UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 382P

2024-02-12 20:12:45 | 日記
(行け!!)
 
 そんな命令を野々野足軽は飛ばす。けど実際、あの力の巨人は別に自立して動く……とかじゃない。流石にいまさっき思いついて実行してみただけの使い方なのだ。それにいきなり自立するような事を出来るほどに野々野足軽は器用ではない。なので『行け』とか思いながら、ちゃんと野々野足軽が逐一命令して巨人の体を動かしてる。殴って、蹴って、首を持ってグルグルと回して投げ飛ばす。それを追いかけてさらに追撃――しようとしたけど、力の巨人はびたっと止まった。
 
(これ以上はまだ……)
 
 野々野足軽はこれ以上は無理だと感じた。この穴の向こうの空間……その全てに野々野足軽の力を満たすことが出来たのなら、この巨人をどこまでも走らせることだってできるだろう。けど今の野々野足軽の状態ではそれは無理で、それが無理だからこそ、これ以上は……という判断を野々野足軽はした。
 
(苦しい……痛い……なんで……どうしてこんなこと……)
 
 何やらビシビシとそんな叫び、慟哭ともいえるような声が聞こえる。そして小さく見えるドラゴンのその力が一気に膨らんだ。
 
(やばい!?)
 
 そう感じた野々野足軽は力の巨人の腕を前方でクロスさせた。次の瞬間、クロスした腕と共に力の巨人の胴体が別れた。
 
(食われた訳じゃない……けど……)
 
 次の瞬間、力の巨人を維持することが出来なくなった。野々野足軽の力が拡散してしまってる。集められない。ある程度離れてそうなところに視界を出す。けど……みえない。とりあえず穴から出してる手に狙いが行かないように、遠い場所に力をためる。すると――
 
「はあ!?」
 
 一瞬でその力が消えた。今度は拡散したんじゃない。消えた。もう集められない。
 
(食べられた? いや、やつはどこだ?)
 
 力が流れるのを野々野足軽は感じてた。それはきっとあのドラゴンの移動の余波……だと思われる。それから何回か、力をためていると、一瞬で消された。そしてその力をためてる場所を見るように視界を出して頑張ってみるようにしてた。いや、力で強化すればいいんだが、あまりにも力をそこに集中するとそっちを狙われる。
 だから今の状態でなんとか何が起きてるのか、それを知ろうと頑張る。一か所じゃなく何個も視界を出して、カバーしようと野々野足軽はした。それで何とか見えたのは、ドラゴンがめっちゃ早く動いてるってことだった。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1021

2024-02-12 20:08:07 | 日記
 ピピピピピ――そんな音が私のコクピット内に響く。流石に来たか。そろそろ暇してて欠伸まで出る始末だったから、そろそろ来てくれないかなー? とか思ってた。警告音が脅威が上空から迫ってることを示してる。いやそれだけじゃないかもしれない。私のG-01のレーダーには地中にも大きな反応がある。どっちもきっと教会の差金だろう。ならあの変な強化……は入ってないだろう。戦場を観てる限り、あれは波として湧き出る砂獣にしか適応されてない。いや、実際おかしいけどね。
 なにせ最初の砂獣達はあの勇者が倒したなんか空から出てきた体の部位の集合体みたいな残骸を食べたから、その力が宿って強化された――というのは納得できるの。なにせ直接口にしてるんだからそんなことだってできるだろう。けどさ、それ以降の砂獣にも何故に強化が適応されてるのか? 私がドローンで観察してる限り、砂獣は砂の中から次から次へと発生してる。そしてその全てが既に強化済み……ということになってる。
 
「いやいや……だよね。あんたは食べてないでしょって言いたい」
 
 そうなんだよね。私が言ってるのは至極まともなことだと思う。だって後から発生してる砂獣は食べてない。なにせあの空から落ちてきた残骸は既にもう砂獣達に骨まできれいに食べられてしまってる。なので今から発生してる砂獣達はあれを食べるなんて出来ない。なのに既に強化済み……これっておかしい。まあ世界がそうした……ということなのか? それともこれもなにか教会がやってる? 確かに教会は波を任意で起こせるみたいなのはわかってる。
 
 それなら発生する砂獣も操れる? でもそんな細かく操れるのなら、もっと前から色々とできるというか? そもそもがアイツラが改造してる砂獣でも混ぜるとか出来てもおかしくない。けどそんなことはしてないし……結局のところ一番多いのは蟻型の砂獣なのも変わんない。
 
「とりあえず、動くか」
 
 私はG-01を立ち上がらせる。するとその動きを見たネナンちゃんや王様達がざわつく。私は最後方にいたからね。それにG-01はデカいからどうしたって目立つ。そしてその動きは教会にも筒抜けだったみたいだ。空もそうだし、地面からも高いエネルギーを感じる。ここには守るべき人たちが一杯でやりづらい。教会はここをまとめて吹き飛ばしてこっちの動揺を誘おうとしてるのかもしれない。
 
 別に私ことG-01を倒せるとは思ってなくても、その攻撃の余波とかで王様とかが死んでくれれば……とかは思ってそう。
 
「させないよ」
 
 私はG-01を膝を曲げて、一気に上空へ飛んだ。そしてそこにいたヒラメ? マンボウ? いやエイか? そんな形の砂獣を一撃で粉砕。そしてそのまま今度は腕を地面に向ける。すると手がガシャガシャと形を変えて、砲身が出現。そこに光が集る。
 
 私は照準を地中の砂獣に合わせる。
 
「発射」
 
 それは全然派手じゃなかった。「ピッ」――である。そんな小さな音。けど地中の奥深くの砂獣を確実に滅ぼした。やはりG-01では砂獣なんて今更相手にならない。