ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

ルバートを練習してみる?

2009-03-13 03:23:10 | Weblog
最近、思うに生徒さんの中でルバートが
出来ない人が多いのに気がついた。

ルバートというのは、テンポを早くしたり、遅くしたりして
遅い曲(バラード)とか、さらにゆったり
ロマンチックにきかせる技だ。

最初は、シングルノートのメロディーで良い。
早くしたり遅くしたり、出来るようになったら、
合いの手らしいものを入れてみよう。

また、メロディーを歌ったり、思い浮かべながら、
コードを早くしたり、遅くしたりして弾いてみる。

もちろん、メロディーwithコードをアレンジしたら
そうやって、テンポを揺らして演奏してみよう。


そうやって、リズムにとらわれず、
豊かにメロディ-を歌わせることを考えてみよう。

僕は、時々、結構活躍しているミュージシャンでも
これが下手な人が居て、びっくりする。

また、ジャンルを問わず、一流と言われる人と共演すると
ルバートが非常にみんな上手い。

フォルテもピアニシモもしっかり感じられる。

コツは、僕は、自然現象に学ぶ事だと思う。

曲げた木の手を離すと「びよよよーん」と戻る。
波が寄せては返す。
風がひゅうひゅう舞っている。
ハンカチがひらひら落ちて来る。
枯葉がかさこそ音を立てる。
物音しない広い洞窟に立っている。

そういう事を音楽で表現するんだと思っている。
そして、体の中にもそういう自然を感じて、
廻りの環境とそっくり同じ事が、自分の心の中にも
起こっているのを感じれば、そんなに難しい事ではない、と思う。

多くの人は、それを眺めることに慣れてないのだと思う。
また、演奏中、ずっと眺め続ける事も慣れが要る。

*******

さて、このとき気をつけなければならないのは、
いい気になって、たっぷりやりすぎない事。

やり過ぎは、演奏の品格を落とす。
また、派手な歌わせ過ぎは、何か足りない部分を隠す為に
やっている場合が多いと思う。

華美なものより、少し質素な表現の方が、本来上質なのだと思う。
だいたい、何でも一流品はそうなんだ、と思う。


おいおい、そこの君も牛丼ばかり食ってたらあかんでえ。
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