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< 郷土料理 > 茨城 そぼろ納豆/しょぼろ納豆

2024-06-12 08:44:02 | 郷土料理

 「そぼろ納豆/しょぼろ納豆」

 主な伝承地域 県央地域

 主な使用食材 納豆、割り干し大根、醤油、みりん、酒

 歴史・由来・関連行事
 水戸市では、江戸時代、台風が来る前に収穫できる早生小粒の大豆を美味しく食べる工夫として、納豆づくりが盛んになった。
 「しょぼろ」とは、「そぼろ」の方言である。秋に収穫した大豆で納豆をつくり、近所やお寺等に配る際、余った納豆を長い間食べられるように工夫をこらした。納豆と割り干し(切り干し)大根を合わせて、塩や醤油などに漬けこんだ水戸市の伝統的な料理である。割り干し大根は、 3日間天日と寒風にさらし、最後の夜に夜風で凍らせる。歯ごたえが良いのが特徴。
納豆といえば、いわずと知れた水戸市の名産である。平安時代の武将・源義家が水戸市に赴いたとき、わらで包んだ煮豆を食べたところ、非常に気に入った。以降、将軍へ献上されるとともに、大豆とわらという庶民でも手に入れやすい材料だったことから、農民の間に一気に広まり、現代にいたる。水戸市では、那珂川(なかがわ)の氾濫などに備え、水害に強い小粒大豆が栽培されていることから、水戸市の納豆といえば、小粒が特徴である。
 茨城県では現在でも家庭で納豆をつくる人がいる。手づくりの納豆は、匂いも強く、味もインパクトがあり、個性が強い。よって、市販の納豆に食べ慣れている人は、その味の濃さにびっくりするという。
 納豆と非常に馴染みが深い水戸市を中心とする県央地域では、ほかでは見られない、納豆を使った伝統食が存在する。それが、刻んだ割り干し大根を納豆と混ぜ合わせる「しょぼろ(そぼろ)納豆」である。茨城県では、大根も多く収穫されるため、各家庭で寒干し(切干)大根を保存食としてつくっていた。 糸引きが良くない納豆ができた際に、寒干し(切干)大根を混ぜて塩漬けにしていた。つくる手順も簡単なことから、いまでもごく一般的につくられている。納豆に割り干し大根を混ぜるだけでなく、醤油、みりんなどで煮詰めることで、納豆を日持ちするようにした保存食ともいえる。

 食習の機会や時季
 現在でも、各家庭でつくられている。納豆と割り干し大根という高栄養価の食材を使っていることから、県央地域を中心に、日常的に親しまれている。

 飲食方法
 割り干し大根を水で戻した後、食べやすい大きさに切り、納豆と合わせた後、納豆のたれ(もしくは、醤油)と一緒に和え、1ヶ月ほど経ってしっかり味が染み込んでからいただく。塩気が濃いため、ごはんのおともに食べられるほか、お茶漬けの具や酒の肴としても食べられている。納豆のほくっとした食感と、割り干し大根のシャキシャキした食感の対比も楽しめる料理である。
 また、最近では、さまざまなアレンジも楽しまれているという。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 各家庭でつくられているほか、スーパーマーケットなどでも手軽に購入できる。また、水戸の有名納豆店で販売されている「そぼろ納豆」はお土産として観光客から人気を博している。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/soboronatto_ibaraki.html より


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