個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

将来の夢は何ですか?

2018-02-15 10:39:49 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

私立高校の合格発表があり、見事に全員合格しました! 苦しい時期や辛い時期もあったでしょうが、みんな本当によく頑張ったね。おめでとう。公立高校の受験が残っている生徒は、この合格が自信を与えてくれるでしょう。もうあとひと踏ん張りだ!頑張れ!

話は変わりますが、「将来の夢」という質問をを今までに1度はされたことがあるのではないでしょうか。その時になんて答えたか覚えていますか? 

この質問は小学生の低学年以下の子どもにすると、ほとんど全員が答えます。私の時代だったら、プロ野球選手や歌手、パイロットなどが人気だったと思います。私は小2のときに「大工さん」と答えたのを覚えています。今の小学生なら、youtuberやサッカー選手などが人気なのでしょうか。

それが中学生や高校生と成長していくうちに、その夢がだんだんとなくなっていき、夢を持てない子どもが増えてきます。ですが、これは何も悪いことではなく自然なことです。大きくなるにしたがって、現実をより知るようになり、その職業に就くのがかなり困難だと気づき、自分の能力やこれからしなければいけない努力などを検討した結果、幼いころ持っていた夢をあきらめるのです。こうした夢壊しというのは、私たちが生きていく中で当たり前のように行っている作業です。人生の中で私たちは、いろいろな選択をしていきます。それぞれの価値観で自分の幸せを求めながら。無数の決断をしていきます。そういった決断の1つとして受験があったり就職があったり結婚があったりするんです。

20歳から80歳までをどのように生きるのかの設計が完璧に出来上がっている子どもはその決断で悩む必要はありませんよね。ですが大部分の子どもは、そんなことまで考えていません。だから迷うし不安になるんですね。将来のことが決まっていないから、勉強することにおいても全力でできないんです。この勉強がこれからどのように自分の人生に役立つものかがわからないものに、それほど必死になれないのも当然ですよね。

私自身、勉強を本気でするようになったのは、何度か書きましたように、ヤンキーだらけの中学校が嫌で、ヤンキーのいない高校に行きたいと思ったことがきっかけでした。そしてそのうち、特に将来何をしたいのかまったく決まっていませんでしたが、偏差値の高い高校に行き、そして大学に行けばなんとなく人生楽にいけるのかなという安易な考えで勉強を続けていました。結局大学4年間でしたいことは見つからず、そんな気持ちで適当に就職したもんですから、2週間でやめてしまい、その後ひきこもりになりました。数年間のひきこもり生活を経て学習塾を始めましたが、学生時代にはまさか塾の先生になるとは、これっぽっちも考えてなかったですし、周りの友人も驚いていました。

私がこうして仕事を始めることができたのは、いろいろなタイミングや、いろんな方々のサポートあったからこそなのですが、その1つに私がある程度勉強してきた人間で、そこそこの学歴があるというのも大きかったでしょう。学習塾の先生として信頼を得るための入り口に学歴があることは確かでしょう。そういった意味では、学生時代にそれなりに努力して勉強してきたことは、ひきこもりまで脱出させてもらえたわけですから、大きなリターンがあったということです。

ですが、だからといって、「学歴があると人生が有利になる。だから、勉強いっぱい頑張って、偏差値の高い高校、そして大学に進学することがすべてだ!」という価値観を、一方的に子どもに押し付けることはしたくありませんし、正しいこととは私は思いません。

「何もしたいことがないのだったら、とりあえずいい大学に合格できるように頑張れ」というのも違う気がします。本来は順番が逆で、将来こういう仕事をしたいから、そのために大学でこの勉強をしたいというのが正しい順番だと思います。

「じゃあ、夢を持っていない子は大学に行かなくてもいいのか?」

そうではなく、では逆に「子どもに夢を持たせてあげれるような話をしたことがありますか?」
子どもの気持ちを聞いてあげずに、ただ「勉強しろ勉強しろ。このままだったら将来どうするんだ」といった言い方をしていませんか?

目標や夢を持っていなくても、たくさん勉強して、成績が良く、偏差値の高い高校や大学に進学して、その途中でしたいことが見つかって就職するというパターンの子なんてもちろんたくさんいます。ですが一方で、夢がないまま勉強だけを続けることに心が悲鳴を上げている子どもや、自分の能力の限界に気づいて苦しんでいる子どももたくさんいます。

将来どういう仕事をしたいか、どういう人間になりたいのかではなく、「〇〇高校、〇〇大学に合格する」というのが、なんだか人生の最大で最終目標のようになっている子どもさえ今は多くいます。ですから、合格した瞬間に最大目標は達成できたので、すべての力を使い果たし、いわゆる燃え尽き症候群になってしまうのです。あるいは、不合格になった瞬間に、人生が終わったと絶望してしまうのです。

夢を見つけることは簡単ではありません。だからこそ、大人の助けが必要なんだと思います。子どもがしっかりと自分の足で歩いていくためには、ただ単に勉強させるというだけでは不十分です。そこには、学校や家庭、そして地域社会の力が必要となってきます。

私は学習塾の講師ですから、もちろん勉強を教えています。成績を上げることを第一の目標として、毎日指導しています。今回もそうですが、生徒たちが合格したときの、あんなに嬉しそうな顔が見れること、私にとっても大きな喜びです。生徒全員に、この喜びを味わってほしい、そんな気持ちで子どもたちと向き合っています。ただそこに、少しでも私なりに子どもたちに伝えることができるのではないか、子どもたちに何か将来の夢を見つける手伝いができるのではないかと、そこだけは忘れずにいたいと思っております。

ONE-SのHP
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする