インテリアの書

文字を「書く」のではなく「表現」する

さんずいを遊ぶ

2013年07月17日 | インテリアの書
            「どうしようもない私が歩いている」 山頭火句 (半紙)


前回の教室の課題は、「山頭火の句を書く」と「草かんむりを遊ぶ」。

こちら↓はUさんの山頭火。



ことばを右端に寄せて左に空間を残すことで、「どうしようもない私」への虚無感だったり、
それでも一歩一歩歩んでいく自分の姿を、遠くから眺める様子だったり、
そんな想い、景色を感じます。

私が書いたのは最初の画像、こちらは半紙一面に書いてみました。
こうなると、どんな想い、景色を感じますかえ? 

山頭火の句の解釈も人それぞれ。
字が下手だから、書はわからない、そんなことよりも、自分だったら山頭火とどう語り合うのか、
そしてどう自分と向き合うのか、まずはそこを楽しめたら、と思います。
そうすると自然と書きたいイメージが広がるのでして。

文字を並べる、文字の形を書くのではなく、
ことばの意味を、文字という形に助けてもらいながら表現する、
そんな作業を探していきたいと思っています 

さて、そしてこちらもUさんの草かんむりシリーズ。「若」の色々。



初め無造作にホワイトボードに並べたら、この5枚をどの順番に並べるかで
またイメージが変わってきますね~ということで、皆さまにもご意見を伺いあれこれと並び替え。

こちらもUさんの「華」。このサイズの横にこの文字は難しそうですが、
それぞれにテーマを持った「華」でした。



で、私も挑戦。
木簡を意識して、横画を思い切り伸ばす分、下の部分は求心的にすることで
余白を生かしてみたつもりですが~。




そしてこちらはAさんの「葉」。これまた私にとっては難しい文字でして。



顔彩を使って滲みが面白く出ています。これは紙質も影響してきます。
色合い、滲み、余白、線の質、造形・・・。
たった1つの文字を表現するにも、無限の可能性があるということでして 

こちらは「薄荷」。はっかってこんな風にも書くんですね。
色は顔彩で。 ブルーははっかの清涼感を連想します。



でもって、墨でだけど、私も書いてみました。小筆で線が細いのばかりになっちゃいましたが。



う~ん、むずかしや~。
でも、一人では気づかない、知る、感じる、学びのヒントは、こうして刺激しあう中にもたくさん

最後にKさんは、前々回家にあったうちわを差し上げたら、早速こんな楽しい作品を作って来られ。
この日の朝、ちょっと早起きして描かれたそうですが、暢気そうな蛙も気持ち良さそう~。



・・てな感じに、昨夏スタートしたこの教室では、みんなで同じ臨書のお稽古をすることもありますが、
毎回課題をいくつかお出しして、その中から書きたいものを書いてくる、というリズムが
徐々にできてきたところです。

今いらっしゃる3名の方々の、それぞれの個性にもっともっと出会えたらと毎回楽しみです。

明日も午前午後と町田市にある、せりがや会館というところで、教室があります。
見学、体験、大歓迎です。どうぞお気軽にお問合せくださいませ。

沙於里:a1019★mail.goo.ne.jp (★を@に変えてください)


そ、そ。明日18日は朝から、教室の取材にと、お二方がいらしてくださるのでして。
そちらも皆さまと~楽しみです。




最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
激しく納得 (美游)
2013-07-18 06:17:39
「文字の形を書くのではなく、ことばの意味を、文字という形に助けてもらいながら表現する」という言葉が、ストンと腑に落ちました。そうそう、それそれ!という感じで、唸っております^^
返信する
美游さんへ (沙於里)
2013-07-18 21:52:59
わぁ、ありがとうございます♪
教室でみんなで刺激し合う中で、自分らしい表現を見つけたり確認したり、楽しんでいます。

返信する
うん! ()
2013-07-22 10:09:23
余白の取り方(構図)抜群ですね!
勉強になります!
返信する
華さんへ (沙於里)
2013-07-22 23:11:52
あ、華さんの文字でしたね。
半紙半分の横に一字って、むずかしかったです。
また挑戦してみます♪
返信する

コメントを投稿