9.11について

2001年の9.11事件や、その他色々な感想、思い、などを書いていけたらなと、思っています。

9.11について  教科書のどこが間違っているのか  その7

2017年05月24日 | 日記
とあるスナックで

ママ
コーさん、ほんとうに銀行がお金を作っているの?
こないだ銀行に勤めている人に聞いたのよ、銀行ってお金を何もないところから、お金を作り出して貸しているんですか、って。

そしたらその銀行員さん、いやそんなことありませんよと言ったのよ、そして銀行はあくまで皆さんから預かったお金から、その一部を貸し出しているんですよ、と言ったんだけど、コーさんこれって、うそなの。


コー
いや、この表現、この言葉自体は間違っていないんだ。

ここが非常に重要なポイントなんだな。<信用創造>をわかりずらくしている点なんだな。

もう一度、<信用創造>を考えてみよう。この本が、良くわかりやすかったな、俺には、高校の参考書なんだろうな。
代々木ゼミナール講師 陰山克秀(かげやまかつひで)著 <陰山の センター 政治・経済>のPー226


信用創造・・・銀行の貸付操作の連続で、預金通貨がどんどん膨(ふく)らむ現象

(例):最初の預金(本源的預金) 100万円 / 支払準備率10%とする

100万円預金 (支払準備金10万円) 100-10=90

==> 銀行が90万円を貸付

借り手がその90万円を預金 (支払準備金9万円) 90-9=81万円
==> 銀行が81万円を貸付
借り手がその81万円を預金 (支払準備金8.1万円) 81-8.1=72.9万円
==>銀行が72万9千円を貸付
借り手がその72万9千円を預金 (支払準備金 7.29万円)

・・・その繰り返し


現金は最初の100万円だけなのに「90万+81万+72.9万・・・・」の貸付が発生
預金通貨だけが、どんどん膨張!

信用創造総額=「最初の預金÷支払準備率-最初の預金」

       =100万÷0.1-100万=900万円


他の教科書でも同じ説明だと思う。リチャード・ヴェルナーや天野統康も、その表現自体は間違っているとは言ってないんだ。
ママ
じゃ、どこがおかしいの、コーさん。
コー
まず、これを一つの村で一つの銀行しかないところでの話と仮定して考えて欲しいんだ。でも有り得るんだよ。理屈としては同じことなんだ。

まず最初の100万円は本源的預金と書いてあるだろう。そして最後の900万円は、貸付金としての預金なんだよ。90万円を預金、そして81万円を預金、そして72万9千円を預金とあるけど、それは全部<貸付>されたお金だという事だ。

つまり、最後の900万円のお金は<貸付>された<預金>の総額だという事だ。これを一つの村の一つの銀行での話として考えてみると、最初の預金=本源的預金を銀行が100万円預かったとしたら、それ全部、100万円を支払準備金とすれば、銀行は一度に900万円貸し出せるということなんだ。そのことと、同じことだということだ。じゃ、その900万円はどこから出てきたんだろう。

そして今度はこんな場合のことを考えて欲しんだ。
最初に100万円を預金した人と、90万円を借りて銀行にそのお金を預金した人が、同時にそれぞれの預金を引き出したときのことを。ママ、できると思う。
ママ
えー、ちょっと待って。うーんできるんじゃない、だってそれぞれ普通預金でしょ、だったらできるはずよ。
コー
出来るよね、できなかったらおかしいよね

じゃ、次にもしママに、友達がこんど一年間海外に行くんで、100万円を預けた時のことを考えてほしんだ。その時にママは自分の現金や預金が10万円しかないと仮定して。
ママ
いやだー、いくらなんでもそんな少なくはないわよ。
コー
だから仮定、仮定の話だよ。その時に、ある人がママに50万円を一ヶ月間貸してほしいと言ってきたとき、ママが貸したとする。
ママ
私、そんなことしないわよ、だってその50万円は友達から預かった100万円から貸すわけでしょう、そんな。どうしても借りたい、緊急だって言うなら、少なくてもその友達に相談して了解をとるわよ。
コー
だから仮定、仮定の話だよ。その友達に了解を取らずに50万円貸した時に、ママそんなおっかない顔をして、だからあくまでも仮定、仮定の話ですよ。50万円をママが貸したあとに、急に友達が海外から帰ってきて、あずけたお金を返して欲しいと言ったら、ママは100万円を友達に返せますか。自分のお金10万円と残りの50万円の合計60万円しか返せないんでしょ。どんなに頑張っても60万円しか返せないんですよ、ママは。

ママは<信用創造>ができないんです。そこが<銀行>と他の金融機関と決定的な違いなんです。質屋でもお金は借りられるけど、銀行のように質屋は<信用創造>ができないんです。そこが決定的に違うんです。

この本に、  信用創造・・・銀行の貸付操作の連続で、預金通貨がどんどん膨らむ現象

とあるけど、その預金通貨は、いつでも同時に引き出せるということです。
それは<本源的預金>をした人も、<貸出金>を預金した人も、同時に現金化出来るということです。
だから膨らんだ預金通貨とは、現金が膨らんだと同じことだということです。

それは世の中の流通しているお金が、銀行の<信用創造>で、どんどん増えたということです。

そして借りた人が、一生懸命に働いて、借りたお金を返済したとき、世の中から流通しているお金が減っていくということです。

銀行の<信用創造>機能によって、世の中のお金が増えたり、減ったりしているということです。

経済の参考書や教科書を読んで、この現実、事実、そしてインフレ、デフレに直接関係するこの現象を、<信用創造>を理解できるのかということなんだ。


参考書や教科書だけで、理解はできないのではないだろうか。


そしてこのことは、経済において重要なことではないんだろうか。その事を教科書は教えているんだろうか?  政府や、株式市場、証券会社、質屋さん、ノンバンク、そしてママにもない銀行だけが持っている<信用創造機能>を。


小林
なるほど、この意味で、教科書は間違っているというわけですね、コーさんは。
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