個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

伸びなくなってからが勝負なんですが

2018-02-06 11:07:22 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

私立入試まであと少し。ここからは、もちろん勉強も大切ですが、体調を整えていくことがより重要になってきます。生徒たちの頑張っている姿を見ると、入試本番はなんとか万全の状態で力を出し切ってほしいと心から望む気持ちになります。

みんな、ここまでたどり着くまでにいろいろなことがありました。学力が高いとか低いとか関係なく、まだまだ14歳や15歳の子どもなのですから、それぞれが苦しかったり辛かったりしたことなんて、ホントたくさんあったでしょう。それらをなんとか必死で乗り越えてここまで来たんですよね。もうそれだけで十分で「よくやったよ」と声をかけてあげたいですね。

勉強に限らず、なんでもそうだと思うのですが、結果がついてくるとき・上達しているという実感があるときって努力することはそれほど苦痛ではありません。勉強では、テストの点数が上がっていくときや学年での順位が上がっていくときなどは、もっともっと勉強しようと思えます。努力したことが目に見えて結果として現れるというのは、とても気持ちの良いことですし、今まで見ていた景色とは違う景色が見えますので、自信にもなりますし、これが「やる気」なんですね。

勉強をあまりしてこなかった子どもが、何かのきっかけで勉強を始めると、ほとんどの場合成績が伸びます。それも伸び方が驚くほど急激に伸びる子もいます。そのときが勉強って一番楽しいのではないでしょうか。楽しいからさらに勉強をするようになり、そして結果もよくなっていく。だからまた楽しくなって…という好循環の模範例みたいな生徒も何人かいました。

ですが、その伸びも止まるときがきます。必ず壁にぶち当たるときがあります。ここで、「ああ、もう無理や。あきらめよう」と思うのか「頑張って乗り越えよう」と思えるかの違いは確かに大きいです。壁をぶち壊したり、乗り越えたりすることは、今まで以上の努力が必要になりますので、とても苦しいですがその分壁を突破したときには、大きく成長できています。そうして、いくつもの壁を乗り越えていきながら私たちは進んでいかなければなりません。

こういった話は、私も幼いころから、いろんな人に教えてこられて、確かにそのおかげて成長できた部分もあるでしょう。ですが、大人になった私たちが気をつけなければならないことは、自分が乗り越えてきたから子どもも乗り越えれるはずだなんてことは絶対に思ってはいけないということです。

たとえば、私の勉強の話でいうと高校時代まではいくつかの壁を乗り越えて、ある程度順調にきていたと思います。高校生になり勉強をサボりだして、成績もめちゃくちゃ悪くなりましたが、心の底では「本気出したらいつでも追いつけるわ」と何の根拠もない自信がありました(笑) 

当然現役で大学に合格できるはずもなく、浪人することになり、さすがに本気で頑張ろうと思い勉強始めました。ある程度予定通りに成績は伸びていきましたが、12月頃に大きな壁にあたりました。それを乗り越えられず大学受験に失敗し、2浪することを決意しました。1浪のときよりも、もっともっと頑張って勉強しましたが、10月頃には正直にいうと、もう限界を感じていました。目の前のこの壁は、もうこれ以上どうあがいても、越えることができないと確信しました。結局第一志望の大学には合格できませんでしたが、もう1年勉強しようとは思いませんでした。なぜなら、あと1年や2年、それどころか10年勉強しても、自分には乗り越えることができない壁だなとわかっていたからです。両親は、「あんたが行きたい大学だったらどこでもいいよ」と言ってくれたおかげで、そこで受験勉強をやめることができましたが、もし「絶対にこの大学に行きなさい。行けるはずや。もっと努力しろ」ということを言われていたら。私は気が狂うほどしんどかったでしょう。

人はそれぞれの能力があります。脳科学者でもありませんから、詳しいことはわかりませんが、全員が同じレベルまで到達できることなんてありえないと思っています。だからもし、子どもの能力ではどうしようもない壁にぶち当たった時、それを無理やり乗り越えさせようとすることは、子どもにとっては、とてつもなく苦しく辛いことになってしまいます。その壁は、もしかしたら予想できなかったほど低いところにあるかもしれません。ですが、私たちから見たらすごく低く見える壁でも、本人にしたら見上げても、てっぺんが見えないほど高い壁なのかもしれないのです。頑張っても乗り越えることができない子どもたちに対して「どうしてもっと頑張らないんだ!それぐらいできるやろ!これぐらいできないと、この先、生きていけないぞ!」と言ってしまうと、子どもたちはどうしていいのかわからず、場合によってはすべてにやる気をなくしてしまったり、ものすごく反抗してしまったりします。

努力して生きていくことは素晴らしいことですし、私もできるかぎり、それを忘れずに生きていきたいと思っています。子どもたちにも、すぐに諦めるのではなく努力することを覚えてほしいと思っています。だから、子どもたちが乗り越えることができる壁にぶち当たって困っているとき、乗り越える手伝いをすることこそが私の役割だと思っています。励ましたり、背中を押したりしながら、壁を乗り越えたときの喜びを一緒に味わうことができるときは、たまらなく嬉しいんです。一方で、能力的に乗り越えることが不可能な壁で苦しんでいるとき、それを発見することも同じくらい大切な仕事だと思っています。1人1人の学力や能力、性格や考え方などできるだけ詳しく知ることがそれには必要になります。そんなきめ細かい指導を目指していきたいと思っています。

今週、受験を迎えるみんな。君たちはいくつもの壁を一緒に乗り越えてきたんだ。自分では気づかないほど大きく成長してるんだ。だからきっと大丈夫。安心して受験を楽しんでこいよー!



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