UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 375P

2024-02-03 20:05:17 | 日記
(怖気づくな俺! やれる! やれる! やれる――と思う。多分……なんとか……この力を試したい気持ちもあるしな……)
 
 怖くないわけはない。なにせ人類でドラゴンに立ち向かったやつなんていないだろう。これがきっと初だ。野々野足軽は誰にもできないことをやろうとしてる。
 
「きっとここからくるってわかってるよな……」
 
 そういう野々野足軽は穴の前にいる。そしてその周囲はヒビが入って所々で空がはがれてる。この穴の向こうにはもうドラゴンがいるとわかってる。なにかがいるかもしれない――という恐怖はない。けど、ドラゴンがいるという恐怖。そして一回ここで食われてるのだから、きっとドラゴンも意識してるんじゃないだろうか? と野々野足軽は思ってた。
 この穴から出てくるのを待ち構えてておかしくない。そして穴に入れるときは完全に力を無くしてないといけない。ようはただの人になるという事だ。その部分が。だからその瞬間にまた噛みつかれたら? それが怖い。でも――「きっとくる」――とわかってるのなら……手を突っ込んだ瞬間にどうするか事前に決めておこうと野々野足軽は今考えてた。
 
(噛みつかれても、噛みつかれなくても、真っ先に力を放ってやる)
 
 力を圧縮して放つ……単純なことだけど、実際やったのは始めてだった。なにせそんな事をする必要がなかったというか、そもそも危なそうだったからやったことなかった。それにそういうのは自分には……と野々野足軽は思ってた。なにせ野々野足軽は自分の力を超能力と思ってる。だから光線を出すって超能力か? というね。それがあってやってなかったといっていい。それに岩を持ち上げて飛ばすとか、そこらの物を使って意のままに操る……ってのはとても超能力者的でそういう事をやってたといっていい。
 
 そもそもが力を集めて集めて、それを放ったとして――はて? である。そもそも野々野足軽だって自身の力の根幹というか、それか何かよくわかってない。それを集めて集めて圧縮してみたとして、ビル位を持ち上げることができるようになる……とかしか思ってなかった。まさかビームが出るとは……なんだ。
 
 だからまだまだそれを使いこなすのは難しい。けど幸いにここでは事前に準備ができる。右手から力を完全になくし、その無くした分と体内にある力を肩くらいで集めて準備を整える。穴を見つめる野々野足軽。息を吸ってはいて、覚悟を決めて腕を突っ込む。その瞬間めっちゃ嫌な感じがした。きっと来てる! まだ視界も飛ばしてないが、それでもわかるような気がした。
 野々野足軽はだから、事前に準備してた力を体内を通して穴の向こうへと届けて開放する。
 
「――かはっ!!」
 
 どのくらいならとりあえずドラゴンをふっとばさせるのかわからなかったから、野々野足軽はかなりの力をその一撃に注ぎ込んでた。一切動いてないはずだが、心臓は早鐘のように鳴り響き、汗も凄い。けどとりあえず手を嚙まれることはなかった。なら次に力を穴の向こうに送ってすぐさま視界を確保しないといけない。
 なにせ戦いはまだ終わってないんだ。むしろ始まったばかり……

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1014

2024-02-03 20:00:07 | 日記
(俺もまずいな……)
 
 そんなことを考えつつ砂獣を殴り続ける。けど確かに殴れるし、あり得ない位の手応えがあるのも事実だが、問題はいくら殴っても砂獣は死ぬことはないのかもしれない……ということだ。ようはまだ足りない……それ尽きる。一撃ですべてを砕く……それだけの力があれば。確かに今は新たな武器をもってしても一撃でこの強化されてしまってる砂獣を滅ぼすなんて事はできなくなってる。
 だから威力としては俺の拳は武器とイーブンなのかもしれない。けど結局のところ、倒し切るってことが出来ない以上、止めを誰かに任せなくてはいけないのはいただけない。それに……新たな砂獣がどんどんとでてる。これまで確認できなかった砂獣の出現。それもきっとあの空から現れた何かを食ったから……なんだろう。
 砂獣を強化したけど、それだけにとどまってない砂獣が出てる。その形を保って色が変わった程度の砂獣はまだ優しい方だった。ある蟻型の砂獣はなんか頭が2つになってた。それはまだ良いほうだ。なにせ頭が2つあっても、そこまで普通の蟻型の砂獣と変わらないからだ。むしろずっと頭がそれぞれの頭を押し合ってて窮屈そうだった。
 けどある蟻型の砂獣の体にはさっきの鎌の砂獣の背中から生えてたりしてた。そしてそれが上からザクザクと振ってくるというな……そんなことになってた。あの鎌はやばい。あの鎌が一体どれだけの武器を砕いたか……そんなのを生やしてたりするやつもいたたりサソリ型の砂獣の尻尾を持ってるやつとか、けど動ける奴はきっと成功作。
 あまりにも歪になって、その場から動けなくなってしまってるような……そんな砂獣まででてた。それはラッキーとおもうかもしれない。けど違うんだ。そんな風になってしまった砂獣には他の砂獣がすぐに群がる。そして何をするのか……想像出来る人も多いだろう。そう……共食いだ。そしてそんな混ざりまくってる砂獣を食うことで、食ってる砂獣に変化が現れる。それこそボコボコと奴らが動き続ける間もその変化は起き続けてる。たからこっちが攻撃を避けてたりしてる間に新たな部位が生えてきてそれにやられる……なんて事がおこりだしてる。
 変化が出来ないと思ってた砂獣が変化をし続けて俺たちを苦しませ続けてる。これも教会の仕業なら……なんて邪悪なんだと思う。
 
「くっそ、俺たちだって!!」
「ああ、武器がなくたって!!」
 
 そんな風に言って俺を真似して武器をなくしたけどなんとか戦おうとしてる奴らもいる。けどやっぱりだけど、それは無謀というものだった。ただ怪我をしにいってるだけになってる。なんとか武器を持ってる人たちを逆に守るためにヘイトを買う……とかそんなことになりだしてる。確かに聖女・ミレナパウスのお陰で死ぬことはない。致命傷を受けたとしても、きっと脳とかを一瞬で破壊されない限りは再生してくれるみたいだ。
 
 でも大半の奴がそんな命を投げ出すような動きをして、なんとかまだ武器をもってる仲間たちが隙を突いて砂獣を狩っていっても、それではたりない。足りないんだ。このままじゃ、俺たちは押しつぶされるだろう。無茶に無茶を重ねてる状態。その鍵は聖女・ミレナパウスで、彼女の力が尽きたら? これだけの人数をいくらでもいつまでも本当に治療し続けることが出来るのか? 
 いくら聖女でも……そんな事が可能か? そんなことを思ってると、援護の砲撃が少し先に振り注ぐ。いままではドカーンドカーンと派手だったそれ……けど今回は違う。何かが降り注いでるような……
 
「あれは!!」
 
 誰かがそんな風に叫んだ。砲撃で砂獣は倒れてない。けどそれよりも注目するべきことがある。それは砂獣に刺さったものだ。そう……今回砲撃でやってきたのはどうやら武器らしい。なんて無茶苦茶な事をしやがるんだ!! けど最高だと思った。