岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

臨床推論と診断戦略

2015-02-17 12:08:45 | その他
おはようございます。Dr.Waveです。

今回は岡山大学での話題です。

岡山大学には総合内科学教室があります。Dr.Waveも毎週金曜日に連携大学院プロ

グラムの一環でお邪魔させていただいています。

総合内科学教室は、病院総合診療や臨床研究のみならず学生教育や女性医師支援プ

ログラムなども積極的に手掛けています。
その学生教育のなかに、全国の総合診療系分野で活躍する岡山大学の卒業生による

『臨床推論』の授業があります。

臨床推論は医療の基本でありながら、医師生活生涯にわたって研鑽を積み続けても

境地にはなかなか辿りつきません。
それは臨床診断には「確率」的な要素があり、そのための「decision making」と

「evaluation & adjustment」が必要となってくるからです。
近年「臨床推論」に加え『診断戦略』というteminologyも登場しています。

学生の間に臨床推論の「information collection and analysis」を身につけ、初期研修で「decision making」と「practice」、「evaluation & adjustment」のトレーニングを積むのが理想的です。

後期研修以降は、様々な制約や条件の中(時間的、心理学的、経済的、感情的など)で「decision making」☞「practice」☞「evaluation & ajustment」を繰り返すことで、臨床診療スキルを伸ばしていくのがよいと考えています。

後期研修プログラムではどうしても「practice」中心の専門スキルトレーニングとなるため、こうした「臨床推論」や「診断戦略」の機会を失わないような環境を用意しておくことが、今後の臨床教育では重要となってくると予想されます。

今回ご紹介する写真はちょっと前の時期になります。
2014/12/05に岡山大学医学部4年生に提供した臨床推論の授業です。
福山市民病院の太田先生、大津ファミリークリニックの中山先生、森の里病院の本山先生、亀田ファミリークリニック館山の菅長先生がコラボして授業が行われました。
医学生にとって、自分達に近い先輩方による授業であったため、リラックスして親近感を持って臨床推論を学んでいたように感じました。

来年はDr.Waveも参戦してみようと考えています。
自前の研修医と異なり、興味や熱意にばらつきのある学生の授業であるので、今まで違う新たな発見があると思われ楽しみです。
























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