インテリアの書

文字を「書く」のではなく「表現」する

手仕事の軸作品

2013年03月09日 | インテリアの書
                     倉科さんの手作り軸作品


更新が遅れがちですが、月2回の教室では、人数は少ないけど
皆さま熱心というか、楽しんで作品作りをしています。
2時間はあっという間で、気がつくといつも時間が過ぎていて。

「軸作品を作る」がテーマでしたが、前回の教室ではそれぞれに作品を完成して来られまして。

最初の写真は、倉科さんの作品。
倉科さんは、書は学生時代以来だそうで、左利きなので左手で書いておられます。

家にあった着物を使って、野趣味のある和紙を一針一針布に縫いつけ、
半紙に書いた作品に和紙で裏打ちをして糊で貼られたそうで。

前回の教室で、まずこんなものを書きたいと書いて来られたのが↓の左側。
でもって、「生きて」を強調してみては?と、私が書いてみたのが右。

  

そして、こんな感じに↓

 

軸棒は、前回の教室の帰り道の公園?で拾ったそうで  

 

ぶら下げるところも、ちゃんと手縫いの紐がつけられていました。
                 
実はこの言葉には、倉科さんのふか~い思いが込められているのでして 
なんでも、ご主人と意見が合わなかったりした時に、黙ってこの作品を見せようかな、と
そのお話を聞いて、みんなで大笑い。。

改めて読んでみると、たとえば・・
「私はただ 私として生きていく」としたなら、広く外へ向けたメッセージのようだけど、
「私はただ 私として生きていきたいと思うのです」と言ったら、
自分自身への強い意志を感じますね~って 

とても素敵な笑顔で、作品への思いをお話下さいました。

そしてもう1点。「目で聞く 耳で見る」

東急ハンズで買ったという軸に、ご自分で裏をうった半紙を貼って。
軸作品で使った和紙が、ここでも活躍、軸の色とも合っていてアクセントに。




表具屋さんに頼んで、きちんとした作品にするのもありだけど、
自分のイメージを持って、手作りするのも楽しいものです。

裏打ちも手仕事も、経験を重ねていくと欲も出たり、アイデアも浮かぶもの。
その作業が、自分をワクワクさせてくれて、ちょっとづつ自分に気づいたり
今よりも自分を好きになったりしたらいいなぁって思います。

明日は、安部さんと植草さんの作品をご紹介します