UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力が目覚めた件 392P

2024-02-26 19:57:56 | 日記
(ちょっと誰よ!)
 
 ポカっとされた風の少女は感動を台無しにされたからか、怒ってる。まあけど野々野足軽的には助かったといえる。なにせさっきのままでは地上がどうなってたのかわからない。風の少女の気持ちに呼応したことで強力な竜巻ができてた。自分たちを囲んでたから、もしかしたら野々野足軽達が動かなかったら、あの竜巻も動かなかったのかもしれないが……全く動かない竜巻って自然現象的にどうなんだろうって野々野足軽は思う。
 もしも誰かがこれを観測してたら……一体何を思うのか。困ることにならないといいなって思ってたから、さっさと消えたのはありがたい。別に何も起こさなくて感謝を述べられるのなら、野々野足軽だって素直に受け入れることが出来るんだ。けど変に自然現象として発生するからどう受け止めればいいのか困るってだけだ。
 でもきっと彼らは風そのものだから、その心が自然に表れやすいとかあるのかもしれない。もちろん普段はもっと気を付けてくれてるんだと思う。だって気持ちに呼応しまくってたら、自然法則的な風の流れなんて生まれなくなりそうだ。そうしたら化学が意味をなさなくなったり……するかもしれない。
 
(よかった! お帰り!!)
 
 そんな事をいって、風の子は少女へと抱き着いた。それにはちょっと怒ってた風の少女もその怒りのぶつけ先を見失ってる。それは風の子が本気で喜んでる……それがきっと伝わってるからだろう。
 
(ごめん……助かったわ)
(僕じゃないよ。彼が助けてくれたんだ!)
 
 そんな事をいって注目される野々野足軽。そうなるとちょっと気恥ずかしい。なにせなんというか? ちょっと消化不良気味だからだ。予想外に風の少女を開放できたから、これでよかったのか? みたいな気持ちがちょっとある。いや、よかったのは間違いない。風の子と風の少女、その存在を見てるとそれは間違いないと思える。
 
「えっと、俺はやれることをやっただけだから」
(それでもです。あなたは私の希望になりました!)
(うん! 僕たちの希望だよ!)
「い、いやー……それほどでも……」
 
 恥ずかしがる野々野足軽。なにせ希望なんて……そんなのは真正面から言われることなんてなかったからだ。どう受け止めればいいのか……野々野足軽が傲慢な奴なら正面から受け止めて「がっはっは」とかできたかもしれない。でも野々野足軽はそんな奴じゃない。
 そもそもそんなに褒められたことなんてない人生をあゆんでたのが野々野足軽である。褒められ馴れてないのだ。
 
(本当に……)
(本当に……)
((ありがとう))
(ぼく『わたし』をもどしてくれて。これで、元に戻れる)
「え?」
 
 何を? と思った野々野足軽。すると抱き合ってる二人がなんかとけていくようにみえる。二人の風が混ざり合ってる。なにが起きてるのか野々野足軽はわかってない。風の少女と風の子の姿が消えて、そして強い風が一瞬拭いた。思わず目を閉じるほどの風。
 けどどこか優しい……暖かい……そんな風だった。
 
『ありがとうございます』
 
 そんな声が聞こえる。目を開けると、一人の女性が見える。さっきまでの風の子でも、風の少女でもない。もっと大人に見える女性だ。体の全体は自然に溶けてるようにみえる。目を閉じてて、顔は端正なつくり。髪は長く、その人は神聖な雰囲気があった。
 
「えっと……」
 
 だれ? と言いたかったが野々野足軽は言葉が出なかった。でもなんとなくわかる。だって彼女は風だ。いや彼女も……か。そして風の子やら少女とかよりもちょっといったような見た目。あれはもしかしたら……
 
『私は――』
 
 何か自己紹介? でもしてくれそうな雰囲気だった。けど、それは阻まれた。何故か……それは穴からドラゴンが出てこようとしてたからだ。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1031

2024-02-26 19:51:39 | 日記
「全員前を開けるのだ!!」
 
 そんな風に王様が言ってくれた。別に飛び越えていけたんだけどね。でもなんか後方にいた部隊がきれいに左右に別れてくれたから私はG-01でそこを歩く。いい気分である。そんな事を思ってると、なんか肩にアイが乗ってきた。
 
「私も行きます」
 
 勝手にすればいいさ。アイなら問題ないでしょ。これがネナンちゃんとかなら流石に下ろすけどね。皆さん何やら私に期待してるような視線を向けてる。ここで動くんだ。期待しないで……というのは無理だろう。前では勇者も頑張ってるが、その数の多さ、それに戦場にいるたくさんの人達をフォローしてるから大変そうだ。
 なにせ勇者は一人しかいないからね。皆さん頑張ってるが、流石にあの多さを一人でフォローするのは厳しい。それならさっさと白い砂獣を駆逐したらいいが、アイツラどんどん生まれてきてるからね。でも……
 
「私ならできる」
 
 左右に別れてた後方からでて、私はキィィィィィィィ――とブースタを稼働させる。そして一気に前に突っ込んでいく。両の太もものところから私は銃を取り出した。前はナイフだったけど、色々とエネルギー貯めることで装備を更新できる様になってるのだ。ナイフも高性能になってるが、ここは銃の方がいいかなって。小型の二丁の拳銃のようなそれは、青で白いきれいな銃だ。そして私は更にこの付近の全景を出して、すべてのドローンとリンク。
 G-01の視界に映る砂獣……更には無数のドローンが捉えてるすべての砂獣の位置と動き、それらを把握した。映像に映る奴らがロックオンされて赤い円が出る。後はポチッとするだけだ。
 
バンバン!!
 
 鋭い音を出して放たれた弾丸。それが白い砂獣を貫いて更にその後ろの砂獣……更にその後ろまで続く。それだけで砂獣は滅んでいく。爆散とかしてるわけでもないのに、砂獣はただの一発の弾丸でその動きを止めた。大きくなった奴らにとっては流石のG-01の銃弾だって一発で沈むような傷にはならないはず。
 でもそんな常識は無視して砂獣には致命傷になってるのだ。勿論それにはトリックがある。それは弾丸に込めた術式。それが砂獣を破壊してる。更にG-01は素早く動き、銃を撃ちまくる。
 
 ドトドドドドドドド――ババハババババババ――
 
 戦場に走るそんな音。その度に砂獣は動きをとめていく。嵐の様に吹きすさぶG-01。様々な砂獣がいるが、私はただ一つとして撃ち漏らしなんてしない。全てに当たって、そしてその全てが滅んでいく。ついでに飛んでる砂獣も一掃だ。ものの三分……たったそれだけの時間で地上に溢れてた砂獣が蹴散らされた。