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<経産大臣指定伝統的工芸品> 岩手 浄法寺漆

2021-01-23 07:26:38 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品

 「浄法寺塗」

 「浄法寺塗」の魅力は、国産漆ならではの落ち着いたつや。蒔絵などの加飾をほどこさない無地の器が多く、それゆえつやの輝きが最大限に発揮される漆器。使い込むほどに味わい深いつやが増してきます。

*https://www.iwatekensan.co.jp/craft/craft009.php より

*https://kougeihin.jp/craft/0503/ より

 「浄法寺塗」は、当地で採取される「浄法寺漆」があってこそ。

 「浄法寺漆」とは、主として岩手県二戸市浄法寺町を本拠として活動する漆掻き職人が、岩手県北や青森県南部、秋田県北東部の漆の木から採取した生漆(きうるし)をいう。

 漆は、ウルシオールを主成分とする天然樹脂塗料である。21世紀時点で、そのコストの安さから日本国内で使用される漆の98%以上を中国からの輸入に頼る中で、浄法寺漆は、日本一の生産量(国産の約7割)と高い品質を誇る。

 歴史
 平安時代に二戸市浄法寺町の八葉山天台寺の僧たちが使っていた「御山御器」は、漆器「浄法寺塗」のルーツとされ、地元である浄法寺産の漆が塗られていたとみられている。ただし、浄法寺地域での漆掻きの開始が記録として残されているのは、江戸時代からである。

 江戸時代になると南部家盛岡藩の統制下、この地方に漆掻奉行が置かれ、漆は他領へ持ち出すことを禁じられた。漆とともに実も採取し使用するため、木を弱らせない「養生掻き」という掻き方をしていた。

 明治期になると漆の需要が高まり、福井県今立町(現・越前市今立地区)の「越前衆」と呼ばれる漆掻き職人たちが浄法寺まで出稼ぎに来た。一本の木から一年で全ての漆を採り尽くす「殺し掻き」の方法で採取された。

 その後、昭和期から平成期にかけて、岩手県の中尊寺金色堂、京都府の金閣寺、栃木県の日光東照宮・二荒山神社・輪王寺といった、世界遺産・国宝級の文化財の修復に用いられた。文化庁は2015年2月、国宝や重要文化財を修繕する際は国産漆を使うよう通知した。文化庁の推定によると、必要な国産漆は年2.2トンで、現状の国内生産量(1.2トン)はその半分程度である。浄法寺地域に昭和20年代には300人あまりいた漆掻き職人も平成期に入ってからわずか20人程へ減少。職人の高齢化も著しく、漆の苗木も不足気味となっている。

 そこで二戸市は2016年度、志望者をいったん市職員として採用し、数年かけて漆掻き職人に育てる「うるしびと」制度を設け、20~40歳代の応募者が修行している。また市内で約15万2000本まで減った漆の植樹も奨励している。「日本うるし掻き技術保存会」は、国の選定保存技術「日本産漆生産・精製」技術の保存団体に認定され、文化庁の支援を受け、若手研修生への指導を実施している。

*Wikipedia より

 「浄法寺漆」の特徴
 漆は、主成分であるウルシオールの含有量が多ければ多いほど、上質であるといわれています。漆の生産地は中国や韓国にもありますが、浄法寺漆は含有量が高く、約70〜75%ものウルシオールを含みます。
 漆の中の漆ともいえる浄法寺漆は、採取する段階でも品質が微妙に変わります。一日のうちでも、朝掻いた漆と夕方のものでは質が違い、職人の技術や採取する時期によっても異なるもの。6月から7月に採れる漆は「初漆」、最盛期である8月のものは「盛り漆」、9月に採れる漆は「末漆」というように、時期によってそれぞれの特徴があります。
 また、岩手県と二戸市は、2009年に国産漆で初となる認証制度を設定。第三者機関である認証委員会が、伝統的な漆掻きの技術によって、限定した地域で採取され、品質を保証したものだけに「浄法寺漆認証マーク」を付けて出荷しています。職人による丁寧な仕事と厳しい基準によって、「浄法寺漆」の品質が保たれているのです。
 枝集めに使うナタ、皮を取るカマ、傷をつける漆カンナ、採取に使うヘラなど、高い技術を持つ岩手の漆掻き職人は、十数種類もの道具を巧みに使い分けます。
 金属の部分は鍛冶屋が用意しますが、「柄」をつけるのは漆掻き職人の仕事。カマの突起部分やカンナの柄のおしりの膨らみ具合など、形状の一つひとつに意味があり、自分の手に馴染むように調整し、あるいは自分で道具を作って漆掻きの作業にのぞみます。
 新しい道具を使い始める時も、徐々に道具を慣らしていき、7月下旬から8月にかけての最盛期に合わせ、ベストな状態に持っていくのだとか。職人たちは、50年、60年と大事に道具を使い続けながら、一本一本の木に向き合い、丁寧に漆を掻いています。

*http://www5.pref.iwate.jp/~urushiiwate/iwate_feature.html より

 

 

 


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