インテリアの書

文字を「書く」のではなく「表現」する

課外授業

2013年09月26日 | インテリアの書
                      「月」                       「楽」                    

えっと、今回は~
先週、世田谷区のクリニック内にあるデイケアでワークショップの機会を頂きまして
その時の模様をば。

7月に「笑」の文字を書くワークショップをやらせて頂いて~と、インテリアの書のメンバーにお話したら
一緒に行ってみたい!ということになり、今回は4人でお邪魔をば。

この日は「楽」の文字をということで、それぞれに「楽」の作品を持参してご紹介。
Aさんは、カレンダーにして。



Kさんは、ご自分でダンボールに古布で覆い、「楽」の文字を書いた紙は
糊を刷毛でもって貼り込んだ屏風を。


撮影は、帰りの電車の中で
Uさんは電車の席が遠くて写真撮れなかったので、また次回にでも~。


「楽」の文字は、古くは白の両脇に幺を書く「樂」もあり、
その字源は、木に鈴をつけた、祭礼用の楽器の象形(白川静)と説明をば。

でもね、書き始めたらそんな話はどこかへ吹っ飛んで 



この日は十五夜、折り紙でお団子を折って来られた右の方が、こんなのどう?と。

丸い「月」の字をイメージしたんですけどね、点がね、縦に2つ並べたら
豚の鼻みたいになっちゃったわね~って、ご愛嬌 



白い紙に、初めの一筆を入れるまでが、ちょっとした勇気がいるようで
手を添えたり、声をかけることで、緊張が笑顔に変わる瞬間。

ほんとはそれぞれのお名前の消しゴムハンコを作りたいところだけど
人数が多いので、こんなの作って行きまして↓ 中に自分の名前を書いて頂き。




私自身が嬉しかったことは、前回お話ができなくて、
今回もなかなか意思疎通ができずにいたFさんが、力強い線で「月」を書いて下さったこと。
↑の一番最初の写真。

右手がご不自由で、左手でじっくり紙に食い込ませながら書く線に、
Fさんの何か強い思いみたいなのが、ビンビン伝わってきて
私だけじゃなく、周りにいた人も息を飲んで見守っていたのでした。

右は、車椅子に乗ったまま、リハビリを終えたゆきえさんの作品。
もうこれは、「楽」による抽象作品なのだ~。

最後に自分の作品と記念写真 






文字はきっかけに過ぎないわけで、その時その瞬間に
湧き出るもの、導かれるもの、滲み出るもの、それを形に残す作業の
お手伝いができたらと思うのでして 

私は、前衛書という世界に身を置いていた時期があって、
初めは何がなんだか、いいんだかもわからなかったけれど、
自分でも知らない自分に出会えたり、いいなぁと思える世界が広がったような気がします


「インテリアの書」として去年スタートした会ですが、自分たちの作品制作を楽しみつつ
その楽しさや感激を誰かに伝える方法も、探って行けたらと思っています。

小さな夢ではありますが、一歩一歩、形にしていけたらいいなぁ 


こちらもよろしければ~ 心の免疫力~書とことばから

屏風を作る~の草稿

2013年09月23日 | インテリアの書
                    金文「舞」  by Uさん


いやぁ・・7月18日以来、なんと2ヶ月ぶりの更新。。
いつのまにかテンプレートが初期化されていましたわ。

今夏は私的なあれこれ慌しくではありましたが、
毎月ちゃんと集まって、研究会はやっとりました。

8月は「屏風を作る」がテーマでした。
ま、屏風といっても、表具屋さんに頼む本格的なものではなくて、
屏風自体も手作りで、というものですが。

まずは、↑ 金文、甲骨文を追い求めていらはるUさんの「舞」が2つ。
人が両手に羽をつけて踊る姿とか。
並ぶ人の表情に変化があって、線と造形、どちらからも温かく楽しげな印象。

二曲屏風にとのことで、これがどういう風になるのか楽しみです。

そしてこちらは、Aさんの四曲屏風の草稿。
1年を通して飾れるようにと、椿・榎・楸・柊。
半紙を横に4つに切り、縦に書いたもの。



文字をどこの位置に持っていくか、全体を見ながら構図を探り中。
木ヘンが続くので、どう変化をつけるかも課題。
全体で1つの作品ですが、4つの文字は、強弱、かすれ、滲み、直線、曲線、緩急、余白・・と
変化をつけられるといいのかも。


そして、こちらはKさんが早速工作してこられまして~。
これ、2Lの水×6本入ったダンボールを解体して、金色の紙を貼ったもの。



急いで貼ったから・・と、ちょっと皺が寄ってるのが残念だけど、
これ、糊を水でちょっと薄めて刷毛で塗るとキレイに貼れます 
こちらも、どんな作品に仕上がるのか~楽しみです。

そして前回、みんなであれこれ話している時に、万華鏡作ってみたいなぁと言ったら
すぐやる課のKさんが、早速作って来てくださり~

ハンズで売ってるそうです↓



ちょっと見にくいけど、千字文の最初のあたりが入ってるそうです。



うほほ~い。楽しい 


なんだか、今はまだ、子供の工作みたいなことをやってる感じですが、
目指すところは、表具や装丁を含めてオリジナルの唯一無二の作品を作ること。

そのためには、本物やいい!と感じるものをたくさん見て、触って、感じて、感激して、
その興奮を、いつか自分らしい形に変えていけたらと思っています。

まだまだ、まだまだ、始まったばかりですが、
一緒にものづくりを楽しめる仲間に出会えたことに感謝をしつつ、
表現や、活動の場を広げていきたいと思っています。


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