 
(あの人があんな見た目になってるのはあの靄のような奴が彼女を操ってたからじゃ……)
 
 そんな風に考えられる。だって……あの靄が出てきてから、女性の方は動かなくなってる。倒れてるわけじゃないが……ただだらっと立ったままになってた。さらに言うと、彼女の見た目である。人間に戻ってないところもあるが、でも彼女から翼とか尻尾はなくなってた。角はなぜかあるが……世界中で探せば角がある人間くらいなら今までもいてもおかしくないとも思えてた。野々野小頭的には。
 それにあの靄が今は桶狭間忠国やアンゴラ氏と戦ってるのだ。今までのようにその翼をつかっての機動力を生かしたような戦い方ではなくて、どっしりと構えて二人の相手をしてるって感じだ。
 
「こいつ!」
 
 そんな風にいってアンゴラ氏が撃ち放った弾丸(チョコ)が三連続で悪魔の形をした靄を打ち抜く。でも……奴は体に穴があいたとしても、気にしてない。いや実際何やらその穴を気にしてるそぶりは見せてる。けど……あの靄はそれでも肩を……いや体全体を奮わせてるたけだ。そしてそれはきっと誰の目にもこう映ってるだろう。
 
「笑ってる?」
「ええ、笑ってるよねあれ」
 
 野々野小頭の呟いた言葉に草陰草案が反応した。やっぱり彼女も野々野小頭と同じように思ってたらしい。この場にいる人だけじゃなくこの放送を見てる人たちもあれは「笑い」だと思ってるようだ。そんなコメントがあふれてる。
 
「あれに攻撃しても意味なんてないんじゃ……」
「でも見てみて」
 
 その言葉に合わせてるかのように桶狭間忠国は動いてた。彼もあの靄に攻撃をしても意味はないと判断したんだろう。だからこそ、彼が狙ってるのは立ち尽くしてる女性の方。その拳がその人へと突き刺さる。
 流石にただの人になってるとしたら、あの人死ぬんじゃない? とちょっと野々野小頭は心配になった。けどどうやらその心配は杞憂だったらしい。
 なぜなら、桶狭間忠国とその女性の間に靄が入って拳を阻んでたからだ。
 
「え? なんで?」
 
 思わずそんな風な疑問が口に出た野々野小頭だっだ。


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