UENOUTAのお絵描きとかブログ

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転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路へご招待 6

2024-06-19 23:54:36 | 日記
 攻撃が始まった。個体を集団にして、それを部隊として運用してくる謎の生命体? 一応奴らをG-01のデータベースで検索してみたけど、その記録はなかった。同じような形の生命体はあったんだけど、それは特定の世界で見れて、それも体長50センチくらいの個体である。
 
 でも今目の前にいるのはG-01をも絞め殺せそうな巨大な個体だ。全てがそうじゃないけど、小さいのでも人間サイズならしめ殺せるくらいの大きさはしてる。
 そんな奴らがその体を駆使して攻めてくる。
 
『こいつら……』
 
 G-01のナイフを出して、攻めてくる奴らを迎え撃つかまえを取る。けどいきなり私の視界がずれた。なんと下からちっさい奴が細くした触手をG-01へと絡めていきなり引っ張ったらしい。しまったな、ある程度全方位警戒してたけど、私の意識はついついモニターに映ってる方へと割いてしまう。
 それを奴らが理解してる……とは思えないが、死角を突くってのは戦術として当然なんだろう。でもそれって……奴らの本能なのか? けど明らかに訓練されたように部隊を編成して、そしてそれを運用してるのを見るに、本能というよりも学習だ。
 
 とりあえず私はG-01の顔の部分についてた銃弾を発射する。最初期からついてた装備だけど、これももちろんアップグレードしてる。そもそもここの武器はそこまで殺傷力を求めてるものじゃなくて、あくまでもサブだった。
 もちろん小さい生命体には有効的だけどね。でも今やいくつか弾も選べるようになってる。とりあえず少しでも殺傷力を上げるために炸裂弾にして、私はG-01の足を絡めてる触手を討つ。そして脱出。けど次の瞬間――ガン! ガガン!! ――とわき腹や背中に走る衝撃にG-01の体が流れる。そして振り返ったら今度はそれを狙ったかのようなタイミングで触手のパンチをもろにくらった。
 
「ああーもう! 鬱陶しい!!」
 
 そこまでのダメージにはなってない。けど……でも地味にダメージは蓄積してる。それに私の戦闘経験の無さというか? 格闘センスの無さを突かれてる気がする。
 だって私はこうなる前では喧嘩なんてしたこともなかった。G-01のパイロットになってからもこんな複雑な戦いなんて……ね。大体は圧勝するかとかだったし、技術というよりもG-01のありがたい機能でどうにかなってきたのだ。
 
 私の操縦技術なんて……ね。フルシンクロして、この脳にインストールしてるあまたの格闘技術をトレースしたらどうにかなるとは思う。けどフルシンクロはリスクもあるからね。
 私はどっかのモビルスーツ乗りのように種を割ったり、直観が優れてる感覚なんて一切なんだよね。まああれよりもきっと操るのは簡単になってる……と思うけど。
 
「でもG-01でこれなら他がやばいよね」
 
 だってG-01の性能は突出してる。それなのにこれである。一応ミレナパウスさんは機体にへばりついてるから守れてるが、勇者やアイ、それにポニ子が心配だ。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路へご招待 5

2024-06-19 04:43:13 | 日記
「気持ちわる……」
 
 思わずそんな風に声を出してしまう。なにせでっかい目玉に揺らめく触手。目玉の所はなんか機械的なんだけど、触手のうねうねしてる部分? 先端はそれこそ機械の様な爪だけど、うねうねしてる部分はとても生身っぽい。
 だってなんか細かい毛がたくさん生えてるからだ。機械にはそんなのは生えないじゃん。まあ目玉の目玉部分も生身っぽくはあるが、その目玉を包んでる瞼的な奴は機械なんだよね。
 
 あれはもしかして目玉に触手がついてる生命体が、この残骸から必要なパーツを加工して装備してる……と考えた方が良いのかな? 面白い生命体もいるものだと私は思う。
 だって目玉だよ? どこで考えてるの? まああの目玉かなりデカいからね。その中に脳みそとかもあるのかもしれない。目玉だけど小さいのは一メートル、大きいのはそれこそ三メートルくらいはある。
 ちなみにそれは目玉部分だけだ。もしも触手部分を広げたらそれこそ十メートルを超える個体もいるだろう。そんな大小さまざまな目玉たち。それが無数にこっちをみてる。あまり気持ちのいいものではない。
 
「なに?」
「これは……」
「どうやら陣形を組んでるようです」
 
 最後のアイの言葉……それは正しい。ミレナパウスさんも勇者もおどろいてたのはそれだ。だって……脳みそなんてなさそうで、知性なんてものがあるとは思えないような……目玉の怪物だよ? それが陣形を組んでる。そいつらは四体ずつで横にならんで、それを横に三列、そして縦に三列として構成してる部隊を七十くらいは作ってるね。そして一際大きな奴の周囲にはちょっと形を変えて小型が展開してる。
 大きな奴を中心にしたひし形で立体的な配置。
 
 その大きいのは三体はいるから、かなりの数がいることになる。これだけ組織的に運用できるって……これはかなりこっちも気を引き締めないといけないかもしれない。
 
『皆さん気を付けてください』
 
 私はそういった。そしてまずは前方に展開してる奴らが足並みをそろえてこちらに向かってくる。そしてそれだけじゃない。後方からは援護射撃がその触手の先端から一斉に放たれる。赤い光線の一斉掃射。それによって私たちを分散させて、それぞれの部隊で孤立させて叩こうという魂胆か。なんとなくで私たちはそれぞれでよけてしまったけどそれは悪手だったらしい。既に近くまでそれぞれの部隊の敵が接敵してた。