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<伝統野菜> 熊本 水前寺のり

2024-05-20 09:21:06 | 伝統野菜

 「水前寺のり」

 【生産地】益城町・嘉島町

 【特徴】藍藻(らんそう)類の淡水藻。清流にのみ生育する緑色の藻類。長さ約6μの棒状の単細胞藻で、寒天質に包まれて径5~10㎝の不定形の団塊をなす。これをすりつぶして乾燥し紙状にしたものを水で戻して用いる。いわゆる淡水の海苔。日本固有の希少種。

 【食味】あまり強くないが、藻類独特の香がある。食感はほどよく、特に乾燥品で強い。

 【料理】吸い物、三杯酢、酢の物、刺身のツマ等

 【来歴】熊本市の水前寺の池で発見された。発生地の水前寺上江津湖(かみえづこ)は天然記念物に指定されている。 江戸時代には細川家から幕府への献上品とされていた高級品で、学術的に世に紹介される前から、細川藩(熊本)、秋月藩(福岡)で高級郷土料理の素材として大切に保護・育成されてきた。1689年(江戸時代前期)に刊行された絵入り地誌「一目玉鉾(ひとめたまぼこ)」には、「熊本の城主 細川越中守殿 名物うねもめん すいせんしのり」と記載があるとされる。 1924(大正13)年には、上江津湖の一部である熊本市出水神社の境内が発生地として天然記念物に指定された。しかし、1953(昭和28)年の熊本・白川大水害により、天然記念物の指定地を含めた発生地は、大量のヨナ(火山灰)に覆われてしまい、絶滅したと考えられた。1966(昭和41)年の熊本市教育委員会の調査により、絶滅したと考えられていた「水前寺のり」が確認でき、多くのボランティア団体の活動により、増殖させてきた。現在は、益城町・嘉島町・熊本市動植物園等にて養殖によりその命脈は保たれている。 全国的にも珍しい「水前寺のり」は、九州の一部でしか生息できない稀少な種であり、レッドデータでも絶滅危惧寸前の絶滅危惧Ⅰ類に指定されている。現在、熊本と福岡の両県で養殖されているが、自生しているのは福岡県の朝倉市甘木地区の黄金川のみ。 「寿泉苔(じゅせんたい)」「水前寺(すいぜんじ)」「かつのり」「川茸(かわたけ)」とも呼ばれる。「ひご野菜」に選定。

 【時期】夏(旬) 販売期間は、養殖物で通年。高級食材で高級料理店などだけで利用され、ほとんど流通していない。

*https://tradveggie.or.jp/vegetableposts/43-kumamoto#index_Wkcwdn36 より


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